#810 「周りのみんながやっている・言っている」イコール「正しい」ではない

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幼稚園の願書を提出するために前日の深夜から並ぶの!?

長女が来年度から幼稚園に通います。

いくつか候補の幼稚園を探して、見学に行ったり説明会に参加したりしています(主に妻がやってくれています)。

で、どこの幼稚園もだいたい11月1日から願書を受け付け始めるみたいなのですが、人気のある幼稚園で受け入れが先着順で決まる場合、前日の深夜から並ぶのが普通だ、みたいな話を聞きました。

「いやいや、幼稚園の願書提出のために前日の深夜から並ぶってオカシイでしょ!」と思ったのですが、「幼稚園 願書 並ぶ」みたいなキーワードでググってみると、それほど珍しいことではなさそうです。

 

とはいえ、「そうか、幼稚園の願書提出ってそういうものなのか、みんなやっているのか」とは納得できませんでした。

前日から並ばれたら近所迷惑だろうし、列の整理のために人員が必要になるかもしれないし、保護者にも負担がかかるし、一体誰が得するんですか?

だったら、合否は先着順ではなくて抽選制にすればいいじゃないですか(もし応募数が定員をオーバーした場合)。

 

そんな合理的な考え方もできず、「昔からこういうやり方だから」とか「みんな並んでくれているから」とか「そこで頑張って並ぶかどうかでうちの幼稚園に入りたいかどうかを試す」とかいう非合理的な考え方の幼稚園であれば、娘を入れたいとも思いません。

だから、抽選制を採用している幼稚園に申し込むつもりです。

 

 

「周りのみんながやっている・言っている」イコール「正しい」ではない

幼稚園の願書提出のために前日の深夜から並ぶなんて、普通に考えれば非合理的なことです。

それでもやってしまっている保護者が多いのは、もちろんかわいい子供のためでしょうが、それと同時に「周りがみんなやっているから、それが普通だから」ということで非合理的なことを受け入れてしまう日本人的な気質が影響していると感じます。

同調圧力に弱いというか、右へ倣え的なマインドというか、「赤信号みんなで渡れば怖くない」というか、そんなやつです。

おかしいと頭では思っていても、周りがやっていれば流されて受け入れてしまう、みたいな。

逆に、正しいとか合理的だと思っても、周りがやっていなければ不安でやろうとしない、みたいな。

なんだかそういうのは日本人のDNAに染み付いているような気がします。

 

でも、本来は、周りのみんながやっていようが・言っていようが、間違っていることは間違っているし、おかしいことはおかしいはずですよね。

逆に言うと、周りのみんながやっていることや言っていることとは違くても、正しいことは正しいんです。

 

これって、トレーニングにも当てはまるな〜と感じて、今回、ブログを書くことにしました。

トレーニングについては、「周りのみんな」がやっている・言っていることだけでなく、「有名なアスリート・S&Cコーチ・トレーナー」がやっている・言っていることの影響も強いと感じます。

しかし実際には、「周りのみんな」「有名なアスリート・S&Cコーチ・トレーナー」がやっている・言っているというのは、そのトレーニングがあたなにとって効果があることの保証にはならないんですよね。

 

以前もツイッターで私と意見が異なる方に絡まれた時に「五輪メダリストを指導しているトレーナーもそう言っています」みたいな反応をされたこともありましたが、そんなの何の説明にもなっていないんです。

「だから、なんやねん!!」って感じです。

そのトレーナーさんはなんでそう言っているの?というところを説明してもらわないと。

そして、その説明が間違っているのであれば、五輪メダリストを指導していようがなんだろうが、間違っているものは間違っているんです。

そもそも、絡んでくるなら他人の言葉じゃなくて、自分の意見をぶつけてこんかい!!と思うのですが。

 

幸い、私のクライアントさんが東京五輪で金メダルを獲ってくれたおかげで、私にも「五輪金メダリストを指導しているS&Cコーチ」という肩書がつきました。

だからといって、私の言っていることすべてが正しいわけではありません。

間違うことだってあります。

私自身、「俺は五輪金メダリストを指導しているS&Cコーチなんだから、俺の言うことを信じろ」なんて言うつもりは一切ありません。

しっかりと根拠を示した上で、こういうトレーニングがいいですよ、と説明するよう努めています。それは今後も変わりません。

 

場合によっては、私の主張が一般的にみんながやっている・言っていることとは異なることもあります。

それでも、その主張の根拠をしっかりと吟味したうえで、納得ができるのであれば、怖がらずにぜひとも取り入れてみてください。

そもそも、一般的にみんながやっている・言っていることには納得できるだけの根拠はありますか?

そんなことを常にを疑いながら、自分の頭で考える癖を身につけることが重要だと思います。

 

「周りのみんながやっている・言っている」からといって受け入れてしまうのは、思考停止です。

あなたがアスリートであり、自分がやるトレーニングを周りに合わせて決めるのであれば、それは自己責任なので、勝手にすればいいでしょう。

しかし、あなたがアスリートに指導する専門家なのであれば、「周りのみんながやっている・言っている」という理由だけで目の前のアスリートに特定のトレーニングをやらせるのは非常に無責任です。

常に「なんでそのトレーニングをやってもらうのか」に対して根拠を持てるように、自分の頭で考え、科学的知見等を仕入れる努力を継続してください。

 

 

まとめ

私は性格的におかしいものにはおかしいと言えるタイプです。

また、子供の頃から「なんで?」を常に考え続けるような性格でもありました。

だからこそ、「周りのみんながやっている・言っている」ということに流されずに、自分の頭で考えることができるようになったのだと思います。

しかし、トレーニング指導の専門家なのであれば、自分の性格とは関係なしに、そのようなマインドを持つことは義務です。

ちゃんと自分の頭で考え、ちゃんと根拠をもったトレーニング指導ができるように研鑽を重ねましょう。

 

ちなみに、周りの人の意見は全部無視しろ、と言っているわけではないので、誤解なさらないよう。

他の人の主張の根拠を見定めたうえで、納得できるようなものであれば、取り入れたり賛同したりすればいいと思います。

「周りのみんながやっている・言っている」ことを判断の理由にすることがNGだと主張しているだけです。

 

 

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【編集後記】

シャインマスカットを食べました。

皮ごと食べてもあんなに甘いなんて、一体どういうことだ!!

とにかく、うまかったです。