こんにちは、河森です。
アスリートの競技力向上のためのトレーニング指導をしているS&Cコーチです。
現在はフリーランスとして活動しています。
先日、為末大さんのツイートを拝見して共感し、リツイートをしました。
忘れてはいけないのは相手から時間を取るということのコストの高さだ。相手の時間を取ることに抵抗がない選手は、人が動くコストを安く見積もりがちだし、また会うというコストも低く見積もりがちだ。時間をもらうということは常に相手が何かを支払っていることだというのを意識しておいた方がいい。
— Dai Tamesue (為末大) (@daijapan)
もともとはアスリートに向けて発信されたツイートですが、アスリート以外の人間にも当てはまることです。
こちらの希望で会ってもらう場合は、相手の立場になって、時間をつくったり移動したりしていただくコストを意識して、最大限の礼を尽くさないといけないと改めて感じました。
気軽に「お会いしたい」と頼まれたら断るのをルールにする
為末大さんのツイートをみて、誰かに会っていただくようお願いするときは気をつけねばと感じたのと同時に、逆の場合についても、いろいろと考えるところがありました。
というのも、フリーランスとして独立して以来
- ちょっとお会いしたい
- ご挨拶をさせてください
- 相談させていただきたいのですが
と気軽にお願いされるケースがたびたびあったからです。
そうした方の多くは、私のブログを読んでくださったり、ツイッターをフォローしてくださったりして、それがキッカケで私に興味を持っていただいたようです。
私が発信している内容を認めてくださり、会ってみたいと思っていただくことはありがたいことですし、相手としても悪気はないのだと思います。
しかし、為末大さんの言うところの「相手から時間を取るということのコストの高さ」については、想像が及んでいないのかもしれません。
フリーランスとしてひとり仕事をしていると、「時間」がとても貴重だと感じます。
人を雇っているわけではないので、仕事を他の人にふることはできず、すべて自分でやらないといけないからです。
また、娘が生まれてからは「育児」に使う時間が増えたので、相対的に仕事に費やすことのできる時間が減り、「時間」の重要性がさらに高くなりました。
そんな貴重な時間を、気軽に会いたいとお願いしてくる相手にタダで使ってしまうと、自らの首を絞めることになりかねません。
相手からしたら「いい人」かもしれないし、好かれるかもしれません。
でも、タダでそういうことばかりやっていると、お金を稼ぐことができず、家族を食べさせることもできなくなってしまいます。
したがって、フリーランスの立場としては、気軽にお会いしたいとお願いされた場合は、丁重にお断りするのが賢明でしょう。
あの人のお願いは受けるけど、この人のお願いは断る、という感じだと一貫性がないので、「無料ではお会いしない」ということをルール化しておくと自分にとってもわかりやすいでしょう。
断らずに済むように有料で個別コンサルティングを提供しておく
「無料でお会いしない」と自分の中でルール化するのはいいのですが、お願いされるたびに「無料ではお会いしないことにしていますので」とお断りするのは精神的に苦痛です。
サラッとお断りするのが得意な方もいますが、私はそうではないので、お断りするのは心理的に大きな負担です。
そこで、お願いされるたびにお断りをしないですむような仕組みを導入しました。
具体的には、「個別コンサルティング」という有料サービスを提供しています。
つまり、「私の専門性を求めて私と会うことは有料になります」とあらかじめ発信しておく、バリアーを張っておくということです。
そうすることで「お金を払ってまで河森に会いたいわけじゃない」という方は自動的に来なくなります。
仮に(バリアーを乗り越えて)来たとしても、「個別コンサルティングというサービスを提供しているので、よろしければそちらをご利用ください」と紹介すれば済みます。
こちらからお断りするわけではないので、精神的にラクです。
個別コンサルティングを利用するかしないかの選択権を相手に渡してしまうわけですから。
そして、利用しないと相手が選択したとしても、それは私がお断りしたわけではなく先方が決めたことなので、こちら側に罪悪感はありません。
逆に、私の「時間」や「専門性」にそこまで価値を感じていない方を相手にして時間を無駄にせずに済んだ、と思うことができます。
また、有料で個別コンサルティングというサービスを提供しておけば、「お金を払ってでも河森に会って相談したい」という方に対しては門戸を開いていることになります。
そういう方までシャットアウトしないで済むので、まさに一石二鳥です。
それに、「有料サービスをご利用していただいているお客様に申し訳ないから」という建前ができるので、気軽に「お会いしたい」と頼んでくるのをお断りすることへの心理的なハードルも下がります。
「相手から時間を取るということのコストの高さ」に想像が及ばす気軽に会いたいとお願いしてくる方と、有料の個別コンサルティングをご利用いただくお客様、どちらを大切にして優先するべきかはあきらかですよね。
まとめ
フリーランスの方は、ぜひとも「個別コンサルティング」という有料サービスを提供してみてください。
「私なんて、お金をいただいて相談に乗るほど知識も経験もないし、そんなサービスを提供しても申し込んでいただけないのでは・・・」なんて悩む必要はありません。
サービスメニューをブログやホームページに載せるだけならタダなので、たとえサービスをご利用いただくお客様がゼロだったとしても損をすることはありません。
損をすることなく、上で説明したようなメリットを享受することができます。
フリーランスとしてひとり仕事をされているのであれば、やらない手はありません。
また、「なんでもかんでも有料です!」というのに抵抗がある場合は、別途、無料サービスも提供してバランスを取っておけばOKです。
私の場合は、ブログを無料で公開しています。
私にお金をビタ一文払いたくないという方は、ブログを読んで参考にしていただければそれでOKです。
無料とはいえ、手を抜かずに全力で取り組んでいます。
また、ブログを無料で読んでいただき、さらに有料サービスをご利用いただくお客様には、それに見合った価値を提供できるよう、そちらも全力でサービスをさせていただいています。
無料・有料の境目やそのバランスについては、自分なりに納得のいくものを見つけていただければ。
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【編集後記】
甲子園も架橋に入ってきましたね。
昔と比べると、ひとりのエース投手が全部投げる傾向は減って、複数の投手が投げるようになってきてはいるんですかね。