無料で手に入る「コーチングのためのバイオメカニクス関連機器の活用ガイドライン」の紹介
私の古巣でもある国立スポーツ科学センターが、「コーチングのためのバイオメカニクス関連機器の活用ガイドライン」なる資料を無料で公開しているのでご紹介します。
コーチングのためのバイオメカニクス関連機器の活用ガイドライン-位置とスピードの計測器を中心に-
目次はこちら↓
- Chapter1:はじめに
- Chapter2:測定値に含まれる誤差
- Chapter3:GPS(グローバルポジショニングシステム)
- Chapter4:LPS(ローカルポジショニングシステム)
- Chapter5:モーションキャプチャー
GPSやその他のトラッキングシステムを活用して、試合中もしくは練習中のアスリートの動きを計測しているS&Cコーチは知っておいたほうがよい情報です。
また、GPS等は使っていなくても、Linear Position Transducerや加速度計等の他のタイプのデバイスを活用しているのであれば、Chapter2を読むだけでも価値があります。
っていうか、デバイスと呼ばれるような大層なものは使っていなくても、何かしらの測定をしているのであれば、Chapter2に書いてある「測定値に含まれる誤差」は理解しておくべきです。
現場のコーチを想定して、かなりわかりやすく書いてくれていると私は感じました。
測定についてさらに学びたい方向けのオススメ
「測定値に含まれる誤差」を含めた測定についての一般論について、さらに詳しく学びたい方は、国立スポーツ科学センターが監修している「フィットネスチェックハンドブック」もオススメです。
値段はちょっとお高いですが、それだけの価値はあります。
すべてのS&Cコーチの本棚に置いておくべき一冊でしょう。
また、「アスレティックパフォーマンス向上のためのトレーニングとリカバリーの科学的基礎」という本の第15章「テストとモニタリング」も測定についての理解を深めるためにオススメです。
かなりしびれるセリフが詰まっています。
他の章の内容も面白いので、買って損はない一冊です。
山下さん執筆の第15章「テストとモニタリング」を読みました。
個人的には「測定をするデメリット」の項が秀逸でした。
S&Cコーチであれば「測定をすることで失われるものもある」ということを想像できないとダメですね。https://t.co/QvunHF4XFS https://t.co/U4SjVytdl6
— 河森直紀 Naoki Kawamori (@kawamorinaoki)
また、S&Cコーチの立場から見た「測定」に関しての一般的なお話は、本ブログでもいくつか記事を書いているので、合わせてお読みいただければ:
さらには、冒頭で紹介した資料で主に取り上げられているGPSについてもブログ記事を書いています:
まとめ
何かしらの「測定」をしている読者の方は、ぜひ冒頭で紹介した資料を読んでみてください。
とくにChapter2がオススメです。
そのうえで、さらに詳しく学びたい方は、本ブログ記事で紹介したその他の資料も読み進めていっていただければ。
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【編集後記】
高校サッカー部のコーチが生徒を暴行した動画が問題になっているみたいだけど、そんなのただの暴行罪でしょ。
学校を閉鎖的な場所にせず、オープンにして、必要であれば警察を介入させればいいのに。