#419 【アスリート向け】元競泳選手の北島康介さんが語る「陸トレの効果の捉え方」が絶妙!!

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ネット記事を読んでいて、「お、これはシェアしたい!」と思うものを見つけました。

» 競泳の北島康介氏イベントで陸上トレの大切さ伝える(日刊スポーツ)

 

 

北島さんが語る「陸トレの効果」の捉え方

この記事の中で、特に「多くのアスリートに読んでもらいたい、理解してもらいたい」と思ったコメントがあります:

試合で泳ぎながらおしりを意識しようというのは無理。陸上でこういう時に意識して、泳ぎでも自然とできたらいいんです

これは北島さんが「競泳選手が陸トレでおしりの筋肉を鍛えるトレーニングをやることの意義」について語っている時のコメントです。

競泳選手に限らず、アスリート全般がウエイトトレーニングをやることに当てはまる考え方なので、是非とも参考にしていただきたいです。

ただコメントを紹介するだけでは無責任なので、トレーニングを指導する専門家の立場から、ちょっと解説を加えてみます。

 

①練習で意識するだけでは改善できないこともある

さまざまな競技のアスリートのトレーニング指導をしていると、「競技コーチから『お前はおしりの筋肉が使えていない、もっとおしりを使え!』って言われるんです」という相談を受けることがあります。

トレーニング指導を開始する前の初回カウンセリング中に、競技における課題について尋ねると、こういう答えが返ってくるケースが多いです。

 

競技コーチからそう指摘されているのであれば、本人も十分に自覚したうえで、おしりの筋肉を使って動くように意識しながら練習をしているはずです。

また、競技コーチも、担当アスリートのそういう弱点に気づいているのであれば、それを改善させるような練習メニューを与えているはずです。

 

それにも関わらず、そのような相談を私にしてくるということは、練習中におしりを使うように意識しているだけでは、改善が見られないことの何よりの証拠です。

これはまさに「試合で泳ぎながらおしりを意識しようというのは無理」という北島さんのコメントが示しているところです。

つまり、実際の競技の動きの中で特定の筋肉を使おうと意識して練習をしても、そこに使えるだけの筋力や柔軟性がそもそも備わっていないと、いつまでたっても使えるようにはならないのです。

 

 

②トレーニングで準備をしておいてあげると、競技中にも使えるようになる

そこで、私のようなトレーニング指導の専門家の出番となります。

トレーニング指導の専門家であるS&Cコーチとして私にできることは、アスリートが競技中におしりの筋肉を使おうと思った時に(あるいは使う必要性に迫られた時に)、使えるだけのおしりの筋力や柔軟性を準備しておいてあげることです。

準備ができていれば使えます。

準備ができていなければ、どれだけ意識しても使えるようにはなりません。

 

で、意識して練習を繰り返すだけでは準備をすることはできないので、一度、練習から離れて、練習とは別に、ウエイトトレーニングを実施するのです。

そのほうが練習だけをするよりも、より効率的かつ効果的におしりの筋力や柔軟性を鍛えることができるからです。

練習とは別にウエイトトレーニングを実施して、おしりの筋力や柔軟性を上げておいてあげれば、競技中にも自然とおしりの筋肉を使えるようになる可能性が高まります。

北島さんが「陸上でこういう時に意識して、泳ぎでも自然とできたらいいんです」とコメントされていますが、まさにこのことを指しているのだと思います。

 

 

まとめ

どれだけ意識して練習しても使えるようにならないおしりの筋肉を、練習とは別にトレーニングで鍛えて準備をしておいてあげれば、競技中にも自然と使えるようになる。

そのことを、あれだけの実績のある北島さんが、ご自身の経験をもとに語っているのが、今回紹介したコメントだと思います。

少なくとも、トレーニング指導の専門家である私は、そう受け取りました。

 

今回は「おしりの筋肉」を例にしたお話でしたが、これは他の筋肉や動きにも当てはまることです。

ウエイトトレーニングがどのように競技力向上に貢献してくれるのかを、アスリートとして正しく理解するための参考資料として、北島さんのコメントとそれに対する私の解説をお読みいただければと思います。

また、こちらの拙著を読んでいただくと、北島さんの言わんとされていることがより深く理解できるようになります↓

 

 

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【編集後記】

先日、久しぶりに地元の夏祭りに行きました。

姪っ子たちと一緒に行ったのですが、自分が子供の頃に夏祭りに行った時と全然変わっていなくて、とても懐かしい気持ちになりました。

変わっていたのは、自分がビールを飲むようになったことくらいでしょうか・・・。