#538 S&Cコーチが学術論文を検索する時にオススメの検索エンジン – PubMedとGoogle Scholar

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学術論文を探す能力の重要性

「S&Cコーチも学術論文を読めたほうが良い」が私の持論です。

かといって、「学術論文を読みましょう!」と言われてもすぐに読めるようになるわけではありません。

読むための知識や技術を身に付けるには、それなりの時間と労力が必要です。

» 参考:S&Cコーチとして学術論文を読めるようになるまでのプロセス

 

また、目の前の学術論文を読む能力を身に付けることも大切ですが、「自分にとって必要な学術論文を探し出す能力」も同じくらい重要です。

たとえば、あなたが「どうやったらウォームアップのルーティンを改善できるか?」と悩んでいたとします。

ウォームアップについての科学的知見を参考にするため、関連する学術論文を読もうと考えるのは良い選択だと思います。

しかし、関連する学術論文を読む前に、それらを探して手に入れないといけません。

読もうと思っても、目の前になければ、読むことはできないのですから。

したがって、「学術論文を読む」能力と同じくらい「学術論文を探す」能力は重要なのです。

見方によっては、探す能力は読む能力の一部と捉えることもできるでしょう。

 

 

学術論文の検索エンジン

学術論文を探すにはいくつかのやり方がありますが、今日は「検索エンジン」を使用した探し方を紹介します。

大学等の研究機関に所属しているS&Cコーチであれば、大学が有料で契約している検索サービス(例:Web of Science、SPORTDiscus)を使うこともできるでしょうが、そんな人は一握りでしょうから、今日は誰でも無料で使える検索エンジンに絞って紹介します。

  • ①PubMed
  • ②Google Scholar

 

①PubMed

学術論文の検索エンジンとして王道なのがPubMedです。

スポーツ科学関連のジャーナル※のすべてがデータベースに含まれているわけではありませんが、主要なものはほぼ含まれています。

※ジャーナル(学術雑誌)は、主として研究者の執筆した論文を掲載する雑誌(Wikipediaより)

 

検索の仕方は、GoogleやYahooでネット検索するのとほぼ同じで、キーワードを入れて検索します。

そして、検索をした結果として、アブストラクト(要約)を読むことができます。

また、当該論文が掲載されているジャーナルHPのリンク先も示されているので(リンク先が載っていないジャーナルもある)、そこから辿っていって当該論文のPDFファイルを手に入れることもできます(多くの場合は有料で購入する必要があります)。

 

具体的な使い方については、大学の図書館等が無料で公開しているので参考にしてみてください。

 

 

②Google Scholar

Google ScholarもPubMedと同じように学術論文に特化した検索エンジンであり、名前の示すとおり、Googleによって提供されているサービスです。

私がアメリカの大学院に留学していた時にはまだ無かったサービスなので、 比較的新しいサービスだと思います(Wikipediaによると2004年設立)。

PubMedと同様に、キーワードを入れて検索します。

したがって、検索の仕方という点では2つのサービスの間に大きな違いはありません。

 

しかし、Google ScholarにはPubMedにはない大きな特徴が2つあります。

1つは、当該論文に関連する複数のウェブサイトをまとめて示してくれる点です(Pubmedのページも含めて)。

その中に、無料でPDFファイルを提供してくれているサイトがあれば、当該論文をすぐに手に入れることができます。

つまり、「探す」と「手に入れる」が一気にできてしまうのです。

もちろん、無料でPDFファイルを公開している場合に限られますが。

 

もう1つの特徴は、「引用元」という形で、当該論文を引用している他の関連論文も検索できる点です。

一般的に、1つの学術論文から関連する他の学術論文を芋づる式に辿るためには、その学術論文に掲載されている参考文献リストを参照にするのが一般的です。

しかし、この方法で探せるのは、当該論文よりも過去に発表された関連論文に限られます。

一方、Google Scholarの「引用元」では、当該論文を引用している論文、つまり当該論文よりも新しく発表された関連論文も芋づる式に辿ることができるのです。

たとえば、2010年に発表された論文をGoogle Scholarで検索すると、「引用元」というリンクを辿れば、2010年以降に出版された関連論文を探すことが可能になるのです。

この「当該論文よりも新しく発表された論文を探す」というのは、以前はWeb of Scienceのような有料サービスを使わないとできなかったので、それを無料で可能にしているGoogle Scholarはスゴイです。

いや、本当にスゴイんですってば。サンキュー、Google!!

 

 

まとめ

学術論文を「読む」ために「探す」方法の1つとして、無料で使える検索エンジンをご紹介しました。

もう1つ、ResearchGateというサービスもご紹介しようか迷ったのですが、そちらは検索エンジンというより研究者向けSNSという感じなので、やめておきました。

でも、S&Cコーチとして論文を読む上では役に立つと思うので、興味のある方はそちらもチェックしてみてください。

動画 論文の読み方

 

 

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【編集後記】

久しぶりに見るとハマってしまいます・・・。