#696 東京オリンピックに向けてのテーパリングは今から準備しないと間に合わない

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昨日はハイパフォーマンススポーツカンファレンス2019に参加して、3つのセッションを聴講してきました。

カンファレンスの全体的なテーマとしては「東京オリンピックに向けて」というのがメインでした。

その中でも、Dr. Mujikaの特別講演「最適なパフォーマンスのためのテーパリングとリカバリー」を聞くのを最も楽しみにしていました。

というのも、テーパリングについての研究ではDr. Mujikaは世界の第一人者であり、拙著「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」を執筆するときに、Dr. Mujikaの著書「Tapering and Peaking for Optimal Performance」や数々の論文を読んで参考にしていたからです。

また、私がトレーニング指導を担当しているアスリートのテーパリングを計画するときにも、Dr. Mujikaの研究結果の数々が大いに役に立っています。

※ちなみに「テーパリング」が何かわからない方は、以下のブログ記事を参考にしてください。

» 参考:「ピーキング」や「テーパリング」と「フィットネス-疲労理論」のお話

 

2017年にNSCA国際カンファレンスが日本で開催されたときに、Dr. Mujikaの講演をお聞きしたことはあったのですが、その時のテーマは「持久系アスリート向けのストレングストレーニング」だったので、テーパリングをテーマにしたDr. Mujikaのお話を直接聞くのは今回が初めてでした。

で、内容はどうだったかというと、やはり素晴らしかったです。

私もテーパリングをテーマに本を執筆したくらいなので、Dr. Mujikaのお話のうち9割くらいはすでに知っている内容でしたが、残りの1割のところで新しい情報であったりとか、新しいものの見方だったりを仕入れることができて大きな収穫がありました。

なにより、講演を聞いているうちから、Dr. Mujikaが紹介した論文を読みたいモチベーションが高まっていて、すでにいくつか検索して見つけてPDFファイルをゲットし、愛用のiPad Proで読む準備が整っています。

ただその前に、まずはDr. Mujikaの著書「Tapering and Peaking for Optimal Performance」の気になる部分を読み返したりしています。

 

 

東京オリンピックに向けてのテーパリングは今から準備しないと間に合わない

カンファレンス中に複数の講演者が言及されていましたが、東京オリンピックまであと9ヶ月です。

今回のカンファレンスには、東京オリンピック出場を目指すアスリートたちの強化に携わる関係者が数多く参加されていたのですが、そのような方たちが、この段階で、Dr. Mujikaの講演を聞く機会を得られたというのは、日本にとって非常にラッキーだったと思います。

もし、これが東京オリンピックまであと3ヶ月の時点だったら、ちょっと遅すぎたでしょう。

東京オリンピックに出場するアスリートたちが最高のコンディションで本番を迎えることができるように、各競技の強化担当者が本気でテーパリングの準備をしようと考えるのであれば、今から始めないと間に合いません。

 

実際のテーパリングは、狙った重要な試合前の2週間ほどの期間に実施するものですが、そのための計画を立てるにはもっと長い時間が必要です。

それに、東京オリンピック本番で最高のパフォーマンスを発揮するためには、2週間ほどのテーパリング期間だけでなく、その前の数カ月間にわたる強化期間(pre-taper period)もセットで計画を立てないといけません。

また、もし現時点でテーパリングについての知識がゼロに近い状態だとしたら、それについて学ぶための時間も必要です。

テーパリングについて手に入る情報をかき集めて、それを読んだり聞いたりして理解をするという作業は、少なくとも年内には終えておきたいところです。つまりあと2ヶ月です。

さらには、東京オリンピック出場権を一発で決めるような大会が東京オリンピック本番の数ヶ月前に予定されているのであれば(たとえば競泳は4月の全日本選手権で一発選考)、そこに向けてテーパリングを実施するために、さらに前倒しでテーパリングの計画を進める必要があります。

「テーパリングなんて東京オリンピック出場が決まってから考えればいいだろ」とか「テーパリングなんて本番直前になってから計画すれば間に合うでしょ」なんて悠長なことを言ってないで、今すぐ準備を始めましょう。「今すぐ」です。そうじゃないと間に合いませんよ!

 

 

テーパリングについて学ぶために使える情報・サービス

現時点でテーパリングについての知識がゼロに近い状態の方が、ご自身でテーパリングについての情報をイチから探すのは時間もかかるし効率が悪いので、私がオススメする情報を紹介しておきます。

  • ①Dr. Mujikaの著書「Tapering and Peaking for Optimal Performance」
  • ②Dr. Mujikaが共著のレビュー論文
  • ③Dr. Mujikaのセミナー動画
  • ④私の著書「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」
  • ⑤私のセミナー「ピーキングのためのテーパリング」
  • ⑥私のコンサルティングサービス

 

①Dr. Mujikaの著書「Tapering and Peaking for Optimal Performance」

今回のカンファレンスで講義をしてくださったDr. Mujikaの著書である「Tapering and Peaking for Optimal Performance」です。

テーパリングについて学びたいのであれば、まずはこちらから手を付けるのが個人的にはオススメです。

ただし、英語で書かれているし、どちらかというと研究寄りの内容なので、少し難しくてとっつきにくいと感じる方がいるかもしれません。

日本語に翻訳されて発売もされているので、英語が苦手な方はそちらを読むのもアリかもしれませんが、ただでさえ難しめな内容なのに翻訳を挟むとさらに理解が難しくなる恐れがあります。

日本語での情報をお求めであれば、後ほど紹介する拙著「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」のほうを読まれたほうがいいでしょう。

 

 

②Dr. Mujikaが共著のレビュー論文

上述のDr. Mujikaの著書内で「テーパリングのガイドライン」が紹介されていますが、その根拠となっている科学的データがこちらのレビュー論文になります。

Bosquet et al. (2007) Effects of tapering on performance: a meta-analysis. Med Sci Sports Exerc. 39(8):1358-65.

