#13 片脚または片腕エクササイズ(片側性エクササイズ)で、左右どちらからセットを実施するか?


 

Airman performing lunge

 

片脚または片腕エクササイズ(片側性エクササイズ)は、片側性筋力を向上させたり、左右の筋力バランスを整えたり、片脚等でのスタビリティ能力を向上させたりする事を目的として実施されます。

 

片側性エクササイズでセットを実施する順番

ここで質問です。片側性エクササイズを用いてトレーニングする時に、利き脚または腕(筋力の強いほう)と非利き脚または腕(筋力の弱いほう)のどちらから先にセットを実施しますか?議論を分かりやすくするために、右利きのアスリートがワンハンドダンベルロウを3セット実施する例を想像してみて下さい。この場合のトレーニング実施方法として、一般的に以下の2パターンが考えられると思います。

  1. 左→右→左→右→左→右(非利き腕を先にやるパターン) 
  2. 右→左→右→左→右→左(利き腕を先にやるパターン) 

 

1のパターンを選ぶ理由としては、「左右の筋力バランスを整えるためには非利き腕の筋力を向上させる事が重要なので、非利き腕ができるだけ疲労していないフレッシュな状態でトレーニングをするために、非利き腕のセットを先に実施する」という事になるでしょう。私もつい最近まではこの考え方でした。

しかし最近、2のパターンもありかなーと考え始めました。ただしそれには、1セットあたりmaxのレップ数(あるいはそれに近いレップ数)を実施するという但し書きが加わりますが。

どういう事かと言うと、まず利き腕で1セット目に10レップ実施したとします(ほぼギリギリのレップ数)。その後、非利き腕でも10レップ実施しようとがんばりますが、8レップ目くらいでそれ以上挙がらない状態(failure)になると仮定します。ここで、短いレスト(10-20秒)を挟んでから、残りの2レップを完了させます。そこで1セット目が完了となり、このプロセスを計3セット繰り返します。もし3セット目で、利き腕で8レップしか挙げられなかったら、非利き腕の3セット目もトータル8レップを目指します。もちろん途中で短いレストを挟んでOKです。つまり、利き腕で実施できたレップ数を目標として、それと同じレップ数を非利き腕でも実施する(途中短いレストを入れながら)という事です。

この方法だと、左右で用いる重量もレップ数も同じなので、絶対的なトレーニング刺激は左右で同じになりますが、筋力の弱い非利き腕のほうが相対的に大きなトレーニング刺激を受ける事になり、結果として左右の筋力バランスを整える効果が期待できます。また、すでに相対的に筋力の強い利き腕にも十分なトレーニング負荷をかけることができ、良いことづくしに見えます。

ただし、この方法の弱点は、非利き腕に過大な負荷がかかる事で、この方法のトレーニングを多量に高頻度で長期間実施すると、非利き腕に痛みがでたり、オーバートレーニング状態になって適応が起こらなくなったりする可能性もあります。しかし、片脚・片腕エクササイズではそれほど重いウエイトを扱えない事や、これらのエクササイズがトレーニングプログラム全体で占める割合が小さい事等を考えると、その可能性は小さいと言えるでしょう。

 

 

まとめ

みなさんは、片側性エクササイズで、左右どちらからセットを実施しますか?個人的には、どちらのパターンを採用するにしても、その背景となる理論は両方とも納得できるものなので、現時点での私の意見としては「どちらもあり」という感じです。もしかしたら、どちらのパターンを採用しても、結果にそれほど大きな差はでないかもしれません。とりあえず、考えるネタを提供するために今回のブログを書いてみました。

 

P.S.そもそも左右の筋力バランスを整える必要があるのかという議論もありますが、それはまた別の機会に・・・。

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  • 河森直紀(かわもり なおき) PhD, CSCS

    1979年10月17日 神奈川生まれ 埼玉育ち
    ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチ。

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