#714 トレーニング指導を開始する前に、なぜトレーニングするのかを説明しておく

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昨日から新しいチームでのトレーニング指導が始まりました。

初回からいきなりトレーニングを開始するのではなく、まずは「トレーニング説明会」という形で、お話をする機会をつくっていただきました。

これってすごい重要だな〜と思ったので、ブログで書いてみることにしました。

 

 

トレーニング説明会とは?

まず、説明会でどんなことをお話したのかというと:

  • 自己紹介
  • なぜトレーニングをするのか?
  • トレーニングの内容(具体的にどんなことをするのか)
  • 具体的な細かいお話(トレーニング時に履くシューズとか)

といった内容でした。

 

いきなりトレーニングを開始して、トレーニングをやりながらその都度いろいろと説明していく、というやり方もあるのかもしれません。

しかし、私の経験上、最初にまとまった説明をしておいたほうがトレーニングを進めやすいと感じています。

とくに、個人ではなくチーム単位で指導する場合は、最初に説明会のような機会を設けて、共通認識を持っておいたほうがやりやすいです。

 

現在の私の働き方においては、パーソナル指導をお申し込みいただくクライアントさんの場合、事前に私がどういう人間でどういう考えでトレーニングを指導しているのかをある程度把握いただくことが多いので、とくに初回説明に時間をかけず、すぐに身体を動かしてもらうようにしています。

一方、チーム指導の場合は、私のことを知らない選手がほとんどなので、このような説明会を最初にやっておくのが重要だと感じています。

 

 

トレーニング指導を開始する前に、なぜトレーニングするのかを説明しておく

説明会で話した内容のうち、もっとも大切なのが「なぜトレーニングをするのか?」です。

これを最初にアスリートに理解してもらうことが大切な理由は2つあります:

  • ①トレーニングに積極的に取り組んでもらうため
  • ②これから指導するトレーニングの「やり方」の根拠を最初に示すため

 

①トレーニングに積極的に取り組んでもらうため

チームの中には、「トレーニングなんてやりたくない」とか「なんでトレーニングなんてやらないといけないんだよ」と思っているアスリートもいるはずです。

そういうアスリートにトレーニングの意義を説明しておくことは大切です。

説明したからといって、すぐに「トレーニングは大切なんだ!じゃあ、一生懸命やろう!」なんて心変わりするとは思いません。

しかし、何も説明せず、なんでトレーニングをやっているのか理解できないまま嫌々やらされるよりは、少しでも積極的にトレーニングに取り組むようになってくれるはずです。

 

 

②これから指導するトレーニングの「やり方」の根拠を最初に示すため

たとえば、ウエイトトレーニングにおいて、ケツの筋力を鍛えるため「踵で床を押しましょう」と指導することがあります。

でも、スポーツにおいて、たとえばジャンプしたりスプリントしたりするときには、踵で床を押すことはありません。そんなことしたら高くジャンプしたり速く走ったりすることは不可能です。

また、ウエイトトレーニング中は、踵で押すよりも足裏全体で押したほうがラクだったり、より重い重量を挙げられたりすることもあります。

 

それでも、エクササイズによっては「踵で床を押しましょう」とあえて指導します。目的がケツの筋力強化であり、そのためには踵で押したほうが効果的だからです。

スポーツの実際の動きを真似することや、ラクしてより重い重量を持ち挙げることが目的ではないのです。

 

そのような「なぜトレーニングをするのか?」を事前に説明して理解しておいてもらえれば、なぜそのようなやり方でトレーニングをしてもらうのか納得感があるはずです。

逆に、そのような説明がないまま「踵で床を押しましょう」と言われても、アスリートは違和感をおぼえたり、こちらの指導能力を疑ったりしてしまうかもしれません。

 

こんなことを言うと「理屈で説明なんてしなくても、トレーニングをとりあえずやってもらってその効果を実感してもらえれば、こちらの指導するやり方を信頼してくれて、積極的にトレーニングに取り組んでもらえるようになる」と反論されるかもしれません。

確かに一理あると思います。

しかし、トレーニングっていうのは、効果を実感するまでに時間がかかるものです。とくに競技力向上のためにアスリートがトレーニングをやる場合は。

» 参考:トレーニング効果が競技成績向上に結びつく実感を得るのにかかる時間

 

したがって、トレーニング効果を実感してもらうまでの間に、積極的にトレーニングに取り組んでもらうためには、最初に「なぜトレーニングをするのか?」を理屈で説明しておくことが重要です。

そうすることで、トレーニング効果を実感してもらうまでの時間稼ぎができるのです。

 

 

まとめ

とくにチームに対してトレーニング指導を開始するときには、説明会の機会を設けて、「なぜトレーニングをするのか?」についてアスリートに理解しておいてもらうことが重要です。

もちろん、最初に1回説明をしただけですべて理解してもらうことは難しいので、実際のトレーニングを開始したあとも、都度説明をしていくことは不可欠です。

そうだとしても、「最初の説明会でも話したように、〇〇だから〇〇です」という形で、言及できる基盤というか共通認識をつくっておくためにも、やはり最初に説明会をしたほうがよいと思います。

 

ちなみに、そのような説明会でこちらのやり方や哲学をわかりやすく伝える能力を磨いておくためにも、S&Cコーチはセミナー講師を積極的にやったほうがいいです。

私自身、セミナーを月1回のペースで自主開催しているので、そのおかげもあって、今回の説明会ではわかりやすいプレゼンができたと思います。

セミナーを自主開催していなければ、もっと説明が下手だったはずです。

» 参考:2/21 セミナー自主開催セミナー
 

 

 

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【編集後記】

久しぶりに目が真っ赤に炎症を起こしています。上強膜炎というやつです。1年に数回ほど襲ってきます。これのせいで、最近はコンタクトレンズの使用にドクターストップがかかり、もっぱらメガネです。