#631 【アスリート向け】シーズン中に筋トレを継続するのはマスト(やめちゃうのはもったいない)

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Cyan cooper zFmorSIqLHw unsplash

 

先日、以下のツイートをしたら、大きな反響をいただきました。

多くの方が興味を持たれるトピックだろうとは思いますが、私の予想以上に反響が大きくて、「なんで、こんなにバズっているんだろう・・・」と少し違和感をおぼえていました。

ちょっと自分では原因がわからなかったのですが、アースフレンズ東京ZのATの方が教えてくれました。

「ダルビッシュ選手からリツイートされてましたよ」と。

「なるほど、俺のツイートの内容だけでこんなに反響が大きいはずないよな・・・」と少し納得しました。

 

私のツイートが多くの方の目に触れたのはダルビッシュ選手の影響力のおかげですが、そこでリツートやいいねをしてもらえたのは、ツイートで取り上げた内容に興味を持っていただけたからでしょう。

そこで、今回は、アスリートがシーズン中に筋トレを継続することの重要性について、深堀りして解説します。

 

 

シーズン中に筋トレを継続することはマスト

試合のないオフシーズン中に筋トレをガシガシしていたアスリートが、シーズンが始まると(もしくはシーズン開幕が近づくと)ピタッと筋トレをやめてしまうケースがあります。

そういうアスリートに、なぜシーズンが始まったら筋トレをやめてしまうのか尋ねると、だいたい以下のような答えが返ってきます:

  • ①練習や試合がメインなので(筋トレに割く時間や体力がない)
  • ②試合に向けて疲労や筋肉痛を残したくないので
  • ③オフシーズンにガシガシと筋トレして、シーズンを戦い抜く筋力はもう出来上がっているので

なんとなく気持ちはわからないでもないです。

しかし、シーズン中に筋トレをやめてしまう決断をする理由としては、ちょっと弱いです。

私は、シーズン中も筋トレを継続することを強くオススメしています。

 

①練習や試合がメインなので(筋トレに割く時間や体力がない)

シーズン開幕が近づいてきたり、シーズンが始まったら、競技の練習や試合がメインになるのは当然です。

そこを否定する気は一切ありません。

しかし、「0か100か」という極端な考え方は否定したくなります。

あくまでも練習や試合を相対的に優先するべきなのであって、筋トレを完全にゼロにしてしまう必要性はまったくありません。

 

練習・試合と筋トレの重要度の比率が、たとえばオフシーズンが60:40くらいだったとしたら、シーズン中は80:20とか90:10とかにすればいいだけです(数字はテキトー)。

100:0にするというのはナンセンスです。

練習も筋トレも、オフシーズンだろうがシーズン中だろうが、1年中やるべきものです。

ただ、それぞれに割く時間や体力の「割合」が時期によって変わるだけです。

 

 

②試合に向けて疲労や筋肉痛を残したくないので

試合が1発だけなら、テーパリングを実施して疲労を取り除き、筋肉痛もできるだけない状態で試合に望むのがベストです。

あまり積極的にオススメはしませんが、試合2週間前くらいから筋トレを完全にストップするのも選択肢としてはアリでしょう。

 

しかし、プロスポーツや大学スポーツのリーグ戦のように、毎週末に試合があるスケジュールが数ヶ月間も続くような場合は、事情が異なります。

そのようなシチュエーションにおいて、シーズン中に筋トレを完全にやめてしまうと、シーズン序盤は疲労も筋肉痛も残らずよいコンディションで試合に望むことができるかもしれません。

シーズンが始まって数週間程度は、オフシーズンにガシガシと筋トレをして向上した筋力レベルもまだ維持できているはずです。

 

しかし、筋トレをやめて時間がたつと、次第に筋力が低下してしまうため、シーズンの中盤から後半にかけては、疲労や筋肉痛は残っていないけど、体力が落ちている状態に陥るはずです。

アスリートの「コンディション」を「体力レベル」というプラス要因と「疲労」というマイナス要因の合計と捉えるのであれば、疲労というマイナス要因はゼロだとしても、体力レベルというプラス要因がどんどん低下してしまうのであれば、アスリートのコンディションも低下してしまいます。

したがって、「シーズン中は多少の疲労や筋肉痛が残るのはしょうがない」くらいの覚悟で筋力向上も目指し続けたほうが、結果としては良いコンディションをシーズン中に維持できる可能性が高まります。

※アスリートのコンディションをプラスとマイナスの合計として捉える考え方は「フィットネスー疲労理論」と呼ばれており、これを理解できると、シーズン中にも筋トレを継続する必要性の理解度がグッと上がります。

» 参考:「フィットネスー疲労理論」を理解すれば、シーズン中もトレーニングを継続することの重要性が理解できる

 

とはいえ、必要以上に疲労や筋肉痛をためるのは避けたいので、シーズン中ならではの工夫は必要です。

冒頭で紹介したツイートで言及したNBAのハーデン選手が試合の直後というタイミングで筋トレをやっているのも、おそらくその工夫の1つです。

筋トレ動画の日は3/22で、次の試合が3/24に予定されていました。※NBAは試合数が多く、試合間に休める日数が0~2日ほどしかありません。

もし、試合の翌日3/23に筋トレをすると、次の試合までに回復する時間が1日ほどしかありません。

一方、動画のように、3/22の試合直後に筋トレをやっておけば、次の試合までに回復する時間が2日ほどに伸びるため、疲労や筋肉痛から回復してより良いコンディションで試合に臨める可能性が高まるのです。

 

 

③オフシーズンにガシガシと筋トレして、シーズンを戦い抜く筋力はもう出来上がっているので

シーズンの長さが数週間程度と短ければ、シーズン中に筋トレをやめても、オフシーズン中に蓄えた貯筋を使いながらやりくりできるかもしれません。

しかし、シーズンが数ヶ月間にも渡るようであれば、どれだけオフシーズンに一生懸命筋トレしたとしても、その効果は最後まで持ちません。

シーズン中に筋トレを続けなければ、筋力はどんどん低下してしまうのです。

なぜなら「トレーニングをやめるともとに戻ってしまう」という現象が起こるからです。

これを「可逆性の原則」と呼んだりします。

 

したがって、シーズンが長いのであれば、オフシーズンのトレーニングだけで1シーズンを戦い抜くカラダを作ることができるなんてことはありません。

もし、そんなファンタジー(幻想)をお持ちなのであれば、さっさと捨ててしまいましょう。無理なんですから。

» 参考:オフシーズンのトレーニングだけで1年間戦えるカラダを作る事は不可能だっ!!

 

 

まとめ

ツイートで簡単に説明したことを、少し詳しく解説してみました。

まず理解していただきたいのは、「シーズン中も筋トレを継続することはマストである」ということです。

ただし、シーズン中はオフシーズンと同じやり方で筋トレをする必要はないので、シーズン中なりの工夫をする必要があります。

具体的な工夫については、下記リンク等を参考にしてみてください。

» 参考:シーズン中のレジスタンストレーニングについての考察

 

 

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【編集後記】

拙著「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」の印税が振り込まれました。

夢の印税生活とはほど遠い金額ではありますが、収入の分散という観点では、書く仕事の売上を今後も増やしていきたいところです。