腕立て伏せを実施する時に知っておくべきポイント
本ブログでもたびたび登場する「腕立て伏せ」というエクササイズ。
個人的にとても好きなエクササイズです。
誰でもやったことのあるはずのメジャーなエクササイズではありますが、適切なフォームで実施できている人は少ない印象です。
腕立て伏せを適切なフォームで実施するポイントはいくつもあるのですが、今日は「これを知っているのと知らないのとでは、適切なフォームで実施できる確率が大きく異なる」と思われるポイントをお伝えします。
それは、腕立て伏せは「上下直線運動」ではなく「円運動」であるという点です。
「・・・河森は何を言っているんだ?腕立て伏せは上下直線運動だろ!」と思われる方もいるかもしれないので、とりあえず下の動画をご覧ください。
iPhoneアプリの「Iron Path」を使って、耳の穴の動きを自動で追跡してみました。
本来はバーの軌道を追跡するアプリなんですけど(笑)
こちらの動画をご覧いただければ、上下に垂直に動いているわけではなく、エキセントリック局面では身体が前方に移動しながら下がり、コンセントリック局面では身体が後方に移動しながら上がっているのがわかるでしょう。
私の耳の穴の軌跡が斜めになっている(=角度がついている)ということです。
また、私の耳の穴の軌跡をよ〜く見ていただくと、直線というよりも弧を描いているのがわかるかと思います。
つまり、腕立て伏せは足が床に接している点を中心とした円運動なんです。
実際には360°回転しているわけではないので円運動と言われてもピンと来ないかもしれませんが、動く範囲が10~20°程度の円運動であると捉えていただけるとわかりやすいはずです。
腕立て伏せで意識するポイント
この腕立て伏せは「上下直線運動」ではなく「円運動」であるという点を認識できると、それにともなって腕立て伏せのフォームで重要なポイントが見えてくるはずです。
- ①真下ではなく少し斜め前に押す
- ②ボトムで前腕の角度が床に垂直よりも少し傾ける
①真下ではなく少し斜め前に押す
もし腕立て伏せが上下直線運動なのであれば、真下に押すという感覚でOKです。
しかし、実際には円運動なので、正しい力の出力の方向は「少し斜め前」となります。
これは、エキセントリック局面でもコンセントリック局面でも、どちらにも当てはまります。
少し斜め前につっぱるようなイメージで力を発揮しながら下がり(エキセントリック)、同様に少し斜め前に押すことで自分の身体を後方に移動させながら持ち挙げるイメージです(コンセントリック)。
もし、真下に押そうと意識すると、必要以上に身体が前方に移動してしまい、力を入れて床を押しづらい姿勢になってしまいます。
②ボトムで前腕の角度が床に垂直よりも少し傾ける
腕立て伏せで手と足を置く位置を決める時には、ボトム(最下点、胸が床に着く時)で前腕の角度が床に対して垂直よりも少しだけ傾くように決めるのがベストです。
上の動画でいうと、ボトムの時に私の前腕が垂直よりも少し後ろに傾いているのがわかるはずです。
つまり、手のひらよりも肘のほうが若干後方に位置している状態です。
腕立て伏せは円運動なので少し斜め前に押すのが適切であり、その方向に出力するためには、前腕の角度もそれに合わせて少し斜めにしてあげる必要があるのです。
手と足の距離が近すぎると、前腕が垂直よりも前方に傾いてしまい、斜め前に出力するのが難しくなり、関節にも多少ストレスがかかるような動きになってしまうリスクもあります。
まとめ
かなりマニアックな内容でしたが、腕立て伏せは「上下直線運動」ではなく「円運動」であるということを知っているだけで、適切なフォームで実施できる確率が高まるはずです。
今度腕立て伏せをやる時は意識してみてください。
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【編集後記】
ハズキルーペのCMの舘ひろしと娘の関係が怪しい・・・。