Merci Martin!!
先日のNSCAジャパン南関東地域ADセミナーにおいて、「S&Cのプログラムデザイン」というタイトルでお話をしました(コチラ)。
その中で、持久力トレーニングについても触れて、特にvVO2maxまたはMASに基いて高強度インターバルトレーニング(HIIT)の運動強度を個別に決定する方法について解説しました。この辺りの具体的な話は過去のブログ記事でも触れているので、そちらを読んでみてください。
#154 高強度インターバルトレーニングの運動強度を規定する方法(個人の能力差を考慮に入れる)
#155 最大酸素摂取量にあたる走速度をフィールドで簡易に推定する方法
30-15 Intermittent Fitness Test (30-15 IFT)の音源やその他資料
セミナーでは、vVO2maxまたはMASを推定するフィールドテストをいくつか紹介した上で、その中でも特に「30-15 Intermittent Fitness Test(30-15 IFT)」の有用性について強調しました。
実際に私自身も、HIITの運動強度を個別に決定する際に30-15 IFTの結果(=VIFT)を利用しています。30-15 IFTは現在、世界中でその利用が拡大している測定で、日本でも多くのS&Cコーチに使っていただきたいと個人的に思っています。
20-mシャトルランテストやYo-Yoテストと同じように、30-15 IFTの測定には音源が必要です。しかし、その音源を収録したCDは一般的に販売されていないので、音源を手に入れるには30-15 IFTの開発者であり私の友人でもあるMartin Buchheit(現在パリ・サンジェルマンFCにてHead of Performance)に直接メールで問い合わせる必要がありました。
こうした音源の手に入れづらさが、30-15 IFTを導入するうえで大きな壁になっていると感じていましたが、以前にMartinはネット上で誰でも無料で音源やその他の資料をダウンロードできるようにしてくれました。
#156 【資料紹介】30-15 intermittent fitness test
そのリンク先を私のブログでも紹介したのですが、すでにリンク切れになっています。
そこで、Martinに連絡して、30-15 IFTの音源と関連資料を私が日本で配布しても良いか尋ねたところ、「As long as people find it useful I am super happy!」と許可を頂きました。なんて良い奴なんだ!!
ということで、下のリンクから30-15 IFTの音源と関連資料をダウンロードできるようにしておきました。
資料の1つ1つについて、いちいち詳しい説明はしませんので、とりあえずダウンロードして色々と試してみてください(ちなみにExcelファイルはMacで開いてもマクロが動きません)。
せっかくなので、是非FacebookやTwitter、口コミ等で30-15 IFTについて広めてもらいたいと思います。そして、30-15 IFTを使う際には、Martin Buchheitの寛大さに感謝しながら使いましょう。メルシー、Martin!!
※2014/12/27更新 Martinが最新の資料をダウンロードできるリンクを作り直してアップしてくれました。自分が最初に作ったリンクよりも内容が最新かつ充実しているので、上のリンク先をそちらに変更しました。30-15 IFTは40mのスペースが必要なため、バスケットコート等では実施が難しいのですが、その問題点を解決する「28mバージョンの30-15 IFT」なるものがあり、その英語音源もダウンロードできます。すでにこのブログ記事を読んで資料をダウンロード済みの人も、改めて最新の資料をダウンロードしてみてください。
※2014/12/30更新 申し訳ありません。2014/12/27に更新したリンク先が間違っていて、音源しかダウンロードできない状態になっていました。訂正したリンク先からはエクセルファイル等のその他資料がダウンロードできます。
まとめ
世の中には、自分が持っている情報を㊙にして、自分しかその情報を持っていないことを武器にするタイプの人と、自分の持っている情報を隠さずに公開することで世界に大きな影響力を及ぼすタイプの人がいるんだな〜と最近感じます。Martin Buchheitは完全に後者です。Yo-Yoテストみたいに音源をCDとして販売すればお金を稼げるはずなのに、そこを無料で公開することによって影響力を高めていき、結果としてパリ・サンジェルマンFCから雇われることになりました。カッコイイです!自分も後者のタイプを目指して、微力ながらブログを通じて情報を広めていきたいと思います。
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【編集後記】
Martinが日本に来る機会があったら、是非ともセミナー講師をお願いして、講師料をたんまりと払ってあげたい・・・。