先日Twitterでスポーツ科学系学部・学科の世界大学ランキングなるものを見つけました。面白かったのでシェアします。
ShanghaiRanking’s Global Ranking of Sport Science Schools and Departments 2016
ランキング付けの方法については、上記サイトで「Methodology」というタブをクリックすれば詳しく説明されているので、そちらをご参照ください。簡単に言うと、2011-2015年に発表された学術論文の数や被引用数etcを基準にポイントを付けてランキングを決めているようです。
今後、スポーツ科学の研究をするために海外の大学院へ留学を考えている読者がいたら、このランキングを参考にして留学先を検討してみるのもアリでしょう。ま、留学先を決めるベストの方法は「この人に教えてもらいたい!」と思う研究者を決めてから、その人をめがけて行くことなんですけどね。
我が母校Edith Cowan Universityが14位(自慢)!
ちなみに私の留学先であるEdith Cowan Universityは、な・なんと14位という高い評価を得ています!オーストラリアの中では3位です!よくやったぞECU!
私が博士課程でやった研究の中から、2013-2014年にかけて学術論文を3つ発表しており、Google Scholarによると被引用回数が41回・25回・18回となっているので(2016/12/13時点)、私も微力ながらこのランキングに貢献できたんじゃないかと思います。
留学当時は研究が思うように進まなかったり色々と大変なことも多く、途中で全部放り出して帰国しようかと何回か思ったくらいなのですが、今となって振り返ってみると、このようなレベルの高い大学でRob Newton博士とKazunori Nosaka博士の指導のもとで博士号を取得できたのは、私の誇りです。
日本の大学のランキング
ちなみに、日本の大学は何位くらいかしら?と思ってランキングを見てみると、なかなか出てきません・・・。
ようやく出てきたのが、こちらも我が母校、早稲田大学です。気になるランキングは51~100位(51位以降はランキングもざっくりなものに・・・)。その次に出てくるのが筑波大学で151~200位です。東京大学あたりはもっと高いランキングで出てくるかな〜と思ったのですが、おそらくスポーツ科学に特化した学部・学科がないために、今回のランキングには含まれなかったものと考えられます。
日本人としてはこのランキングは悲しい現実です。日本の大学のスポーツ科学のレベルが他国と比べて特別に低いはずはないのですが、私の個人的な予想では、おそらく「国際誌に英語で学術論文を発表する」という部分が日本の研究者は弱いのでしょう。だから、国際誌に発表された学術論文の数や被引用回数にもとづいて決定された今回のランキングでは順位が低くなってしまったと・・・。
「国際誌には発表していなくても、国内誌に日本語で素晴らしい学術論文を発表している研究者もいる!」という意見も聞いたことがあります。ただ、研究の世界はそもそもグローバルなものです。学術論文を英語で書く能力も研究者としての能力のひとつなんです。英語で書かないと、誰からも認められないんです。それが世界の現実です。
そう考えると、本気でスポーツ科学者を目指したい学生がこのブログを読んでいたら、英語能力の向上という点も含めて、海外の大学院への留学を選択肢として考えてみてもらいたいと思います。そして、その行き先を決める資料の1つとして、今回紹介したランキングを参考にしてもらえれば幸いです。
※ただし、海外に留学した時点で日本のアカデミック業界とのコネが切れる(薄くなる)ので、将来的に日本に帰ってきた時にコネとか紹介を使ってアカデミックポジションをゲットできる確立は低くなるのを覚悟してください。むしろ、海外に骨を埋めるくらいの気持ちで行ってもらいたいです。
まとめ
こういうちょっと批判的なことを書くと、日本の大学の偉い先生方から怒られちゃうかもしれません。でも、私は日本の大学を卒業後、海外の大学院に留学した時点で、日本のアカデミック業界とのコネは切れたものと覚悟を決めていましたし、今後どこかの大学で教鞭をとる予定もないので、「将来的に便宜を図ってもらえなくなるかも」なんていうプレッシャーは一切ありません。そんなことを気にせずに思ったことを正直に書いて、それを読んでスッキリしてもらう、というのもこのブログの醍醐味だと思うので、気にせず続けていこうと思います。
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【編集後記】
やっぱり進撃の巨人は面白い・・・。