#321 やっぱりウエイトトレーニングを競技の動きに近づける必要はない

公開日: : S&Cコーチとしての思考, 競技特異性


 

66 Bus in Harvard Square at night

 

今日もMovement Fundamentalsセミナー終了しました。帰りのバスの中で考えたことをつれづれと書きます。自分の頭の中で整理したことを忘れないように備忘録として。

 

なをきの頭の中 

効率的な身体の動かし方を学ぶのは大事。だけど、そもそも筋力や柔軟性が不足していると、その「効率的な動き」をやろうと思っても出来ない事がある。特定の筋群を特定のROMを使って身体を動かそうとしても、使えるだけの筋力や柔軟性がなければ使えるわけがない。

だからウエイトトレーニングで筋力や柔軟性を向上させて、「効率的な動き」ができる準備を整えてあげるのがS&Cコーチの役目である(ポケットの理論)。

しかし、準備を整えるために実施するウエイトトレーニングを「効率的な動き」あるいは「競技の動き」に近づける必要は一切ない。むしろ、それは逆効果。ウエイトトレーニングはあくまでもベーシックなSQやDLやRDL等のエクササイズを採用し、健康的に・効果的に・効率的に筋力や柔軟性を向上させてあげるべき。

そして、それらの準備が整ったら(あるいは整えるのと同時並行で)、「効率的な身体の動かし方」を練習すれば、パフォーマンスUPに繋がることは間違いない。それこそがまさにトレーニング効果の転移である。

ウエイトトレーニングを競技の動きに近づけると、筋力や柔軟性の向上はあまり期待できないし(扱える重量が小さいし、ROMも小さいから)、トレーニング効果の転移も進むわけではないので、パフォーマンスUPに繋がるわけがない。二兎追うものは一兎をも得ず!

 

まとめ

とある会合で「ウエイトトレーニングそのものを競技の動きに繋げるのが今後の課題だ!」みたいに残念なお話を聞いた直後だったこともあり、「いや、それは違うだろ!」と考えながら本日のMovement Fundamentalsセミナーを受講して、こんなことを帰りのバスで考えてみました。

 

 

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【編集後記】

Bret ContrerasのBodyweight Strength Training Anatomy日本語版が出てました。アスリートが海外遠征でジムにアクセスできない場所に行く時に、自体重中心のプログラムを渡したりするのですが、そんな時に参考になる本です。私は英語Kindle版を持っています。

 

 

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  • 河森直紀(かわもり なおき) PhD, CSCS

    1979年10月17日 神奈川生まれ 埼玉育ち
    ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチ。

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