現在、私はフリーランスのS&Cコーチとして、アスリートのトレーニング指導をしています。
それ以外にも、セミナーを自主開催したり、個別コンサルティングをしたり、本を書いたりもしています。
私が提供しているメニューの値段は自分で決めています。
この「値付け」という作業はなかなか難しいもので、常に試行錯誤しながら取り組んでいるところです。
そんな中でも、私がとくに気をつけているのが「値下げはできるだけしない」ということです。
今日は、その理由について説明してみます。
値下げをできるだけしない理由
私が値下げをしない理由は、大きく2つあります:
- 理由①:正規の値段で買ってくれるお客さまに申し訳ないから
- 理由②:値下げを理由に選ぶお客さまを引きつけたくないから
理由①:正規の値段で買ってくれるお客さまに申し訳ないから
私にとって一番良いお客さまは、私が提供するサービスに満足して、あるいは私の提供するサービスを信頼して、正規の値段で買ってくれるお客さまです。
自分の専門性を活かして、そうしたお客さまに貢献することこそ、フリーランスのS&Cコーチとして私がもっともやりたい仕事です。
だから、そういうお客さまを一番大切にしないといけないというのは、つねに忘れないよう心がけています。
もし、売上を増やしたいと考えて、安易に値下げをしてしまったら、どうなるでしょうか?
正規の値段をお支払いいただいているお客さまからすれば、不公平に感じるはずです。
私自身が客の立場だったら、「なんだよ!釣った魚には餌をやらないってことかよ!」と憤りをおぼえることでしょう。
たとえば、正規の値段で買った商品が、後日、半額セールなんてされているのを見たら、とても損をした気持ちになります。
自分にとって一番良いお客さまを悲しませることは、絶対にやってはいけないことです。
最悪の場合、そんな良いお客さまが自分のもとを離れてしまい、もう戻ってきてくれなくなってしまうかもしれません。
そう考えると、安易に値下げをすることがどれだけ良くないことなのかが理解できるはずです。
理由②:値下げを理由に選ぶお客様を引きつけたくないから
正規の値段では買ってくれないけど、値下げをしたら買ってくれるお客さま。
まあ、買ってくれるんだから、ありがたいことではあります。
しかし、べつの見方をすると、あくまでも「安くなった」ことを基準に選んでいると捉えることもできます。
そういうお客さまは、値下げをする時は買ってくれるけど、そうでない時は買ってくれないでしょう。
大企業で大量生産をすることができる立場であれば、安さを追求して、それを理由に買っていただくのもアリでしょう。
しかし、フリーランスとしてひとり仕事をしている場合、「安く多く」売るのは難しいものです。
であるならば、フリーランスの立場としては、単価は高くとも、それに見合った価値を提供することを目指すしかありません。
もし、売上が伸びないのが単価が高すぎるのが原因ではないか?と思うのであれば、値下げを検討するのではなく、提供するサービスの価値を上げて、単価に見合うように努力するのが賢明です。
それと同時に、自分の提供するサービスの価値を知ってもらうように、ブログやSNSを通じて情報を発信することも必要でしょう。
まとめ
売上が伸びない場合、値下げをしたい衝動にかられることはあります。
しかし、値下げをした場合に起こりうる最悪のシナリオとして、正規の値段で買ってくれる良いお客さまが不満を持って去ってしまい、値下げした値段を見て買うお客さまだけが残る、ということになりかねません。
それでは、たとえ値下げによって一時的に売上が伸びたとしても、自分にとって一番良いお客さまを失うことになってしまいます。
そんなことにならないためにも、値下げはできるだけしないように心がけていきたいと思います。
逆に考えると、正規の値段で買ってくれる良いお客さまが不満を持たないような値下げであれば、問題ないかもしれません。
たとえば、個別コンサル料を90分48,600円のところを、60分32,400円にするとか(単位時間あたりの値段は同じまま、時間を短くする)。
「値下げをできるだけしない」というのは、自分でもなんとなく考えていたことです。
しかし、最近「値上げの技術」という本を読んでいて、やっぱり値下げはしないほうがいいな、と改めて考えさせられたので、自分の考えを整理してみました。
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【編集後記】
ビーレジェンドのホエイプロテインめろめろメロン風味が美味いです。「メロンボール」という、メロンの形をしたケースに入ったアイスの味に似ています。