現在、私のアメリカ大学院留学時代の回顧録をシリーズものとして書いています。
それに関連した話題として「S&Cコーチに英語は必要か?」というテーマについて私見を述べます。
S&Cコーチに英語は必要か?
結論から言うと「YES」です。
「Why not?」って感じです。
理由は、「S&Cについて手に入る情報量が、英語のものが圧倒的に多いから」です。
たとえば、以下のような情報源が思いつきます:
- 学術論文
- 本
- ブログ・ネット記事
- SNS
- DVD・デジタルダウンロード製品
- YouTubeビデオ
まず、科学的知見をトレーニング指導に活かしたいのであれば、学術論文を読めることは必須です。
学術論文は基本的に英語で書かれているので、英語リーディング能力はS&Cコーチにとって必須となります。
本についても、S&C関連の本は英語でたくさん出版されています。
日本語で書かれているものは数が圧倒的に少ないです。
知識を広げたいのであれば、英語で本を読めることが重要です。
英語の本の日本語翻訳本も出版されていますが、それはごく一部です。
また、それらの翻訳本の多くは、翻訳の専門家ではなくスポーツ科学の専門家(大学教授、大学院生)が翻訳を担当しているため、日本語として非常に読みにくい文章になっていることがほとんどです。
英語で原著を読んだほうが理解しやすいケースが多いです。
また、ブログやネット記事についても、英語での情報量のほうが圧倒的に多いです。
SNSで発信されている情報についても同じです。
さらに、海外ではS&C関連のDVD製品やデジタルダウンロード製品が数多く販売されていますが、日本語で学べる同様の製品はほとんど売られていません。
YouTubeビデオもS&Cについて勉強するうえでは非常に有効なツールですが、ほとんどが英語です。
英語のリスニング能力の有無で情報収集力が圧倒的に違ってきます。
具体的にどのような英語能力が必要?
私がS&Cコーチにとって英語が必要であると考える理由は、自分の知識を広げる・深めるためには、英語で手に入る情報源にアクセスする能力が必須であるからです。
べつにS&Cコーチが英語をペラペラしゃべれる必要はありません。
あくまでも、英語で読む能力(リーディング)と英語で聞いて理解する能力(リスニング)さえあれば十分です。
そして、英語のリーディング能力やリスニング能力を向上させるには、海外留学する必要もないし、英会話スクールに通う必要もありません。
ただ、「英語を読む」「英語を聞く」ことの数をこなせばいいだけです。
腹をくくってやるかやらないかだけです。
そこの努力を惜しんでやらないような人には、アスリートに対してキツいトレーニングという努力をさせる資格はありません。
まとめ
アスリートに対して、より良いトレーニングを提供したいと思うのであれば、自分の知識や技術を高めるための情報を求めるはずだし、その情報が日本語ではあまり手に入らずに、英語でしか手に入らないのであれば、英語を勉強するはずです。
責任感を持って、真摯に自分の仕事に取り組んでいるのであれば、英語能力を磨こうという結論にたどり着くはずなんです。
私は日本で大学生をしていた頃から英語の本を読んでいました。
当時通っていた地元のスポーツジムのスタッフの方に薦められて英語の本を貸していただいたのがキッカケです。
その方にはとても感謝しています。
今度は逆に、私がこのブログを書くことで、英語でのS&C関連情報に触れてみようと思うキッカケを作る側の立場になれればうれしいです。
最初のうちは、辞書を片手に、わからない単語を調べながら1ページ読むのに何時間もかかることもあります。
で、何時間もかけて1ページ読み進んだものの、結局何が書いてあるのかわからず、もう一度最初から読み直すなんてことはしょっちゅうです。
それは誰もが通る道です。
そういった努力を積み重ねるうちに、徐々に読みスピードもUPして、理解度もUPしていきます。
そういう努力から逃げるような人は、トレーニング指導をしているアスリートに対して努力を求める資格はないと思います。
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【編集後記】
今日が仕事始めでした。
今年も多くのアスリートに貢献できるよう活動をしていきたいと思います。