#316 ファンクショナルトレーニングの原則!?

公開日: : S&Cコーチとしての思考


 

Fitball Group Fitness Class

 

今回は、ファンクショナルトレーニングの5大原則、というネット記事を見つけたので、それの所感を書きたいと思います。

http://www.fitnessclub.jp/news/training/427.html

 

 

ツッコんでみる

記事を読んでみるとツッコミどころが満載なのですが、すべてに丁寧にツッコんでいると長文になりそうなので、とりあえず1つ目の原則なるものについてツッコんでみたいと思います。それは「1.重力を利用する(Gravity)」なるものです。

 

①原則の説明についてのツッコミ

詳しくは元のネット記事を読んでみていただきたいのですが、太字で書かれている部分を抜粋すると

ファンクショナルトレーニングは重力に耐える体を作るトレーニングであるべきなのです。

とのことです。その理由は、「スポーツに限らず人間が生活するうえで、基本となる姿勢は立位」だから、らしいです。ここでちょっとツッコんでみます:

  • じゃあ立位以外の姿勢で行われるスポーツ(例:競泳、ボート、カヌー、車いすバスケ)には、ファンクショナルトレーニングなるものは効果ないの?
  • 寝たきりとかじゃないかぎり、多くの人は重力に耐えながら(?)スポーツをしたり日常生活を送ったりしているはずなのに、わざわざそれをトレーニングの目的にする必要あるの?

 

②原則の例についてのツッコミ

そしてこの原則をエクササイズ選択に適用する例として、ネット記事では「仰向けでのクランチ」と「うつ伏せでのフロントプランク」という2つの腹筋種目を挙げています(元の記事の写真を参考にしてください)。

前者は「腹筋の本来の機能(立位での体幹の固定)を考えれば機能的とはいえない」らしく、後者のように「重力に対して抵抗を与える」ものを行うべき、とのことです。ここでまたまたツッコんでみます:

  • 仰向けでのクランチも重力を負荷に使っているでしょうが〜!!
  • フロントプランクの姿勢は立位じゃないでしょうが〜!!

 

 

まとめ

以前にも書いたように(#191 ファンクショナルトレーニングって何?)、私はファンクショナルトレーニングなるものを1つのメソッドとして売り込んでいる人たちを胡散臭いと感じています。ただ、そういう人たちの主張にまったく耳を傾けずに批判するのもよろしくないと思うので、たまには今回紹介したネット記事のようなものにも目を通してみるのですが、やはり非論理的で矛盾だらけの理解のできないシロモノでした。

ちなみに、今回紹介した「ファンクショナルトレーニング」はあくまでも一部の人がそのように呼んでいるシロモノであって、他の人が「ファンクショナルトレーニング」と呼んでいるものはまったくの別物であるケースもあるので、その点はご注意下さい。

 

 

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【編集後記】

大学ラグビーで帝京大が7連覇!おめでとうございます!強いですね〜。我が母校もがんばってほしい・・・。

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  • 河森直紀(かわもり なおき) PhD, CSCS

    1979年10月17日 神奈川生まれ 埼玉育ち
    ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチ。

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