すでにこのブログでも宣伝した通り(こちら)、12/7(日)にNSCAジャパンのS&Cカンファレンスで「科学的知見に基づくS&C指導」というタイトルでお話をします。
最新の科学的知見に精通し続ける難しさ
その準備をしていて思うのは、大学やJISSのような教育・研究機関に勤めているS&Cコーチ以外の方が、最新の論文を手に入れて読み、常に最新の科学的知見に精通した状態をキープするのは非常に難しいだろうな〜ということです。
理想を言えば、大学教授等の研究者が、S&C分野における最新の科学的知見をまとめて、現場で活動しているS&Cコーチが読んでわかりやすい形にまとめて提供してくれればベストなんですが、日本ではそのようなサービスは存在しません。
一般的に、研究者としての評価は、論文を書いて権威のある学術雑誌に掲載することと、外部から研究資金を獲得することで決まると言っても過言ではありません。現場のS&Cコーチの役に立つサービスを提供しても、研究者としては何の評価もされないという状況の中で、研究者にそれを期待するのは無理なのかもしれません。
YLMSportScienceというサービス
しかし、私が最近ツイッターを通じて見つけて「これはイイな〜」と思ったサービスがあります。それは、フランスのスポーツ科学者Yann Le Meur氏が、さまざまな論文の内容をポスターのような形で要点だけまとめて公開してくれているブログです。ブログはコチラから見ることができます。ツイッターはコチラです。
このブログが実践しているのは、上で私が述べた理想的なサービスに非常に近いものです。ま〜、論文をまとめるという作業を経て出されている情報なので、Yann Le Meur氏の主観が入っている可能性は排除できないのですが、それにしても非常に面白い活動を彼はしていると思います。
日本語で出されている情報ではありませんが、そもそも元の論文は英語なので、それを全部読む手間と比べれば、簡単にまとめられた英語の文章を読むくらい大したことはありません。それに、フランス人の彼がわざわざ英語で情報を発信してくれているんだから、我々も頑張って英語で読んであげてもバチは当たらないでしょう。
まとめ
S&Cコーチが、自分で論文を手に入れて読んで理解して活用して・・・という作業をするのは非常に大変です。そんな場合は、Yann Le Meur氏のブログをフォローすることをオススメします。
【参考ウェブサイト】 Sport Science Infographics by @YLMSportScience http://ylmsportscience.blogspot.fr/
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【編集後記】
科学的知見をS&C指導に活用するというのは、私が思っている以上に難しい作業なのかな〜と最近は感じています。やはりS&Cコーチにもある程度の偏差値が必要なのかもしれません。