 

過去に実施されたテーパリング関連の研究結果をまとめて「メタ分析」をした論文です。

いわゆるエビデンスや科学的知見のレベルとしては、メタ分析はもっとも高いものとされているので、この論文の内容は、テーパリングについての科学的知見という点ではトップクラスの情報だと思ってください。

 

2007年に出版された論文なので、そのメタ分析に含まれている研究はそれよりも前に実施されたものであり、データとしては少し古いかもしれません。

しかし、私の知る限り、ここ10年ほどでテーパリングの研究が進んで、これまでの知見を覆すような新しいデータがでてきたということは起こっていません。

以前は個人競技のアスリートを対象にした研究が多かったのが、ここ10年ほどでチーム競技を対象にした研究がチラホラ出てきたくらいです。

そして、今回のカンファレンスでDr. Mujikaもおっしゃっていましたが、個人競技とチーム競技で最適なテーパリングに違いは今のところ見られていません。

 

 

③Dr. Mujikaのセミナー動画

以前に私のブログでもご紹介したのですが、FINA(国際水泳連盟)のスポーツ医学カンファレンスでDr. Mujikaがテーパリングをテーマに講演された様子がYouTubeで公開されています。

今回のカンファレンスでDr. Mujikaのお話を聞いて私自身も実感しましたが、本を読むのと、著者のお話を聞くのとでは、理解度や感じ方に違いがあります。

理想としては、両者を組み合わせるのが、特定のテーマについての理解度を深めるのにベストな方法でしょう。

 

こちらの動画は英語であり、日本語翻訳はないので、英語が苦手な方にとっては理解が難しいかもしれません。

しかし、Dr. Mujikaはスペイン出身の方であり、日本人にとっては比較的聞き取りやすい英語の発音をされるので、トライしてみる価値はあると思います。

 

 

④私の著書「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」

2018年に出版された拙著「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」です。

上で紹介した①のDr. Mujikaの著書との違いは:

  • 日本語で書いてある
  • 研究というよりは現場視点で書いてある

の2点です。

Dr. Mujikaの著書も日本語翻訳版が出版されていますが、拙著は翻訳を挟まず最初から日本語で書いているので、文章のわかりやすさという点で利点があるかもしれません。

 

 

⑤私のセミナー「ピーキングのためのテーパリング」

④の著書と同じ内容をセミナーという形でも提供しています。

本と内容は重なってしまいますが、上述したように、本を読むのと著者の話を聞くのを組み合わせると理解度を深めるのに役に立つはずです。

ご希望の日時でのセミナー開催要望を受け付けており、セミナー開催要望フォームからお申し込みいただくことが可能です。

また、対面でのセミナー以外にも、セミナーの内容を収録した動画も販売しています。

動画 ピーキングのためのテーパリング

 

セミナーにご参加いただくと私の話を直接聞いていただけたり直接質問をしていただけたりというメリットがありますが、一方、動画には何度も繰り返し視聴することで理解を深めることができるというメリットがあります。

お好み次第で「セミナー開催要望を出していただく」か「動画を購入していただく」かを選んでいただければと思います。

 

 

⑥私のコンサルティングサービス

本を読んだり、セミナーに参加したり、動画を視聴したりすることで、テーパリングについての基本的な知識を深めることが可能です。

ただし、実際にテーパリングを活用する状況というのは、競技によってもさまざまです。

1日だけですべての試合が終了してメダルが決まる場合もあれば、数週間に渡って複数の試合をこなさないといけない場合もあります。

試合のスケジュールが異なれば、最適なテーパリング戦略もまた変わってきます。

科学的知見にもとづいたテーパリングの「ガイドライン」は存在しますが、それをそのまま当てはめておけばいいというわけではありません。

したがって、ガイドラインを知っておき、テーパリングのメカニズムを理解した上で、目の前の状況に合わせてテーパリング戦略を調整することが求められます。

 

もし、「自分たちの競技においてはオリンピックにおける試合スケジュールがこうなっているけど、それに対してテーパリングのやり方をどう合わせればよいのか相談したい」という方がいらっしゃいましたら、私の提供しているコンサルティングサービスをご利用いただくことも可能です。

実際にお会いして対面で実施する「個別コンサルティング」と、メールのやりとりで実施する「メールコンサルティング」の2タイプご用意しています。

 

 

まとめ

ちょっと最後の方は私の宣伝みたいになってしまいましたが、テーパリングに関して情報を発信したりサービスを提供したりしている人は私以外にいないので、しょうがないと思ってください。

もし、私が知らないだけで、他に信頼できる情報提供者がいるのであれば、どうぞそちらを頼ってください。

どちらにしろ、東京オリンピックに向けてテーパリングを準備するのであれば、今すぐ始めてください。手遅れになる前に。

日本でオリンピックが開催されるなんて、もう二度と無いかもしれない機会です。

そこで最高のパフォーマンスを発揮できずに後悔するアスリートが一人でも減るように、関係者は今から動いてください。

私からのお願いです。

動画 ピーキングのためのテーパリング

 

 

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【編集後記】

娘が夜中に起きて泣き叫んだので、1時半くらいから2時間近く抱っこしてました。いや〜、大変だ。