S&Cコーチとしてブログを書くメリットはさまざまあり、これまでにもいくつか紹介してきました。
» 参考:ブログを書くことの効果:自分の考えがクリアになる
» 参考:トレーニング指導というサービスは、下見をしたり試してみたりしてから決めてもらうのが難しいから、あらかじめブログを書いて知っておいてもらう
それらのメリットとは別に、4月にフリーランスとして働き始めてから、初めて感じるようになったメリットもいくつかあります。
それらは、前の職場で給料をもらって働いていた時には感じなかったメリットで、「フリーランス」という働き方に特有のものです。
そんな「フリーランスがブログを書くメリット」の1つが自分の軸が定まることです。
覚悟が決まると言い換えてもいいかもしれません。
フリーランスという働き方
フリーランスの立場だと、仕事のやり方は自分で決められます。
逆に言うと、自分で決めないといけません。
せっかく、定期的に給料が支払われるという安定を失う代わりに自由を手に入れたわけですから、自由がもたらす恩恵を最大限追求しない手はありません。
フリーランスとして決めないといけない仕事のやり方としては:
- 誰と仕事をするか
- どのような仕事をやるか(あるいはやらないか)
- 単価をどの程度に設定するか
- 仕事量をどの程度にするか
- スケジュールをどうコントロールするか
- どのような経路で仕事を受け付けるか
等があります。
ひとりで仕事をしていると、それらの仕事のやり方を自分の中でルールとして決めておくことはあっても、そのルールを守っているかどうか他人からチェックされるわけでもなく、ルールを破ったからと言ってペナルティーを課されるわけでもありません。
したがって、自分が決めた仕事のやり方を貫くためには、かなり高い意識を持って自身を律することが必要になってきます。
ただし、私はそこまでストイックな人間ではないので、他人の目がないとルールを完全に守るのが難しいと感じています。
特にフリーランスという不安定な立場においては、「食べていくために必要だから」という言い訳をして、多少のルールを破ってもお金が入ることを優先したくなるものです。
でも、「食べていくために必要だから」を言い訳にして、自分で決めた仕事のやり方をしょちゅう変えることを正当化しているようでは、いつまでたっても自分のやりたい働き方(=自由)を実現することはできません。
そして、それを実現できないということは、フリーランスとしてのメリットを享受できていないこととイコールです。
せっかくフリーランスになったのに、そのメリットである自由の恩恵を享受できないのであれば、安定して給料をもらえる会社員になれなかった負け犬になりさがってしまいます。
でも本来、フリーランスというのは仕事の仕方、あるいは生き方の選択肢のひとつであって、会社員よりも下の立場であるわけではありません。
自由を選ぶか、安定を選ぶかのチョイスにすぎないのですから。
自分の軸が定まる
そこでブログです。
ブログを書くことで、どういう仕事のやり方をしたいのか、さらに極端に言うと、どういう生き方をしたいのかについて、自分の軸が定まります。
たとえば、私は以前にブログ記事を書いて、フリーランスS&Cコーチとして最終的に貢献したい相手、つまり誰と仕事がしたいのかについて、「競技アスリート」と明確に示しました。
» 参考:S&Cコーチとしてのビジョンについて考えてみた 〜Who do you want to work with?〜
実際のところ、トレーニング指導ビジネスとしては、「競技アスリート」に限定せずに、健康や見た目の改善が目的の一般の方々も対象にしたほうが安定するはずです。
そっちのほうが食べていけるのです。
しかし、自分がこれまでに勉強してきたこと・やってきたこと・得意なことetcを振り返り、そして今後やっていきたいことについてトコトン考え抜いた結果、やはり「競技アスリート」と仕事がしたいと思ったのです。
それをブログに書いたことで、自分の覚悟も決まりました。自分の軸が定まったのです。
そうすると、あとは「競技アスリート」と仕事をしていきながら、食べていけるようにするために、何をしていったらよいのかをトコトン考えればよいだけになりました。
また、最近、トレーニング指導料について値段交渉をされてしまうことがありました。
消費税分を安くして欲しいということでした。
ひと月あたり数千円程度の値引きですし、そこを受け入れれば定期的にお金が入ってくることになるので、意固地になってお断りする必要もないかな〜という気持ちも少しありました。
しかし、過去に自分で書いたブログを読み返して、考え直しました。
そのブログ内で
消費税分の値下げを要求してくる人は、こちらの足元を見ているだけなので、残念ながらお客さんではなかったということです。いさぎよくあきらめましょう。フリーランスはそんな人を相手にしている余裕はないはずです。
と自分で書いていました。
それを読んでハッとしました。
「食べていくために必要だから」という言い訳をして、自分で決めたルールを破ろうとしていたのです。
結局、ブログを書いていてそれを読み直したおかげもあり、値引きを受け入れるという妥協をせずに、仕事をお断りすることができました。
入る予定だったお金がなくなるという短期的なマイナスの影響はありますが、長期的に考えるとフリーランスとして自由を享受することにつながる判断だったと思います。
そもそも、値引きを受け入れるということは、すでに正規の料金をお支払いいただいている既存のクライアントの皆様に対しての裏切りです。
そんなことをして、せっかく私を信頼してくれている既存クライアントを失うことになり、結果として値引きを要求してくるクライアントだけが残るなんてことになったら、本末転倒です。最悪です。
誰と仕事をしたいかを自分で決められるはずのフリーランスとしての自由を自ら手放すことになってしまうのですから。
まとめ
フリーランスとして活動するようになってから、「自分の軸が定まる」というブログのメリットをヒシヒシと感じるようになりました。
時間をかけてよく考えてからブログ記事を書く、そして定期的に自分が書いた過去のブログ記事を見直す、という作業を繰り返すことで、ドンドン自分の軸が定まっていくのを感じています。
フリーランスになって3ヶ月しかたっていない時点で感じているのですから、今後、もっと長くフリーランスを続けていけば、このブログのメリットはドンドン大きくなっていくはずです。
また、ブログという形で公に発信することで、目に見えないプレッシャーを感じるようになり、自分で決めたルールをより守れるようにもなる気がします。
実際のところは、私が過去にブログで書いたルールを自分で守っているのかなんて読者の方は気にもしていないと思いますが、実際に見られているかどうかではなく、見られているかもしれないという気持ちがわずかでも私の心の中に残るだけでも効果があるんです。
フリーランスで活動されている方は、専門知識についてブログを書くだけではもったいないです。
仕事に対する自分の考え方ややり方についてもブログで発信ことで「自分の軸が定まる」というメリットを享受できるはずです。
» 参考:仕事を断る義務。仕事を断らなくていいようにする工夫
» 参考:自分の砦を守る3ステップ。違和感→断る→ルール化する
» 参考:「整合性」という最強の剣
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【編集後記】
梅雨です。私、基本はKnirpsというドイツのメーカーの折りたたみ傘を愛用しています。ちなみにKnirpsは世界で初めて折り畳み傘を生み出したとされるメーカーで、ここの折りたたみ傘は使い心地抜群です!でも、やはり折りたたみだけあって、大きさ・直径はイマイチです。できるだけ雨に濡れないために、折りたたまない普通の傘で大きいやつの購入を検討中です。
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