#214 「トレーニング効果」も重要だけど「トレーニング効率」にも注意を払うべきではないのか?

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私がアスリートにS&C指導をする時のメインとなるツールはウエイトトレーニングです(今回の議論では持久系トレーニングは除外します)。

それ以外にもモビリティドリルやアクチベーションドリル等も取り入れますが、それらの役割はあくまでも補助的なものに過ぎません。

つまり、ベーシックなウエイトトレーニングエクササイズを、適切なフォームで、大きな可動域を用いて、高重量で実施できるようにするのが大きな目標であり、それを達成するためにそれらのドリルを利用するという感覚です。

逆に言うと、ベーシックなエクササイズを、適切なフォームで、大きな可動域を用いて、高重量で実施できるのであれば、モビリティドリルやらアクチベーションドリルを実施する必要はないと思っています。

 

 

幹と枝葉

S&Cプログラム全体を「木」に例えると、ウエイトトレーニングが「幹」でそれ以外は「枝葉」です。

しかし、最近は「枝葉」がメインになってしまい、細かいドリルやらエクササイズやらを延々とアスリートに実施させているS&Cコーチ(?)が多いような気がします。

「枝葉」となるドリルやエクササイズを実施すること自体はアスリートにとってマイナスではないので、それらのS&Cコーチ(?)の人が積極的にアスリートに害を与えているわけではないのかもしれません。

 

しかし、考えてみてください。

アスリートは競技練習に多くの時間を使うため、S&Cトレーニングに割く事のできる時間は限られているんです。

特に学生アスリートや仕事をしながら競技をしているアスリートの場合、フルタイムのアスリートと比べるとS&Cトレーニングに使える時間を捻出するのはめちゃめちゃ大変です。

 

そんな限られた貴重な時間を使って「枝葉」にすぎないドリルを延々とやらせるのは、非効率的だとは思いませんか?

そんなことをしているS&Cコーチは、アスリートに積極的に害を与えていなくても、間接的に害を与えていると言っても過言ではありません!

そんな時間があるんだったら、「幹」であるウエイトトレーニングをガッツリとやらせるべきです。

そのうえで時間が余ったら「枝葉」をやればいいんです。

あるいは、「幹」であるウエイトトレーニングのウォームアップ中やセット間のレスト中に「枝葉」を必要最低限な量だけ組み込めばいいんです。

 

 

まとめ

「トレーニング効果」という観点だけでなく「トレーニング効率」ということも考えたうえでS&Cプログラムを作って指導するのがS&Cコーチの責任だと思います。

「枝葉」だけに延々と時間を使うのはやめましょう。

アスリートからしたらいい迷惑です。

 

 

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【編集後記】

最近は「自分の目の前にいる選手だけが得をすればいい」という言葉が身にしみています。