#805 S&Cコーチが論文を読めない4つの原因

 

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最近、論文の読み方に関する本を購入して読んでいます。

お医者さんを対象にした本ですが、S&Cコーチにも参考になる内容になっています。

 

 

S&Cコーチが論文を読めない4つの原因

冒頭で紹介した本の中では、論文を読めない原因として、以下の4つが挙げられています:

  • 原因①:背景となる専門知識が足りない
  • 原因②:研究手法に関する知識が足りない
  • 原因③:論文のお作法を知らない
  • 原因④:英語が苦手

「なるほどな〜」とスゴく納得のいく内容だったので、S&Cコーチに当てはめて私なりに解説してみます。

 

原因①:背景となる専門知識が足りない

たとえば、プライオメトリクスに関する論文を読もうとしたときに、プライオメトリクスについての基礎的な知識が不足しているようでは、そこに書かれている内容を理解することは難しいでしょう。

「え、プライオメトリクスって何?」なんて言っている人が、プライオメトリクスについての論文を読んで理解できるとは到底思えません。

 

私は、S&Cに関連するテーマの論文であれば、それを読んである程度理解することができる自信があります。

しかし、専門外のテーマについての論文を読め、と言われたら、ちゃんと読んで理解できる自信はまったくありません。

たとえば、新型コロナウイルスの治療方法の比較に関する論文を読んだとしても、そのテーマの背景となる専門知識を持ち合わせていないので、恐らく理解できないはずです。

まあ、そういうことです。

 

これはハッキリ言って、論文の読み方云々以前の問題です。

もしあなたが学生や若手S&Cコーチなのであれば、まずはS&Cに関する基礎的な知識を身につけたり理解を深めたりする勉強を優先すべきです。

逆に言うと、それなりの知識や経験のあるS&Cコーチであれば、この原因①のせいで論文が読めない、という可能性は小さいとも言えます。

 

だから、「努力はしているけど、なかなか論文が読めるようにならない・・・」とお悩みの方は、自分が実践面で詳しいテーマに関する論文から読んでみることをオススメします。

たとえば、「元ウエイトリフターでウエイトリフティング関連エクササイズの指導には自信がある!」というS&Cコーチであれば、まずはウエイトリフティング関連の論文から読んでみる、ということです。

少なくとも、その研究の背景となる専門知識は有しているわけなので、あまり詳しくないテーマについての論文よりも読みやすいはずだし、読んでいても楽しいはずです。

 

まずは自分が詳しくて好きなテーマに関する論文をガシガシと読んで数をこなしていけば、そのうち「論文を読む」こと自体に慣れてくるし、論文を読むスキルも向上するはずです。

その後に、それほど詳しいわけではないけど、S&Cコーチとしては知っておかないといけないようなテーマに関する論文を読むようにすれば、以前よりは理解できるようになっているはずです。

 

 

原因②:研究手法に関する知識が足りない

「研究手法に関する知識」と一言で言っても、それに含まれる情報はかなり幅広いです。

たとえば、外的妥当性、研究デザイン、測定方法、測定の信頼性、統計解析などが挙げられます。

これらの知識を身につけるためには、大学院に進学して、自分で研究をやるのが手っ取り早いです。

私自身、大学院でいくつかの研究を実施して自分で論文を書く経験をした前と後では、論文を読んだときの理解度が大きく変わった経験をしています。

» 参考:S&Cコーチとして、大学院まで行って研究をやるメリット

 

なかなか独学で習得するのは難しいのですが、やるとしたら冒頭で紹介した本のような、論文の読み方に関する書籍を読みまくるのがいいでしょう。

これまでに何度も紹介している以下の本もオススメです。

 

また、研究手法に関する知識を身につけるのであれば、「論文の読み方」だけでなく「研究のやり方」に関する本を読むのもオススメです。

むしろ、出版されている本の数でいうと、後者のテーマのほうが多いくらいです。

最終的な目標が「論文を読めるようになる」だとしても、研究をして論文を書く人向けの本を読むことには大きなメリットがあると思います。

 

