#600 【祝・東海大学箱根駅伝優勝!】長距離ランナーがウエイトトレーニングに取り組むべき理由

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箱根駅伝優勝の東海大学がウエイトトレーニングに取り組んでいるという事実

2019年の箱根駅伝は東海大学が優勝しましたね。おめでとうございます!

個人的に、ここ数年間は、箱根駅伝では東海大学を応援していました。

というのも、東海大学長距離チームでは、ウエイトトレーニングを積極的に導入していると知っていたからです。

 

私は以前から、長距離ランナーもウエイトトレーニングに取り組むべきだと主張してきました。

それも、体幹ばかりを鍛えたり、軽い重量で多くのレップ数をこなしたりするのではなく、スクワットやデッドリフトを高重量で実施するような「ガッツリ系のウエイトトレーニング」が効果があると考えています。

ガッツリ系のウエイトトレーニングの有効性は、スポーツ科学の研究によっても支持されていますし、現場でアスリートをトレーニング指導してきたS&Cコーチとしての経験上も、間違いないと信じています。

» 参考:【論文レビュー】メタ分析:ストレングストレーニングが中・長距離パフォーマンスに与える影響

 

残念ながら、私がブログやセミナーで「長距離ランナーもウエイトトレーニングに取り組むべし!」と発信したところで、その影響力なんてたかが知れています。

「長距離ランナーがウエイトトレーニングやったら身体が重くなる・硬くなる」といまだに考えている指導者・アスリートも多いです。※適切なやり方でやればなりません

また、トレーニングに取り組んでいる長距離ランナーであっても、先程も述べたように、体幹ばかりを鍛える・軽い重量で多くのレップ数をこなす等の(間違った)やり方を選択してしまっているケースが見られます。

» 参考:持久系アスリートだからといって、ウエイトトレーニングを低負荷・高レップ数でやらせるなんて、シロウトの考えです

 

そのような残念な状況も、今回、東海大学が箱根駅伝で優勝をしたことで変わると期待しています。

東海大学が優勝した秘訣について取り上げるメディアも増えるでしょうし、その中で、東海大学がウエイトトレーニングに取り組んでいる事実も拡散していくでしょう。

正直言って、結果が出ようが出まいが、「長距離ランナーもウエイトトレーニングに取り組むべき」という真実は変わることはないと思っています。

しかし、影響力・拡散力という点では、箱根駅伝で優勝したチームがウエイトトレーニングに取り組んでいたという事実は、とても大きいです。

 

 

長距離ランナーがウエイトトレーニングに取り組むべき理由

長距離ランナーがウエイトトレーニングに取り組むことで得られるメリットは大きく2つあります:

  • メリット①:ケガをしづらい身体をつくることができる
  • メリット②:筋力・爆発的パワー・柔軟性を向上することができる

 

メリット①:ケガをしづらい身体をつくることができる

一般的に、ウエイトトレーニングを実施するとケガの発生率を1/3以下に減らすことができると報告されています。

» 参考:【論文レビュー】筋力トレーニング、ストレッチ、固有受容器トレーニングはケガを予防できるか?

 

さらには、長距離ランナーがケガをしやすい特定の部位をターゲットにして、それを予防するようなトレーニングに取り組めば、さらにケガの発生率を下げることができるはずです。

長距離ランナーもウエイトトレーニングに取り組むべきとは言うものの、やはりメインは競技練習(=走ること)であることは変わりません。

ケガをしてしまうと、たくさん練習を積むことができなくなり、パフォーマンス向上に結びつけるのが難しくなります。

逆に、ウエイトトレーニングを取り入れてケガをしづらい身体をつくることができれば、たくさん質の高い練習を積むことができるようになり、間接的にパフォーマンス向上に貢献します。

 

 

メリット②:筋力・爆発的パワー・柔軟性を向上することができる

ウエイトトレーニングに取り組むことで、筋力・爆発的パワー・柔軟性を向上することができます。

そうした体力面の向上が、

  • ランニング効率の改善
  • スピードの向上
  • ラストスパート能力の向上

等に繋がり、結果としてパフォーマンスUPに貢献するはずです。

 

ここで気をつけていただきたいのは、筋力・爆発的パワー・柔軟性の向上を図るには、そうした目的を達成するために適切なやり方でウエイトトレーニングを実施するのが大切であるということです。

>> 筋力を向上するには、高重量・低レップ数で、いわゆる「ガッツリ系ウエイトトレーニング」をする必要があります。

>> 爆発的パワーを向上するには、まずは筋力を高めた上で、プライオメトリクス・ウエイトリフティング・バリスティック等のトレーニングを導入するのが効果的です。

>> 柔軟性を向上するには、ウエイトトレーニングにおいて、適切なフォームを保てる範囲内で、できるだけ大きな可動域を使う必要があります。

 

内容はなんでもいいからウエイトトレーニングをやっておけばいいというわけではないのです。

長距離ランナーがウエイトトレーニングに取り組む目的を明確にしたうえで、その目的に合致する手段(=トレーニングのやり方)を選択するのが大切です。

できれば、その手段をしっかりと理解しているトレーニング指導の専門家に、少なくとも最初のうちは指導を受けるのがベストです。

トレーニング指導料という対価を支払う必要が出てきますが、自己流でウエイトトレーニングに取り組むよりもはるかに近道です。

» 参考:【アスリート向け】ウエイトトレーニングを自己流でやり続けてなかなか効果が出ないくらいだったら、最初に数ヶ月間であっても専門家にお金を払って正しいやり方を教わったほうが効率的です

 

 

まとめ

マラソンで日本新記録をだした大迫傑選手もウエイトトレーニングに取り組んでいるということですし、大迫選手と同じオレゴンプロジェクトに所属しているモハメド・ファラー選手もウエイトトレーニングをやっています。

» 参考:持久系競技のアスリート達よ。まだウエイトトレーニングやらないの?

 

さらに今回、ウエイトトレーニングに取り組んでいる東海大学が箱根駅伝で優勝したということで、もう長距離ランナーがウエイトトレーニングをやらない理由はないのではないかと思います。

個人的には「強いチーム・選手がやっているトレーニングが良いトレーニングだ」という単純な考え方・理屈は好きではないのですが、現実として、強いチーム・選手がやっているトレーニングの影響力・拡散力が高いのは事実です。

であるならば、その流れに乗って、長距離ランナーもガッツリ系のウエイトトレーニングに取り組むのが当たり前になるような風潮が広まればいいなと願っています。

少なくとも、そこには科学的根拠が存在するので、間違った考え方が広まってしまう危険性は少ないはずですので。

 

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他のトピックについても網羅しているので、持久系競技のためのウエイトトレーニングについてさらに知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

動画 持久系競技のためのウエイトトレーニング

 

 

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【編集後記】

年末からハマり始めた「ゲーム・オブ・スローンズ」という海外ドラマ。早くもシーズン2を観終わってしまいました。もうこれだけでAmazonプライムの会員になったもとが取れたな。