#539 【アスリート向け】アスリートが専門家にトレーニング指導を依頼する時に、「◯◯エクササイズを教えてください」みたいにトレーニング手法を指定しないほうが良い理由

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トレーニング手法を指定しないほうが良い理由

「◯◯エクササイズを教えてください」

トレーニング指導を担当することになったアスリートから、過去に何回か言われたことのあるセリフです。

◯◯には「体幹」とか「競技の動きに特化した」というワードが入ることが多かったです。

 

正直、こういうセリフを聞くと「あ〜、面倒くさいな〜」と思ってしまいます(ぶっちゃけすぎて、すいません)。

なぜなら、その要望をそのまま受け入れることはできないし、なぜできないかを説明しないといけないからです。

そして、そういうセリフを言うアスリートの90%は、ちゃんと説明しても納得してくれないからです。

 

トレーニング指導の専門家としては、「もっと速く走りたい」「フィジカルコンタクトで当たり負けしないようにしたい」「膝が痛いから膝に負担がかからないようにしたい」というふうに言ってもらったほうがありがたいです。

つまり、トレーニングをすることで何を達成したいのか(=目的)を教えてほしいのです。

目的さえ教えてもらえれば、それを達成するためにベストな手段をこちらで判断して提供することができます。

 

しかし、「◯◯エクササイズを教えてください」と言われてしまうと、アスリートが手段を指定することになります。

これはおかしな話です。

自分にとって◯◯エクササイズが必要で、◯◯エクササイズがどういうものかわかっているのであれば、わざわざ専門家のところに行かなくても、自分でやればいいんですから。

 

たとえるなら、病院に行って「◯◯手術をやってください」と術式まで指定してお願いするようなもんです。

おそらく「他の病院に行ってくれ」と追い出されることでしょう。

仮に、「わかりました」なんて言って、指定されたとおりの手術を実施する病院があったら、かなりヤバイです。ヤブ医者です。

 

普通は、病院に行ったら「お腹が痛いです」「下痢がひどいです」「咳が止まりません」という症状を訴えるはずです。

つまり、そうした症状を治してほしいという目的を伝えるわけです。

そして、その症状を聞き、診察をして、必要に応じて検査をして、そのうえでお医者さんが治療方針(手段)を決めるわけです。

結果として、お医者さんが決めた手段が◯◯手術となるケースはあるかもしれませんが、患者さんから言われたから◯◯手術をやる、なんてことはないはずです。

 

S&Cコーチのようなトレーニング指導の専門家にも同じことが当てはまります。

「◯◯エクササイズを教えてください」って言われて、そのままそれを提供する人はかなりヤバイです。

ヤブS&Cコーチです。

信用しないほうがいいでしょう。

 

 

じゃあ専門家にどう頼めばいいのか?

アスリートとして成長したいと真剣に思っていて、その過程で壁にぶち当たり、それをトレーニングによって解決したいと考えて、専門家に指導を依頼するのであれば、「◯◯エクササイズを教えてください」のように手段を指定しないほうがいいです。

そのかわりに、「もっと速く走りたい」「フィジカルコンタクトで当たり負けしないようにしたい」「膝が痛いから膝に負担がかからないようにしたい」という感じで、トレーニングをすることでどうなりたいのか、という目的を伝えてみましょう。

その目的を達成するために最適な手段については、専門家であるS&Cコーチがきちんと考えてくれるはずです。

 

もちろん、なぜその手段を選択したのかを質問するのはOKです。

ちゃんとした専門家であれば、しっかりと論理的にあなたの質問に答えてくれるはずです。

逆に、なぜその手段を選択したのかをきちんと説明できない専門家がいたら、その技量を少し疑ったほうがいいでしょう。

 

理想としては、トレーニング指導を依頼する前に、信頼できる専門家かどうかの判断は済ましておいて、依頼する時は目的だけ伝えて、手段の選択はおまかせしてしまうのが良いでしょう。

しかし、事前に信頼できるかどうかを判断するのはなかなか難しいので、その場合は、トレーニング指導を依頼する目的を伝えて、手段の選択はおまかせしておき、なぜその手段を選んだのかを質問して、信頼できるかどうかを判断するのがオススメです。

どちらにしても、アスリートがトレーニング手法を指定するのはオススメしません。

 

 

まとめ

今は、「◯◯エクササイズを教えてください」というタイプのアスリートが私のところに来ることはありません。

ブログで私のポリシーをお伝えしているので、そういう方はそもそも来ないような仕組みがあるからです。

だから、◯◯エクササイズを教えることができない理由を説明するのに無駄な労力を使う必要もなく、目の前のアスリートが目的を達成することをお手伝いするために、最善の手段を選択して提供することに集中することができています。

お互いにとってWin-Winの状況です。

 

もし、このブログを読んでいるアスリートが専門家にトレーニング指導を依頼するのであれば、手段を指定せずに目的を伝えることをオススメします。

そもそも、適切な手段が自分でわかっているのであれば、わざわざ専門家に依頼する必要なんてないのですから。

 

 

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