#144 ルーマニアンデッドリフト(RDL)を適切に実施する秘ケツ

公開日: : 最終更新日:2015/08/07 エクササイズ


 

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私、ルーマニアンデッドリフト(RDL)が好きです。いわゆるhip hingeと呼ばれる動作パターンを覚えて、そのパターンに負荷をかけるには最適なエクササイズです。また、posterior chainと呼ばれる身体の後ろ側の筋群を全般的に鍛える事ができます。さらに、どんなストレッチよりもハムストリングの柔軟性を改善する効果が高いエクササイズでもあります(しかも新たに獲得された可動域には筋力も伴っているという一石二鳥の効果が!!)。そして何より、セクシーで魅力的なお尻を鍛える事ができるエクササイズです。RDLをガシガシやってプリケツをゲットすれば、異性にモテる事は間違いありません!!

という事で、今日はRDLを適切に実施する秘訣についてお話したいと思います。これはあくまでも私のやり方なので、参考程度に読んでください。個人的には以下の動画が非常に参考になると思います(英語ですが)。

 

 

 

RDLの動き

1.  床から引く通常のデッドリフトとは異なり、立位でダブルオーバーハンドでバーを保持した状態が開始姿勢となります。パワーラックやボックスがある場合は、バーの高さを太ももの中央あたりに設定します。無い場合はしょうがないので床からデッドリフトをして立位姿勢まで持っていきます。

2.  開始姿勢では足幅を腰幅程度(あまり広くしない)にして、つま先はまっすぐ前orちょっとだけ外側に向けます。

3.  肩甲骨を寄せて胸を張り、腰のアーチを保ったまま、膝を軽く緩めます(膝関節を10°程度曲げる)。膝関節の角度はこれ以上変わりません。この角度をレップ中にずーっとキープします。

4.  お尻を後ろに付き出して、バーを太もも前部を滑らせるようにして下ろしていきます。バーが太ももから離れてはいけません。バーを太ももにタッチした状態をキープするために、広背筋を使ってバーを後方に押し続けます。あるいは脇の下にタオルか何かを挟んでいるのをイメージして、その状態をキープします。

5.  エキセントリック局面では、お尻・膝・バーは後方に移動し、肩のみが前方に移動します。

6.  肩甲骨の寄せと腰のアーチは常にキープします。腰を丸めてはいけません。

7.  ハムストリングにストレッチを感じて、これ以上バーを下ろしたら腰が丸まりそうだor膝を曲げてしまいそうだと感じたら、そこが最下点です。最下点は人によって(柔軟性によって)異なります。バーの高さを目安とせずに、ハムストリングのストレッチ感or腰のアーチをキープできるギリギリの所を基準として最下点を決めましょう。毎回そのように意識する事によって少しずつ最下点が下がってきて、それが結果として可動域の増大につながるはずです。

8.  最下点に達したら、腰のアーチを保ったまま、そして膝の角度(=約10°)を保ったまま、身体の後ろ側の筋肉を縮めるようにして踵で床を押し、開始姿勢まで戻ります。

9.  開始姿勢に戻る時、つまり立位姿勢に戻る時に、お尻に力を入れて、股関節をしっかりと伸展させます(股関節の角度が180°になるように)。この最後の部分で、お尻でなくて腰を反らせてしまわないよう注意しましょう。

10.  開始姿勢で息を吸ってお腹に力を入れて、レップ中は息を止めておきます。1レップ終わったら立位姿勢で息を軽く吐いて、また吸って、止めてレップを実施します。

11.  ダブルオーバーハンドグリップで握力が厳しくなってきたらストラップを使いましょう。オルタネイトグリップは通常RDLでは使いません。

12.  レップ中は、足裏のかかと・拇指球・小指球の3点で床をつかむように意識しましょう。その3点が常に床に接触している状態をキープしつつも、エキセントリック局面では重心はかかとの方に移動します。そして、コンセントリック局面ではかかとを床にめり込ませるように押すことを意識するとposterior chain筋群を使いやすくなります。

 

