#221 最新の科学的知見を手軽に仕入れる方法『YLMSportScience』

公開日: : 最終更新日:2016/02/17 エビデンスに基づいたトレーニング, 論文の読み方


 

NewImage

  

すでにこのブログでも宣伝した通り(こちら)、12/7(日)にNSCAジャパンのS&Cカンファレンスで「科学的知見に基づくS&C指導」というタイトルでお話をします。

 

最新の科学的知見に精通し続ける難しさ

その準備をしていて思うのは、大学やJISSのような教育・研究機関に勤めているS&Cコーチ以外の方が、最新の論文を手に入れて読み、常に最新の科学的知見に精通した状態をキープするのは非常に難しいだろうな〜ということです。

理想を言えば、大学教授等の研究者が、S&C分野における最新の科学的知見をまとめて、現場で活動しているS&Cコーチが読んでわかりやすい形にまとめて提供してくれればベストなんですが、日本ではそのようなサービスは存在しません。

一般的に、研究者としての評価は、論文を書いて権威のある学術雑誌に掲載することと、外部から研究資金を獲得することで決まると言っても過言ではありません。現場のS&Cコーチの役に立つサービスを提供しても、研究者としては何の評価もされないという状況の中で、研究者にそれを期待するのは無理なのかもしれません。

 

YLMSportScienceというサービス

しかし、私が最近ツイッターを通じて見つけて「これはイイな〜」と思ったサービスがあります。それは、フランスのスポーツ科学者Yann Le Meur氏が、さまざまな論文の内容をポスターのような形で要点だけまとめて公開してくれているブログです。ブログはコチラから見ることができます。ツイッターはコチラです。

このブログが実践しているのは、上で私が述べた理想的なサービスに非常に近いものです。ま〜、論文をまとめるという作業を経て出されている情報なので、Yann Le Meur氏の主観が入っている可能性は排除できないのですが、それにしても非常に面白い活動を彼はしていると思います。

日本語で出されている情報ではありませんが、そもそも元の論文は英語なので、それを全部読む手間と比べれば、簡単にまとめられた英語の文章を読むくらい大したことはありません。それに、フランス人の彼がわざわざ英語で情報を発信してくれているんだから、我々も頑張って英語で読んであげてもバチは当たらないでしょう。

 

まとめ

S&Cコーチが、自分で論文を手に入れて読んで理解して活用して・・・という作業をするのは非常に大変です。そんな場合は、Yann Le Meur氏のブログをフォローすることをオススメします。

 

【参考ウェブサイト】 Sport Science Infographics by @YLMSportScience  http://ylmsportscience.blogspot.fr/

 

 

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

【編集後記】

科学的知見をS&C指導に活用するというのは、私が思っている以上に難しい作業なのかな〜と最近は感じています。やはりS&Cコーチにもある程度の偏差値が必要なのかもしれません。

関連記事

#343 トレーニング指導に科学的根拠(エビデンス)を求めるのは、「選手にラクをさせたいから」ではなく「どうせキツいことをやらせるなら、効果があることをやらせてあげたいから」なんだな〜

    今日は短めに。 東大の石井直方先生の「筋肉の科学」を読んでいて、「『楽をしたら強く

記事を読む

#341 「筋肥大のためにはセット間レストを短くすべき!」という考え方は、科学界では否定されつつある

    ウエイトトレーニングのプログラムデザインにおいて、強度・量・頻度・エクササイズ選択と

記事を読む

#338 S&Cコーチとして学術論文を読めるようになるまでのプロセス

     親しくさせていただいているユニバーサルストレングス野口さんのブログ記事「S&

記事を読む

#251 S&Cコーチとして科学的知見に精通し続けるために使える方法の1つ『Strength & Conditioning Research』

     科学的知見に基づくS&C指導というタイトルで昨年末にお話をしました。「科学

記事を読む

#354 学術論文を批評的に読むということ②

    前回のブログでは、「学術論文を批評的に読む」というプロセスを実践している動画を紹介し

記事を読む

#205 「Nutrient Timing」コンセプト再考:科学的知見やらエビデンスやらの活用方法についても少し考えてみた

    アメリカ留学時(2002~2004年)の恩師 Dr. Greg Haffの研究テーマの1つ

記事を読む

#114 【論文レビュー】 ウォームアップで静的ストレッチをしたらパフォーマンスが一時的に低下するけど、その後に動的ストレッチや競技特異的なドリルをしたらマイナス効果が無くなるのか?

    以前のブログで、過去の研究をまとめてメタ分析を実施した論文を紹介し、静的ストレッチを

記事を読む

#101 「エビデンスに基づいたトレーニング(指導)」に対して過剰に反応しすぎていませんか?

  あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。さて、いきなり本題に入りますが、「

記事を読む

#366 「研究よりも現場のほうが何年も進んでいる!」ってホント?

    現場での活動にプライドを持っているS&Cコーチの中には、スポーツ科学者を見下

記事を読む

#353 学術論文を批評的に読むということ①

    3週間のリオ出張から帰国後、ドッと疲れが出て体調を崩し、1週間ほど寝込んでいました。

記事を読む

  • 河森直紀(かわもり なおき) PhD, CSCS

    1979年10月17日 神奈川生まれ 埼玉育ち
    ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチ。

    • 448今日の訪問者数:
    • 755昨日の訪問者数:
PAGE TOP ↑