#509 シーズン中にできるだけ筋肉痛を抑えながらウエイトトレーニングを継続するための5つの工夫

 

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シーズン中もウエイトトレーニングを続けるのはマスト 

Jリーグのシーズンが開幕しました。プロ野球ももうすぐ開幕を迎えます。

オフシーズンにしっかりとウエイトトレーニングに取り組んで、長く厳しいシーズンに向けての準備をしてきたアスリートも多いでしょう(ウエイトトレーニングやらない人もいるかもしれないですけど)。

しかし、このブログでも何度か書いたように、オフシーズンだけガシガシ鍛えたらシーズンはウエイトトレーニングをやらないでいいなんてことはありません。

シーズン中もウエイトトレーニングを継続することが大切です。

 

 

筋肉痛をできるだけ抑えながらウエイトトレーニングを継続する工夫

シーズン中もウエイトトレーニングを継続することはマストですが、その一方で、ウエイトトレーニングをやることのデメリットも意識しないわけにはいきません。

そんなデメリットの1つが「筋肉痛」です。

筋肉痛がある状態では、痛みの影響でいつもどおりの動きができないかもしれません。

そうするとパフォーマンス低下や怪我のリスクUPに繋がりかねません。

また、競技練習に影響を及ぼして、スキル獲得を邪魔してしまうかもしれません。

 

したがって、シーズン中は筋肉痛をできるだけ抑えながらウエイトトレーニングを実施することがとても大切になります。

そのために使える工夫を5つご紹介します。

 

①継続してウエイトトレーニングをする

ウエイトトレーニングをやり始めると、最初はものすごい筋肉痛になるという経験をされた方は多いでしょう。

しかし、継続してトレーニングをしていれば、やがて筋肉痛の程度は小さくなっていくはずです。つまり、身体が慣れてくる、適応するということです。

このように、ウエイトトレーニングという刺激に身体が慣れて、筋肉痛が起こりづらくなる適応のことを「repeated bout effect」と呼びます。

逆に考えると、しばらくウエイトトレーニングを休んでしまうと、この「repeated bout effect」が徐々に失われてしまうので、またウエイトトレーニングを再開する時には筋肉痛になってしまうということでもあります。

したがって、身体が筋肉痛に対して耐性を持っている状態を維持する、つまり「repeated bout effect」を保ち続けるためにも、ウエイトトレーニングを継続することが大切です。

 

②新しいエクササイズは導入しない

新しいエクササイズを導入する時には、筋肉痛が起こりやすいです。

それまであまり鍛えていなかった筋肉に刺激が入ったり、これまでも鍛えていた筋肉であっても刺激の種類が異なったりするため、「repeated bout effect」という適応がまだ起こっていないため、筋肉痛が起こりやすいということです。

逆に言うと、シーズン中に筋肉痛をできるだけ避けたいのであれば、新しいエクササイズは導入しないほうがよいです。やり慣れたエクササイズに限定し、それらをやり込むほうがシーズン中の戦略としては適しているでしょう。

ただし、まったくバリエーションを設けないと身体的にも心理的にも刺激に対して慣れてしまう・飽きてしまうので、強度や量を変化させてバリエーションを与えることは必要です。

また、どうしてもシーズン中にエクササイズを変更したいのであれば、さらなる工夫が必要です。

たとえば、エクササイズを変える時には、強度や量を抑えておいて、慣れてきてから増やすようにするとか。

あるいは、エクササイズを変えるにしても、マイナーチェンジに留めるとか(例:スクワット→フロントスクワット)。

 

③急にトレーニング量を増やさない

シーズン中に継続してウエイトトレーニングを実施していて、同じエクササイズを実施し続けていたとしても、急にトレーニング量を増やしてしまうと筋肉痛になるリスクがあります。

エクササイズ自体には身体が適応して慣れていたとしても、急にトレーニング量を増やすと、その量に対して身体が慣れていないため、それが新しい刺激となり筋肉痛に繋がる可能性があるのです。

シーズン中にトレーニング量を急に増やさないといけないというシチュエーションは私には想像できないのですが、どうしてもトレーニング量を増やしたいのであれば「急に」ではなく「徐々に」増やすようにしましょう。

少なくとも、急にトレーニング量を増やすのはリスクであるという知識さえ持っていれば、そんな馬鹿げたことをやるはずはないでしょう。

 

④エキセントリックな刺激は継続して取り入れる?

エキセントリックな筋活動をおこなう場合に、特に筋肉痛になりやすいという現象があります。

「エキセントリック」というのは、筋肉が引き伸ばされながら力を発揮することを指しており、たとえばスクワットでしゃがむ局面、ベンチプレスでバーを胸に下ろす局面等がそれにあたります。

単純に筋肉痛を避けたいのであれば、筋肉痛を引き起こしやすい「エキセントリック」という刺激を取り除いてあげるのは良い選択でしょう。

たとえば、デッドリフトで床からバーを持ち挙げた後に、バーを手から離して床に落とす等の工夫が考えられます。もちろん、バーを落とせる環境があるのが前提ですが。

しかし、シーズン中のウエイトトレーニングから完全にエキセントリックな刺激を取り除いてしまうと、「repeated bout effect」もなくなってしまうはずです。

つまり、ウエイトトレーニングによる筋肉痛は抑えられるかもしれないけど、エキセントリックという刺激に対して身体の耐性が低下してしまうことになります。

もし、競技中にエキセントリックという筋活動が起こるのであれば(例:ジャンプからの着地、減速、方向転換)、むしろウエイトトレーニングにおいてもエキセントリックな刺激は継続して取り入れるほうが、エキセントリックに対して身体が適応した状態を維持できるので利益が大きいと考えらます。

 

⑤ウエイトトレーニング休止後に再開する時は軽めに

シーズン中も継続してウエイトトレーニングを実施することで、筋肉痛を抑えることができると述べてきましたが、状況によってはどうしてもウエイトトレーニングを数週間実施できない場合もあるでしょう。

そのような休止期間を挟んでウエイトトレーニングを再開する時には、筋肉痛が起こりやすいので注意が必要です。

再開時の筋肉痛をできるだけ抑えるためには、軽めから始めるのがオススメです。

たとえば、トレーニング休止前は100KGを持ち挙げていたのであれば、再開時には60KG程度にするとか。トレーニング休止前に5セットやっていたのであれば、再開時には2セットにするとか。

いつまでもそのように軽めにしておく必要はないので、身体が慣れるに従って徐々に強度も量も元に戻していくことが大切ですが、急ぎすぎには注意です。

 

 

まとめ

競技アスリートのトレーニング指導をするうえでは、この「筋肉痛」との付き合い方はとても重要です。

あまりビビりすぎても駄目ですし、かといって試合や練習に与える影響を考えずに筋肉痛がバキバキになるようなトレーニングばかり提供しても駄目でしょう。

こういう状況では筋肉痛になりやすい、というのをあらかじめ把握した上で、できるだけそれを避けるような工夫をすることが、特にシーズン中には重要です。

 

 

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【編集後記】 

スポーツ界のパワハラ問題でてきましたね。最近はパワハラとかセクハラに対して取り組む姿勢をスポーツ界が示しているけど、ソチ五輪の時にアスリートにチューした人が偉い地位に留まっている現状を見たら、困っているアスリートも安心して訴えられないですよね。許しがたい。。。