#682 Whyから始めよ!ウエイトトレーニングにおける最適なフォームの決め方

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こんにちは、河森です。

アスリートの競技力向上のためのトレーニング指導をしているS&Cコーチです。

 

 

Whyから始めよ!ウエイトトレーニングにおける最適なフォームの決め方

ウエイトトレーニングを指導するときには、最適なフォームつまり身体の動かし方にこだわっています。

ここでの「最適なフォーム」とは、エクササイズを実施する目的を明確にしたうえで、その目的を達成するために最適なフォームのことを指しています。

そして、ここでの「目的」は、競技力向上に結びつけるために向上させたい体力のことを指します。

たとえば、大雑把に言うと「ケツの筋力」とか。

 

したがって、少なくとも、アスリートの競技力向上のためのウエイトトレーニングにおいては:

  • ①競技力向上に繋げるために向上させたい体力を決定する(Why)
  • ②その体力を向上するために適したエクササイズを選択する(What)
  • ③その体力を向上するために最適なフォームでエクササイズを実施する(How)

ということが大切になってきます。

 

ここで重要なのは、「順番」です。

エクササイズ(What)やフォーム(How)ありきで考えるのは間違いです。

あくまでも、どのような体力を向上させたいのか、つまり目的(Why)があって始めて、その目的にかなった手段(WhatやHow)というものが決まるはずなのです。

 

だから、たとえば「とりあえずアスリートはBig3(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)をやるべきだ」というのは考え方としておかしいのです。

実際には、アスリートにとってBig3と呼ばれるエクササイズが有効であるケースは多いですが、それはあくまでも結果としてそうだということであって、考え方の順番としては逆なのです。

» 参考:アスリートはとりあえずBig3をやっておけばいいっていう“考え方”は危険です

 

以上のような考え方のもとで私が指導するフォームは、「できるだけ重い重量を挙げるためのフォーム」や「できるだけラクに(自然に)動くためのフォーム」とは大きく異なります。

目的とする体力を向上するために、どのように身体を動かせば最適な刺激を身体に与えることができるのか?そして、どうすれば、それをできるだけ健康的に達成することができるのか?

それだけをトコトン突き止めて考えたフォームが私の指導するフォームです。

ある意味、とても面倒くさく、多くのアスリートにとっては身体の中に入っていない動きでもあります。

だからこそ、私のようなトレーニング指導の専門家が、フォームを規定して指導する必要があるのです。

 

 

最適なフォームでトレーニングを継続する難しさ

私のようなトレーニング指導の専門家が、フォームを規定して指導していても、セット終盤で疲れてきたり、使用する重量が重すぎたりすると、最適なフォームが崩れてしまうことがあります。

崩れるけど、フォームつまり身体の動かし方を変えて、いわゆる補償動作を使いさえすれば、指定されたレップ数をこなせてしまうケースがほとんどです。

そうした時に、「フォームは崩れたけどこなせたんだから良いじゃないか、より重い重量を挙げられるし」と考えるか「フォームが崩れたってことは、ターゲットとしている筋肉から刺激が逃げてしまったということだから、指定されたレップ数をこなせたとしてもダメだ。重量を下げよう」と考えるかによって、トレーニング効果は大きく変わってきます。

» 参考:筋トレのフォームが崩れた時に、声がけをしても修正できない場合は、重量を下げるのが解決策かも

 

前者のように考えてしまうと、とりあえずこなせればいいということで、補償動作を使ってなんとかこなすことが癖になってしまいます。

あるいは、なんとかこなすことが目的にすり替わってしまい、「できるだけ重い重量を挙げるためのフォーム」を追求するようになってしまいます。

多くの場合、「なんとかこなすためのフォーム」や「できるだけ重い重量を挙げるためのフォーム」は、「目的とする体力を向上するために最適なフォーム」とは異なります。

結果として、そのようなフォームでトレーニングを継続しても、もともと目的として狙っていた体力向上を引き出すことが難しくなってしまうでしょう。

また、補償動作が過剰な場合は、関節等に負担がかかり、ケガや痛みに繋がりかねない不健康なフォームになってしまうリスクがあります。

 

一方、後者のように考えられると、手段と目的を混同することなく、目的めがけてしっかりとトレーニング効果を引き出すことができるはずです。

ただし、後者のような判断を下せるためには

  • 最適なフォームの理解
  • そこから逸脱したときにそれを見定める目
  • どういう状況でどの程度の逸脱までは許容するかの判断力

が指導者側に求められます。

アスリートがひとりでトレーニングをしていてはなかなか難しい部分であり、だからこそ、私のような専門家が手助けをできる部分なんだろうと思います。

 

 

まとめ

ウエイトトレーニングの最適なフォームを決定するときには、「Whyから考え始める」という順番が重要であるというお話をしました。

言われてみれば「そんなの当たり前だろ」と思われるようなことかもしれませんが、なかなか徹底されていなかったり、忘れられがちなことじゃないかと思います。

ちゃんとWhyから考えられているかを振り返るキッカケにしていただければ幸いです。

 

また、競技力向上に繋げる目的でウエイトトレーニングを実施する場合の最適なフォームというのは、なかなか本やネットでは発信されていない情報です。

これは、そういう観点で突き詰めて最適なフォームにこだわっている指導者が少ないという問題と、そのような最適なフォームを文章で伝えるのが難しいという問題が背景には存在します。

数少ない情報源として私がオススメできるのが、GS Performance加賀さんがnoteで発売している運動紹介ページです。

 

また、百聞は一見にしかずと言いますが、やはり、競技力向上のためにウエイトトレーニングを実施しようと本気で考えているアスリートには、きちんとした専門家の指導を直接受けていただきたいと思います。

ただし、「できるだけ重い重量を挙げるためのフォーム」や「できるだけラクに動くためのフォーム」ではなく「目的とする体力を向上するために最適なフォーム」を指導してくれる専門家を探す必要があります。

そういう専門家の探し方については、本ブログでもいくつか記事を書いているので参考にしてみてください(まとめ記事はこちら)。

もちろん、私が提供しているトレーニング指導サービスに申し込みいただいてもOKです。

 

 

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【編集後記】

昨日は完成したばかりのナショナルトレーニングセンター拡充棟の内部に潜入してきました。

新しい建物の匂いがして、とてもキレイでした。