私はS&Cコーチです。
メインの仕事は、アスリートにトレーニング指導をすることです。
その一方で、それ以外にも
- 書く仕事(ブログ、出版)
- 話す仕事(セミナー講師、個別コンサルティング)
といった仕事もしています。
今日は、そのなかでも、私が「セミナー業」と位置づけている仕事を私が積極的にやる理由を紹介します。
フリーランスS&Cコーチとしてのセミナー業
「セミナー業」というのは、単純に言うと、セミナー講師としてお話をして、知識・スキル・考え方etcをお伝えする仕事のことです。
セミナーでお話をする場合、おおきく分けて2つのパターンがあります:
- ①自主開催セミナー
- ②講演 ※外部からご依頼をいただく場合
本ブログの「プロフィール」ページで私の過去の実績を紹介していますが、①のタイプは「セミナー開催実績」、②のタイプは「講演実績」として、わけて表示しています。
私は、性格的に、自分でいろいろと決めるのが好きなので、
- テーマ
- 日時
- 場所
- 参加費
- 対象者
といったことを自分で決めることができる「自主開催セミナー」をメインとしています。
「講演」のご依頼は、それほど積極的にお受けしていないのが現状です。※依頼用のフォーム等は設置していません。
知り合いの方から、何かしら自分のメリットになりそうなご依頼をいただいた場合のみ、講演をお引き受けするようにしています。
フリーランスS&Cコーチとしてセミナー業を積極的にやる理由
私がセミナー業(とくに自主開催セミナー)を積極的にやる理由は主に3つあります:
- 売上の柱の1つになる
- 自分の知識の整理をすることができる
- より多くの人に影響を及ぼすことができる
売上の柱の1つになる
フリーランスとして活動していると、毎月自動的に給料をもらえるわけではないので、自分で稼がないといけません。
稼ぐと言っても、クライアントさんをたくさん抱えて、朝から晩までトレーニング指導の予約をギッシリ入れて、働きまくるというのにも限界があります。
それだと、自分が体調を崩して働けなくなったら、売上はゼロになってしまいます。
そこで、売上の分散を図りたいところです。
売上の柱を何本か立てるイメージです。
セミナー業は、売上の柱の大きな1つになりうる可能性があります。
とくに、セミナーを頻繁に自主開催できるようになると、総売上への貢献度が大きくUPします。
私の場合、2018年の総売上のうち、セミナー業での売上は28%でした。
これは、メインの事業であるトレーニング指導業の売上に次いで、2番目に大きな割合となっています。
自分の知識の整理をすることができる
参加者のみなさんに内容をちゃんと理解してもらおうと全力を尽くして準備をする。
この過程が、講師である自分にとって、とても勉強になります。
いわゆる「アウトプット学習」というやつです。
なんとなく頭の中にもともとある知識を、わかりやすく「言葉」にして伝えるというのはなかなか難しい作業です。
頭をフル回転させる必要があります。
しかし、この難しいプロセスを実行することで、自分の知識を整理することができます。
なんとなくわかっているつもりでも言葉にできない、という状態では、真の意味で理解できていないことになります。
言葉にして表現できるようになると、理解度が数段UPします。
言語化できるって、重要なんですよね。
そして、S&Cコーチとしてセミナーでお話する内容は、トレーニング指導に関わる内容であるケースがほとんどなので、そのトピックについての理解度が深まれば、S&Cコーチとしてのスキルアップに繋がります。
これは私の経験上、間違いないです。
S&Cコーチにとってのセミナー業は、ただ売上を増やすためだけの副業のようなものではなく、メインのトレーニング指導業のレベルアップに間違いなく繋がる大切な役割があるのです。
ただし、1年間で1回だけセミナー講師を務めるぐらいでは、なかなかS&Cコーチとしてのレベルアップには繋がりません。
セミナーを自主開催できるようになり、話す仕事の頻度を増やす、たとえば月1ペースで話す仕事をするようになると、それだけ自分の知識を整理する機会が増えることになります。
売上UPに貢献する意味でも、S&Cコーチとしてのスキルアップという意味でも、やはりセミナーを自主開催して頻度を増やすのがオススメです。
より多くの人に影響を及ぼすことができる
S&Cコーチとして、直接的にポジティブな影響を及ぼすことができるのは、トレーニング指導の契約をしてくれるクライアントさんです。
GS Performance加賀さんの言葉をお借りすると、「自分の目の前にいるクライアントさんが得をすればいい」という想いで、全力でサービスを提供しています。
しかし、せっかくアメリカとオーストラリアに留学をして、大学院まで行って研究をして博士号を取得して、国立スポーツ科学センターでトップレベルのアスリートのトレーニング指導をしたのに、その経験や知識を自分のクライアントさんだけにしか使わないのはもったいないという想いもありました。
自分としては、なかなか珍しい貴重な経験をしているS&Cコーチであるという自覚があるので。
かといって、ひとりで仕事をしているフリーランスS&Cコーチとしては、抱えることのできるクライアントさんの数はせいぜい10〜20人くらいのものです。
チーム指導をすればこの人数はもう少し増えますが。
そこで、セミナー業です。
私のセミナーに同業のS&Cコーチの方々に参加していただき、知識やスキルUPに貢献することができれば、彼ら・彼女らの担当アスリートにも間接的に影響を及ぼすことができます。
自分が影響を及ぼることができるアスリートの数が一気に増えるのです。
もちろん、そのようにして私がアスリートに与えることができる影響力は微々たるものです。
とくに、私のクライアントさんに直接及ぼすことができる影響力と比べると、数%程度でしかないでしょう。
それでも、影響力の「深さ」では劣るかもしれませんが、影響力の「広さ」ではセミナー業には大きな効果が期待できます。
目の前のクライアントさんには深く影響を与えて、セミナーに参加いただくS&Cコーチの担当アスリートには広く薄く影響を与える。
そのようなに異なるルートでポジティブな影響を広めていくという意味でも、S&Cコーチにはセミナー業を積極的にやってもらいたいと思います。
とくに、他のS&Cコーチとシェアすることで、多くのアスリートにポジティブな影響を与えることができるような経験・知識・スキルをお持ちの方には。
まとめ
「S&Cコーチだったらトレーニング指導だけで稼げよ」「セミナー業で小銭稼ぎやがって」と同業者から思われないかと不安な方もいるかもしれません。
でも、そんなやっかみは無視して大丈夫です。
セミナー業はしっかりとトレーニング指導の質の向上にも繋がるし、より多くの方にポジティブな影響を与えることができるようになるのですから。
多くのS&Cコーチがセミナーを開催してスキルや知識をシェアしてくれるようになれば、それに参加することで私のスキルを向上することができ、それをクライアントさんに還元することができます。
ぜひともセミナー業を始めてみてください。
やってみたいけど、どこから手を付ければいいのかわからないという方は、まずは以下の外部リンクの記事を読んでみてはいかがでしょうか?
参考 セミナー自主開催の最初の最初はどうするかEX-IT
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【編集後記】
娘が生まれて1ヶ月が過ぎました。
抱っこ紐で外に出たりもするようになりましたが、だいぶ腰にきますね。
街で見かける子育てママさん・パパさんたちの凄さが身にしみてわかります。