#404 【論文レビュー】メタ分析:ストレングストレーニングが中・長距離パフォーマンスに与える影響

 

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前回のブログで予告したとおり、持久系アスリートに対するウエイトトレーニングについての論文を紹介します。

 

 

論文の内容

Berryman et al. (Pub ahead of print)  Strength Training for Middle- and Long-Distance Performance: A Meta-Analysis. Int J Sports Physiol Perform. 

 

調査内容

中・長距離系競技種目(ラン、自転車、クロスカントリースキー、水泳)のパフォーマンスにストレングストレーニングの実施が与える影響について、メタ分析という手法を用いて調べた。同トピックについて調査・報告している28本の研究論文データがメタ分析に使われた。

メタ分析とは、複数の研究の結果を統合し、より高い見地から分析すること (Wikipediaより)

 

結果

  • 競技練習に加えてストレングストレーニングを実施すると、中・長距離パフォーマンスが向上する 
  • ストレングストレーニングにより運動効率・最大筋力・最大パワーが向上する 
  • 競技練習に加えてストレングストレーニングを実施しても、VO2maxや有酸素持久力には影響ない 
  • 軽負荷・高レップ(60-80%1RM、6-25レップ)トレーニングやパワー系トレーニング(プライオメトリクス、スプリントトレーニング、爆発的パワートレーニング 4-6レップ)よりも、高負荷・低レップ(>80% 1RM、1-5レップ)トレーニングや複数の方法のコンビネーションのほうが、中・長距離パフォーマンス向上効果が高い
  • ストレングストレーニングを24セッション以上やったほうが、運動効率の向上に効果がある
  • 運動様式(ラン、自転車、クロスカントリー、水泳)による効果の違いはない→すべての中・長距離系種目の選手がストレングストレーニングの恩恵を受けることができる
  • アスリートの競技レベルによらず、すべての中・長距離系種目の選手がストレングストレーニングの恩恵を受けることができる

 

考察

中・長距離系競技種目のアスリートは、競技練習に加えてストレングストレーニングを実施することで、パフォーマンス向上の恩恵を受けることができるということです。

そして、パフォーマンス向上には運動効率の向上や最大筋力・筋パワーの向上が貢献していると考えられます。

また、ストレングストレーニングの内容としては、高負荷・低回数のプロトコルが効果が高いとのこと。また、いろいろな手法を組み合わせるのも効果が高いようです。

 

 

まとめ

まあ、これほどの科学的データが「持久系アスリートもストレングストレーニングやったほうがいいよ!」って言ってるんだから、やらないと損です。そして、やるなら高負荷・低回数のウエイトトレーニングが望ましいようです。「長距離競技なんだから、ウエイトトレーニングも高回数でやって筋持久力を鍛えよう」っていう主張はいったいどんな根拠があるのでしょうか?私には一切理解できません・・・。

ちなみに、メタ分析という手法を用いた研究結果は、科学的根拠としては最もレベルが高いものであると考えられています。詳しくは以下の記事が参考になります↓

科学的根拠に基づくフィットネス指導を目指して

 

 

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【編集後記】

今日からNBAファイナル。初戦はウォリアーズが強かった。