スポーツ業界で働いている人は、お金の話を避ける傾向があるような気がします。
お金を儲けることに後ろめたい気持ちがあったり、「スポーツが好きだからやってるんだろ!」みたいな見えないプレッシャーがあるのでしょうか。
以前にTwitterでもつぶやきましたが、業界でそれなりの影響力のあるお方も「お金を儲けることを考えてはいけない」とかおっしゃっているらしいです。
1/3「トレーニング業界で働いているなら、お金を儲けることを考えてはいけない」とおっしゃる御仁がいるらしい。トレーニングを通じてクライアントの人生にポジティブな影響を与えるという価値を提供できるのであれば、その対価として報酬を頂いて何が悪いのか?
— 河森直紀 Naoki Kawamori (@kawamorinaoki)
スポーツ業界で働いている人はお金を稼いではいけない?
お金をしっかりと稼がないと生活が成り立ちません。
生活が成り立たないと、いずれ仕事をやめざるをえなくなります。
そして、自分が提供しているサービスがクライアントにとって本当に必要なもので、アスリートとして活躍するために貢献しているのであれば、そのサービスの提供をやめてしまうと、結局はクライアントに迷惑をかけてしまうことになります。
クライアントからお金をいただくこと自体に対して後ろめたい気持ちを持つ必要なんてありません。
質の高いサービスを提供して、その対価として報酬をいただくのは普通のことです。
もちろん、いただく報酬に見合うだけのサービスを提供できるよう、常に自分の知識や技術を磨き続ける努力は必要です。
でも、クライアントに対しての責任の果たし方は、質の高いサービスを提供するよう努力することだけでなく、今のサービスを提供できなくなる事態に陥らないように、しっかりとお金を稼いで安定した経営基盤を確保することもあると思うのです。
競泳の松田丈志さんを育てた宮崎県のスイミングクラブが活動休止を決めたというニュースを見ました。
休止の理由は「指導するクラブのOGら4人がボランティアで続けていくことが難しくなったため」と報道されていました。
あんなに素晴らしいアスリートを輩出したクラブがそのような理由で休止になってしまうのは非常に残念です。
もし私がそのクラブに通うスイマーだったら、多少、月会費が値上げされたとしても、それでコーチに十分な報酬を支払えるようになって、クラブが継続できるならそちらのほうが良いと思うはずです。
私もひとり仕事なので、しっかりとお金を稼がないと、生活ができなくなって、転職をせざるをえなくなります。
そうしたら、今のクライアントに迷惑がかかります。
そうならないように、しっかりと報酬をいただき、それに見合うだけの質の高いサービスを提供できるように努力しています。
また、トレーニング指導業だけでなく、ブログ業・セミナー業・コンサルティング業・執筆業etcの複数の事業を作って安定した収入源を確保するよう工夫していることも、最終的にはクライアントに対する責任を果たせるようにと考えてのことです。
まとめ
中身のないサービスを提供して、表面だけ取り繕って凄そうに見せて、お金を儲けようとするのは詐欺なのでいけません。
しかし、自分の提供するサービスに自信があり、仕事に対して真摯な態度で向き合っているのであれば、堂々と対価を求めましょう。
申し訳ないと思ったり、後ろめたい気持ちになる必要なんてありません。
ボランティアとか低報酬で我慢しながらやり続けて、いつかもうどうしようもなくなって、サービスの提供をやめてしまうほうが、迷惑をかけてしまいます。
スポーツ業界のマインドが変わることを祈ります。
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【編集後記】
もうすぐバドミントンのヨネックスオープンジャパンが開催されますね。それにしても、バドミントンは1年中試合やってるな・・・。