Squat like a babyという流行り
数年前にS&C関連のネット上(特に英語圏)では、「Squat like a baby」という言葉が流行りました。
「赤ちゃんはみんな完璧なスクワットができるけど、我々は大人になるにつれて正しいフォームでスクワットをする能力を失ってしまう」みたいな感じで言われていて、「だから赤ちゃんのようにスクワットする能力を取り戻そう!」みたいな流れに繋げられていた、という印象です。
また、発育運動学をもとにして、赤ちゃんの発育過程をアスリートのトレーニングに活用しようとする場合も、赤ちゃんが深くスクワットできる点を根拠にしていることがあります。
※ちなみに、私はアスリートのトレーニングに赤ちゃんの発育過程を応用する必要性がイマイチ理解できません。
大人も赤ちゃんみたいにスクワットすべき?
確かに、定期的な運動やスポーツ、トレーニングを何もしなければ、大人になるにつれてモビリティ等が低下して、正しいフォームで深くスクワットする能力が低下するのは事実でしょう。
しかし、だからと言って「大人も赤ちゃんみたいにスクワットしましょう」と言うのは、あまりにも単純で浅はかな考えではないかと思っていました。
そんな時、以前のブログで身体的特徴がスクワットのフォームに及ぼす影響を説明する時に参考にしたYouTube動画の作者が、この「Squat like a baby」というコンセプトについて語っている動画を発見したのでご紹介します。
基本的には、「Squat like a baby」というコンセプトは馬鹿げているというスタンスで語っています。
その主な理由として「大人と赤ちゃんでは、身体部位の長さの比率が違う」という点を挙げています(身体部位の長さの比率が違うとスクワットのフォームやしゃがみやすさにどう影響を与えるのかについては、以前のブログをお読み下さい)。
まとめ
「身体部位の長さの比率が大人と赤ちゃんで違う」ということ以外にも、「赤ちゃんは骨が完全に成長しきっていないので柔軟性が高い」等の要因も、大人が赤ちゃんみたいにスクワットできないことの説明としては考えられます。
それらの要因が何であれ、大人と赤ちゃんは根本的に違うんだから、「Squat like a baby」なんて主張することは馬鹿げていると思います。
大人は大人らしくスクワットしましょう!
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【編集後記】
GS Performanceのウェブサイトがカッコイイ・・・。