#344 ウエイトトレーニングの時にオススメのシューズ

公開日: : S&Cコーチとしての思考


 

Wide Footed Weightlifting Shoes

 

ウエイトトレーニングをする時に履くべきシューズは何か?というのは、よく聞く議論です。私の中では「コレを履くべき!他のシューズはダメ!」みたいな絶対的な位置づけのシューズは無いのですが、少なくともこれだけは断言できます:

ランニングシューズを履いてウエイトトレーニングをするのはオススメしないわよ!

 

 

なぜランニングシューズをオススメしないか?

理由としては、ランニングシューズの特徴である「クッション性」が挙げられます。

このクッション性は「ランニングをする」という目的のためには重要な特徴ですが、ウエイトトレーニング実施時には「足裏(足首)の不安定性」というマイナス要因に繋がってしまいます。足裏の安定性が不足していると、いくつか問題が出てきます:

  • 挙げられる重量が制限される
  • 足裏の重心位置のコントロールが難しくなる

これらの問題点は、トレーニング効果の減少につながるため、できるだけ避けたいところです。

私は普段リフティングシューズを履いてトレーニングしていますが、たまにランニングシューズを履いてスクワットをしてみると、まるでウォーターベッドの上でスクワットをしているかのような感覚になります。あるいは、大きなわらび餅の上に乗っかってスクワットをしているみたいな気持ちに・・・。

アスリートがランニングシューズを履いてスクワットやリバースランジをしているのを観察しても、やはり足首がグニョグニョしていて安定していません。レップ毎に、足の内側に重さがかかったり、外側にかかったり、つま先側にかかったり、かかと側にかかったり・・・。そして、そういうアスリートは、スクワットやリバースランジで踵重心をキープすることができず、臀筋をうまく使えないことが多いです。

 

 

じゃあどんなシューズがオススメなの?

ランニングシューズのクッション性がデメリットになるのであれば、逆に「クッション性がない」シューズがウエイトトレーニングにはオススメということになります。

 

①ウエイトリフティングシューズ

私は自分でトレーニングする時はウエイトリフティングシューズを履いています(アディダスのパワーリフトってやつです)。ウエイトリフティングシューズは、靴底が固くて潰れない素材でできているので、安定性が非常に高いです。そのため、より高重量を扱えるし、足裏の重心位置のコントロールがやりやすいです。

もう1つの特徴は、踵が高くなっていることです。踵が高いと、足首の柔軟性を補ってスクワットでより深くしゃがめたり、上体をより垂直に近くキープできたり、といった利点があります。競技としてウエイトリフティングをやるのであれば、重要な特徴です。

ただし、一般のアスリートに対して、私はスクワット等で臀筋を意識して使うようなフォームを教えるので、結果として膝はそれほど前方に移動しないため、足首の柔軟性が制限となるケースは少なく、「踵の高さ」という特徴は絶対的に必要なものではないかな〜と最近は思いつつあります。

個人的には、自分が指導するアスリートにもウエイトリフティングシューズを履いてウエイトトレーニングをするのをオススメしたいところです。しかし、ウエイトリフティングシューズは比較的値段が高く、また、なかなか一般の量販店に売っていないので、手に入れにくいというデメリットがあります(試着もできないし)。アスリートに「ウエイトリフティングシューズを履いてウエイトトレーニングやるとイイよ」と言っても、実際に買ってきた試しがありません・・・。

 

②フットサルシューズ

そこで、2番目にオススメのシューズとしてフットサルシューズがあります。フットサルシューズはクッション性が比較的少ないので、足首が安定した状態でトレーニングができます。

ウエイトリフティングシューズとは異なり、靴底の高さは比較的フラットですが、踵の高さはそれほど重要でもないかなと思うので、特に大きなデメリットになることもないでしょう。

また、なにより、ウエイトリフティングシューズと比較すると、値段も安いし一般の量販店にも置いてあるので、圧倒的に買いやすいというメリットがあります。実際に、「ウエイトリフティングシューズがオススメだよ〜!でも、値段高いしどこで買っていいかもわからないっていうなら、代わりにフットサルシューズでもイイよ〜!」と言うと、ほとんどのアスリートがフットサルシューズを選びます。ランニングシューズを履いてグニョグニョな状態でトレーニングを続けるよりは、はるかにベターな選択です。

 

③その他

私はフェンシング選手を多く指導しているのですが、フェンシングシューズもクッション性が少ないので、ウエイトトレーニングには向いています。ただし、フェンシング選手以外のアスリートがわざわざウエイトトレーニングのためにフェンシングシューズを買う必要はないでしょう。結構高いし・・・。

 

 

まとめ

ウエイトトレーニングにおいて、唯一、投資すべきグッズはシューズです。競技用のシューズとは違って、毎日使うわけではないので、すぐにダメになることはありません。一度買えば数年は使い続けることが可能です。そう考えると、一見高く思えるようなウエイトリフティングシューズも、長期的には割に合う投資だと思います。

それでも、やはり量販店に置いていないので試着をしづらいし、手に入れづらいというメリットは残ります。それに、「私、ウエイトリフティングの選手じゃないし、そんなに重い重量を挙げるわけでもないのに、ウエイトリフティングシューズなんて履いていたら恥ずかしいんじゃないかしら」と考えるアスリートもいるかもしれません。

それなら、ランニングシューズを履き続けてトレーニングをするよりも、比較的購入しやすいフットサルシューズを履いてもらったほうが、はるかに効果の高いトレーニングを行えると思います。ひとつの考え方のオプションとして、今回は紹介してみました。

 

 

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【編集後記】

昨日は、中村さんが外苑前にオープンしたジム「B.E.A.T」を訪問してきました。パワーラックやプラットフォームが並び、S&Cというコンセプトをベースにした本格的なトレーニング施設です。また、フォースプレートやモーションキャプチャも導入し、科学的な分析にもとづいて個人に合ったトレーニングプログラムも作成してくれます。詳しくは、また今後のブログで紹介したいと思います。

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  • 河森直紀(かわもり なおき) PhD, CSCS

    1979年10月17日 神奈川生まれ 埼玉育ち
    ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチ。

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