#315 「トレーニングは補強にすぎない」という言葉を掘り下げてみる

公開日: : S&Cコーチとしての思考


  

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「トレーニングは補強にすぎない」

これはS&Cコーチとして、私が常に心にとどめている言葉です。

アスリートの競技力向上の手段を考えた時に、あくまでもメインは競技練習です。それだけで足りない部分を補うのがトレーニングなんです。

極端な話、競技練習をしているだけで、必要な体力要素(例:筋力、爆発的パワー、柔軟性、持久力)を向上させることができるのであれば、トレーニングする必要なんてありません。

そのような考え方は、過去のブログでも紹介しました:

 

 

掘り下げてみる

ただし、ここで説明を止めてしまうと「じゃあトレーニングなんてやらないでいいんじゃない?」と誤解をされかねないので、もう少し掘り下げて考えてみます。

 

①競技練習だけで十分な状況なんてない

「競技練習をガシガシするだけで体力を向上させることができるなら、補強としてのトレーニングなんてする必要はない」という主旨の発言をしましたが、そもそも競技練習だけで十分に体力向上を達成できるなんてことは99%ありません。競技練習とは別に体力トレーニングを実施したほうが、より安全に、より効率良く、より最大限に体力を向上させることができるんです。

したがって、競技練習だけで十分なんていう状況はそもそもありえないので、補強にすぎないトレーニングはすべてのアスリートにとってマストなのです。

 

②優先度は競技練習>トレーニング

だったら「トレーニングは補強にすぎない」なんて言わないでいいんじゃない?と思う方もいるでしょう。トレーニングがすべてのアスリートにとってマストであるなら、「トレーニングは重要だ!やるべきだ!」と主張していればいいんじゃないかと思われるでしょう。

確かにアスリートに対しては、あえて「トレーニングは補強にすぎない」なんて言う必要はないと思います。トレーニングの重要性や有効性を説明して納得してもらうほうが大切でしょう。

ただし、この言葉は、あくまでも自分への戒めとして心にとどめているものです。

S&Cコーチとして専門分野の勉強をして、S&Cの視点から競技力向上にどう貢献しようか、ということばかり考えていると、視野が狭くなり「トレーニングだけやっていれば競技力は向上させることができる」と勘違いをしがちです。また、アスリートにとって1週間の中で数時間にすぎないS&Cセッションがすべてであるかのような錯覚に陥り、トレーニングによる疲労や筋肉痛などがその後の競技練習におよぼす影響等に考えが及ばなくなります。

そのような状態になると、せっかく良いトレーニングをやっていても競技力向上に結びつかない可能性が高くなるし、アスリートやコーチからのトレーニングに対する印象も悪くなりかねません。たとえば、トレーニングでガシガシと追い込みすぎてしまい、競技練習では疲れや筋肉痛のせいで質の高い練習ができなくなってしまうようだと、コーチからのトレーニングに対する理解を失い「もうトレーニングなんてやるな!」と言われかねません。

 

 

まとめ

「トレーニングは補強にすぎない」という言葉は私が常に心にとどめている大切な言葉です。ただし、補強にすぎないんだけど、競技練習だけでOKなんてことはないので、トレーニングはすべてのアスリートにとってマストであるということ。そして、あくまでも視野を広げて、S&Cが競技力向上に貢献できる役割を客観的に認識するための戒めとして心にとどめているんだということ。この2点をおさえていただけると、この言葉のさらに深い意味を理解できるのではないかと思います。

 

 

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【編集後記】

先日、映画館で「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を観てきました。IMAX3Dなるもので鑑賞したのですが、もうサイコーでした!あらためてエピソード4・5・6をDVDで観てから、もう一度映画館で鑑賞したい!そう思わせてくれる映画でした。

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  • 河森直紀(かわもり なおき) PhD, CSCS

    1979年10月17日 神奈川生まれ 埼玉育ち
    ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチ。

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