 

原因③:論文のお作法を知らない

これは論文のフォーマットのお話ですね。

論文は自由作文ではなく、どこに何を書くかがある程度決まっています。

論文を掲載する学術雑誌(ジャーナル)によって、多少のフォーマットの違いはありますが、基本的な部分はほぼ共通しています。

したがって、「どこに何が書いてあるのか」さえわかれば、論文というのは非常に読みやすい文章なのです。

 

学術雑誌のウェブサイトなどでは、論文を投稿する研究者向けにガイドラインを提示していて、どこのセクションに何を書くべきかが明確に指定されたりしています。

それらを読んでみると、「どこに何が書いてあるのか」の理解が進むかもしれません。

参考までに、NSCAが発行している学術雑誌「Journal of Strength & Conditioning Research」のウェブサイトに掲載されている「Instructions for Authors」という資料へのリンクを紹介しておきます。

» 参考:Journal of Strength & Conditioning ResearchのInstructions for Authors

 

「論文のお作法」を押さえるのは、原因②の「研究手法に関する知識」を習得するのよりもはるかに簡単です。

冒頭で紹介した本から学ぶこともできますし、私が販売している動画教材でも「論文のお作法」について解説しています。

動画 論文の読み方

 

 

④英語が苦手

論文は基本的に英語で書かれています。

だから、そもそも英語の文章を読むスキルがなければ、論文を読むことはできません。

これについては、「自分でがんばって勉強してくれ」としか言いようがありません。

 

学生時代にちゃんと英語を勉強していて、文法などの基礎的な知識が身についているのであれば、あとはたくさん読んで慣れるだけです。

もし、学生時代に英語の勉強をサボっていて、基礎的な知識が身についていないのであれば、それはあなた自身の責任です。

覚悟を決めて、大人になった今必死に勉強して取り戻すか、英語読解能力が必要とされない他の業界に転職するかしてください。

 

原因③のところで「論文というのは非常に読みやすい文章だ」というお話をしましたが、これは論文の英語についても当てはまります。

小説や新聞記事の英語と比べて、シンプルかつ直接的な言い回しが論文では求められるので、比較的読みやすい英文になっていることがほとんどです。

 

また、論文というのは、世界中の研究者が書いているものであり、英語が母国語ではない研究者もたくさんいます。

英語が母国語ではない研究者は難しい英語表現なんて知らないので、比較的シンプルでわかりやすい英語を書く人が多く、むしろ英語が母国語ではない研究者の書いた論文のほうが読みやすかったりもします。

「この人の書いた英語は読みやすいな」という研究者を見つけたら、その人が書いた論文を読みまくってみる、というのも論文の英語に慣れる方法の1つです。

 

最近はDeepLというウェブ翻訳サービスの精度が高い、という声を聞く機会も多くなりました。

ただ、完璧に翻訳してくれるわけではないでしょう。

うまく翻訳できている部分と、翻訳がイマイチの部分があるはずです。

そもそも、自分で英語を読んで理解できないようであれば、DeepLの自動翻訳のどこの部分がうまくてどこの部分がイマイチなのかの判断もつかないはずです。

結局のところ、自分自身で英語を読むスキルを身につけることから避けることはできません。

他の業界に転職する以外には。

 

 

まとめ

「論文が読めない!!」

その原因を細かく分析していくと、いくつかの異なる原因があることがわかります。

それらの原因の中で、自分に当てはまるのはどの原因なのか、を把握しておくと、効率よく論文を読むスキルを磨くことに繋がるはずです。

参考にしていただければ。

 

また、冒頭で紹介した本は、論文の読み方に関する書籍のなかでは、かなりオススメの一冊です。

興味のある方は、ぜひご購入してみていただければ。

 

 

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【編集後記】

楽天スーパーセールで、ふるさと納税で購入したもつ鍋セットをリピートで購入しました。

今回はふるさと納税ではなく、普通の購入。

最近気温が下がってきたし、クーポンで20%OFFだったし、スーパーセールだから買い周りすればポイント増えるし・・・。

 

 

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