#802 テーパリング期間中は練習・トレーニング量が減るから、そのぶん空き時間が増える

 

Wu yi f1xj KeZ5RM unsplash

 

昨日「ピーキングのためのテーパリングセミナー」をオンラインで開催しました。

このテーマでのセミナーはすでに7回実施しており、かなり需要は減ってきているようで、参加人数は少なめでした。

参加人数が少なかったのは、同テーマで本も出版していて、そちらの値段は1760円、セミナー参加費は22000円、というのも影響しているかもしれません。

1760円で本を読んで理解できるのであれば、わざわざ22000円も払って同じ内容についてセミナーで学ぼうと思う人は少ないでしょうから。

 

それでも、少人数でも開催してよかったと思います。

参加者が少ないぶん、質疑応答の時間では、1つ1つの質問に対して丁寧に回答することができたので、満足していただけたはずです。

また、なにより、セミナー開催に向けてスライドをアップデートしたり、当日緊張感をもって講義をしたりすることで、私自身の知識をリフレッシュしてさらに深めることができました。

今後も1年に1回くらいのペースで開催したいと考えています。

» 参考:セミナーでは参加者よりも講師のほうが勉強になる!?「人に教える」のは最強の勉強法

 

 

 

テーパリング期間中は空き時間が増えるから、余計なことを考え始めてしまい、迷いや不安に繋がるかも

昨日のセミナーの質疑応答の時間にお話した内容がなかなか興味深く参考になりそうだったので、今日のブログでシェアしてみます。

これは著書の中では触れていない内容です。

 

重要な試合に向けてのコンディション調整の一環として実施する「テーパリング」においては、練習・トレーニング量を大幅に減らすことが一般的です。

目安としては、テーパリング開始前の練習・トレーニングの量を100としたときに、テーパリング期間中は50くらいまで減らします。つまり半減です。

そうすることで、蓄積している疲労を取り除くことができます。

 

そのようなテーパリングを実施すると、いつもと比べて空き時間が増えます。

たとえば、もともとの練習時間が1日2時間だったとすると、テーパリング期間中はそれを1時間に減らすので、残りの1時間が空き時間になるわけです。

とくにネガティブ思考のアスリートの場合、テーパリング期間中に空き時間が増えてしまうと、余計なことを考え始めてしまい、それが迷いや不安に繋がってしまう恐れがあります。

つまり、テーパリングを実施して疲労を取り除き、身体面でのコンディション調整がうまくいったとしても、心理面での準備が失敗してしまうかもしれないのです。

 

私も心理学は専門ではないので、あまりわかったようなことを偉そうに言える立場ではないのですが、普通に考えたら、重要な試合の直前になって迷ったり不安になったりしても、よいことなんてないでしょう。

それまでやってきたことを信じて、ある意味開き直ったほうが心理的にもポジティブな影響があるはずです。

 

もちろん、空き時間が増えたからといって、すべてのアスリートが余計なことを考え始めてしまって、不安になったり迷ったりするわけではありません。

ただ、いろいろと考えすぎてしまう傾向にあるアスリートの場合は、テーパリング期間中にそのようなことが起こりうる、というのは把握しておいたほうがいいでしょう。

そして、それに対処する方法もあらかじめ準備しておくことで、テーパリングを成功させる確率を高めることができるはずです。

 

 

無心で包丁を研ぐ

昨日のセミナーで、テーパリング期間中に空き時間が増えてしまう問題に対処する方法として紹介したのが、「包丁を研ぐ」ということでした。

これは、私のトレーニング指導のクライアントのひとりであるフェンシング見延和靖選手が、大会前に実施しているルーティンです。

※見延選手は先日、東京オリンピックのフェンシング男子エペ団体戦で金メダルを獲得されました!!

 

最初に「包丁を研ぐ」というルーティンを聞いたときには、いまいち意味がわかりませんでした。

だって、その包丁は料理に使うわけではなく、研ぐ専用の包丁だって言うんですから。

「研ぐ専用の包丁って何だ・・・?」って感じですよ。

 

しかし、今になって考えてみると、重要な大会前にテーパリングを実施することで空き時間が増えて余計なことを考え始めてしまう、ということを防ぐための対処法として、「包丁を研ぐ」というルーティンは完璧です。

無心になって「包丁を研ぐ」ことで、頭の中をカラッポにすることができるので、余計なことなんて考えられないわけですから。

以前の私はそこまで考えが及んでいませんでした。

いや〜、さすがトップアスリートは違うな〜、なんて思ったものです。

 

だから、皆さんもテーパリング期間中は包丁を研ぎましょう!!

というのは半分冗談です。

もちろん包丁を研いでもいいのですが、ようするに、頭の中をカラッポにして無心になれるような自分なりのルーティンを見つけましょう、というのが今回のブログで伝えたいことです。

本とかマンガを読むのもいいでしょうし、釣りに行くのもいいでしょうし、ゲームで遊ぶのもいいでしょう。

頭の中をカラッポにして無心になれること、かつ身体的にはあまり負担がないこと(あまり疲労が溜まらないような活動)であればなんでもいいと思います。

自分なりの「包丁を研ぐ」を見つけてみていただければ。

 

 

まとめ

テーパリング本を書いたときには、私の関心は身体面での効果にフォーカスされていました。

しかし、テーパリング研究について世界的第一人者であるMujika博士のポッドキャストを聞いていたときに、空き時間が増えることで余計なことを考えてしまう可能性について言及されていて、「それは気づかなかった視点だな〜」と目からウロコでした。

そして、そういえば見延選手がやっている「包丁を研ぐ」っていうのは、そのような問題に対処する方法として完璧だな〜と気づいたのです。

皆さんも、重要な試合前にテーパリングを実施すると、空き時間が増えるということを認識した上で、自分なりの対処法を準備しておいていただければ。

 

 

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【編集後記】

東京オリンピック期間中は、テレビとiPadとiPhoneを駆使して、複数の競技のLIVE配信をみたり結果をチェックしたり忙しいです。でも楽しい!!

その一方で、オリンピックが終了した後のことを考えて、すでに寂しい気持ちも芽生え始めてきています。

ただ、今年は大谷翔平という男が、オリンピック終了後の私を寂しさから救ってくれるくらいの活躍を見せてくれるだろうと期待しています。

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