今日はオススメ書籍の紹介をします。
「新版 乳酸を活かしたスポーツトレーニング」というタイトルの本です。
新版 乳酸を活かしたスポーツトレーニング
自転車エルゴメーターで30-40秒くらいの全力スプリントを実施する時に「脚に乳酸が溜まって疲労困憊だ〜!!キツい〜!!」的な表現をすることがあります。
確かにそのような状況で乳酸はたくさん作られているはずですが、「乳酸が溜まることイコール疲労」ではない、という話は聞いたことがある人も多いでしょう。
また、基礎的な運動生理学の本では「糖が分解されてATP再合成のためのエネルギーが作られる過程で、酸素が足りないとピルビン酸がミトコンドリアで酸化されずに乳酸になる」みたいな説明がされますが、それも正確な表現ではありません。
本書では、乳酸がエネルギー産生システムの中でどのような位置づけにあり、乳酸が作られ使われるとはどういうことなのか?が比較的わかりやすい文章で説明されています。
目次
- 第1章 乳酸がスポーツの鍵になる
- 第2章 乳酸は糖のファミリー
- 第3章 乳酸の作られ方,使われ方
- 第4章 LT~乳酸性作業閾値
- 第5章 乳酸の案内人~乳酸トランスポーター
- 第6章 競技者のための乳酸を活かしたトレーニング
- 第7章 乳酸を活かした健康増進,シェイプアップ
- 第8章 血中乳酸濃度を測ってみる~実際例
- 第9章 Q&A
オススメする理由
- サラッと読みやすい ※基礎的な生理学の知識はあったほうがいいですが
- 「乳酸≠疲労」という聞いたことがある事について、しっかりと理解できる
- 持久力トレーニングを計画するうえで、乳酸をどう扱えば良いかわかるようになる
まとめ
乳酸というのはS&Cコーチとして、特に持久系トレーニングを計画するうえで、考慮せざるを得ない存在の1つです。
本書を読むことで、乳酸とは何か?どう捉えればよいか?等が明確になると思います。
※2019/1/15追記:著書の八田先生の講義ビデオを視聴してから、こちらの本を読んだほうが、理解がはかどると思います。ビデオは以下の記事からアクセスできます。
#501 乳酸についてさらに詳しく学びたい方にオススメの動画 by 東大の八田先生
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【編集後記】
キングダムも引き続きオススメです!!