RDLのよくある間違い

背中が丸まる

特にエキセントリック局面の最後、つまり最下点でハムストリングが限界まで伸びきった時にさらにバーを下げようとすると背中が丸まる事が多いです。背中が丸まったらRDLの意味が全くなくなるので注意しましょう。気持ち的には、バーを下げるにつれて腰のアーチをさらに強めるくらいの感じで丁度良いでしょう。ただし女子アスリート等でもともと柔軟性が極度に高い場合は、アーチが強くなりすぎないように気を付けましょう。

膝が伸びきっている

そもそもエキセントリック局面の開始時点で膝を緩めていない場合と、緩めているけどエキセントリック局面で膝関節を伸展してしまう場合の2パターンがあります。

膝が曲がりすぎ

特にエキセントリック局面の最後、つまり最下点でハムストリングが限界まで伸びきった時にさらにバーを下げようとすると膝を曲げがちです。

バーが身体から離れる

広背筋を使ってバーを後ろに押すようにコーチングしましょう。

 

RDLをどうプログラムに組み込むか

私はRDLをアシスタントリフトと捉えているので、その日のメインとなるエクササイズをやった後に実施するようにしています。5、8、10、12レップを3-5セット実施する事が多いです。

 

まとめ

RDLをガシガシやってプリケツを手に入れてみませんか?

※「#196 ルーマニアンデッドリフト(RDL)について再考」も合わせてお読み下さい (2015/6/10 追記)

 

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Comment

  1. Katsunari Asano より:

    河森様

    こんにちは。前回はtwitter上での質問に返答して頂き、ありがとうございました。

    RDLについて一つ質問があります。RDLの際、”前方を見る”というコーチングキューをよく聞きます。それによって背中が丸まることを防ぐことは可能ですが、頸椎の過伸展も見られます。
    Mark Rippetoe氏のStarting Strengthを読んだ際に、”スクワットのコンセントリック局面で顎を上げてしまうのは頸椎に余計なストレスがかかる”という文を見ました。 ですので上記の動画で、Mark Rippetoe氏はRDLの際には頸椎から腰椎まで全て真っ直ぐの状態を保ってRDLを行っているかと思います。

    河森さんは、この”前方を見る”というコーチングキューについてはどう思われますか?

    宜しくお願い致します。

  2. Naoki Kawamori より:

    Asanoさん

    「前方を見る」というのと「頚椎が過伸展する」というのは必ずしも同じ事ではありません。顎を引いて頚椎をニュートラルに保ちつつ、目線だけ前方に向ける事も可能ですし。また、スクワットのようにバーを肩に担いでいる状態で頚椎を過伸展するのと、RDLのようにバーを手で保持している状態で頚椎を過伸展するのでは、頚椎へのストレスという点で異なります。

    なので「前方を見る」というコーチングキューが良いか悪いかはなんとも言えません。どういう状況でどういう意図で誰に対して言っているかによって変わると思います。

  3. Katsunari Asano より:

    河森様

    ご返答ありがとうございます。 
    目線だけ前方を向けるということと、 バーの位置という観点は考えていませんでした。

    ありがとうございます。

  4. nakano より:

    ハムストリングの運動を考えたときに出てくるエクササイズとしてはRDL、GoodAM、レッグカールなどが真っ先に思いつくのですが、前者二つとレッグカールは使う可動域は大きく異なると思ったのですが、ハムストリングを強化しスポーツパフォーマンスに繋げるためには両者のエクササイズを行う必要があるのでしょうか?

  5. Naoki Kawamori より:

    nakanoさん

    GoodAMは何ですか?Good Morning?もしそうならAは何でしょうか?

    ま、それはおいておいて・・・。同じposterior chain exerciseでもRDLは股関節主導、レッグカールは膝関節主導の動きという点で異なるかと思います。また、例えば同じ股関節主導のエクササイズでも負荷のかかり方はエクササイズによって異なります。参考までに、下記の記事を読んでみて下さい。

    http://bretcontreras.com/wp-content/uploads/Are-All-Hip-Extension-Exercises-Created-Equal.pdf

    したがって、色々なエクササイズのバイオメカニクス的な特徴を把握しておいたうえで、特定のアスリート・スポーツ・目的・状況に適したエクササイズをその中から選択するという姿勢が重要なのだと思います。

  6. goldberg より:

    凄く良い記事ですね。参考にします。

  • 河森直紀(かわもり なおき) PhD, CSCS

    1979年10月17日 神奈川生まれ 埼玉育ち
    ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチ。

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