#155 高強度インターバルトレーニング(HIIT)の運動強度設定に使うため、最大酸素摂取量にあたる走速度(=vVO2maxまたはMAS)をフィールドで簡易に推定する方法

 

Steven lelham 342930

 

前回のブログでは、高強度インターバルトレーニング(HIIT)の運動強度を規定する方法についてお話しました。

» 参考:高強度インターバルトレーニング(HIIT)の運動強度を規定する方法|個人の能力差を考慮に入れる

 

今日は、最大酸素摂取量に相当する走速度(vVO2maxとかMAS(=maximal aerobic speed)とか呼ばれます)を基準にする方法についてさらに掘り下げます。

具体的には、フィールドで簡易的に実施してvVO2maxを推定する方法をいくつか紹介します。

 

 

vVO2maxを推定するフィールドテスト

まず、vVO2maxを推定するフィールドテストの種類は大きく分けて5つあると考えています。

  • ① 一定の距離を走りそのタイムを測定する→平均スピードを計算してそれをvVO2maxとする(例:1500m走)
  • ② 一定の時間を走り走行距離を測定する→平均スピードを計算してそれをvVO2maxとする(例:5分間走)
  • ③ トラック等を周回しながら音の合図に合わせて段階的に走速度を上げていき、そのペースについていけた最後のスピードをvVO2maxとする(例:Montreal Track Running test)
  • ④ 方向転換を繰り返しながら音の合図に合わせて段階的に走速度を上げていき、そのペースについていけた最後のスピードをvVO2maxとする(例:20-mシャトルランテスト)
  • ⑤ 方向転換と休息を繰り返しながら音の合図に合わせて段階的に走速度を上げていき、そのペースについていけた最後のスピードをvVO2maxとする(例:Yo-Yo intermittent recovery test、30-15 intermittent fitness test)

※ちなみに細かいことを言うと、③と④と⑤においてはペースについていけた最後のスピードをそのままvVO2maxとして採用する場合と、最後のスピードを計算式に当てはめてvVO2maxを推定する場合があります。

 

上記、①と②はチーム競技等で大人数を一気に測定する必要がある場合に、ざっくりとしたvVO2maxの値を推定するのに適している方法だと思います。

しかしその一方で、与えられた距離または時間で自分の最大限の能力を発揮するためには、ペース配分がある程度うまくないといけないというのが弱点です。

ペース配分が苦手なアスリートの場合、この方法で推定したvVO2maxが実際のvVO2maxと大きくかけ離れている可能性が大きく残ります。

 

一方、③と④と⑤は音の合図に合わせて走れば良いので、ペース配分はそれほど気にする必要がないというのが利点です。

私は個人的にはできるだけこちらの方法を採用するようにしています。

③と④と⑤の間の違いは、方向転換休息の有無です。

 

 

フィールドテストの選択の仕方

こうした各測定方法の特徴を把握したうえで、実際のHIITの様式に合わせて適切なフィールドテストを選択するのがよいのではないかと思います。

例えば、HIITを実施する時にトラックを周回しながら走るのであれば、③のように方向転換なしで実施するフィールドテストによって推定されたvVO2maxを利用して運動強度を規定するのが適切でしょう。

一方、例えば室内のバスケットコートを往復しながらHIITを実施する場合は、④または⑤のように方向転換を含むフィールドテストによって推定されたvVO2maxを利用して運動強度を規定するのが適切でしょう。

特にインターバルトレーニングの特性を考えると、④よりも⑤のように、間に休息を挟むフィールドテストのほうが適切だと考えることができます。

 

 

まとめ

上記のフィールドテストから目的に合った適切なものを選択してvVO2maxを推定し、例えば「vVO2maxの100%で15秒走る→15秒その場でレスト」を12回×2セット繰り返す、という形でHIITの運動強度を規定することによって、アスリート個人の能力差に合わせたトレーニング処方をする事が可能になります。

 

 

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【編集後記】

2020年のオリンピックが東京に決まりましたね。その頃に現在の職場に残っている可能性は少ないですが、何らかの形で東京オリンピックに出場するアスリートのトレーニングに関われたらな〜と思います。そして何より、一人の観客として色々な競技を観戦したいですね。今から貯金だ〜!!