オンラインセミナー「フィットネスー疲労理論」を録画した動画教材をご購入いただいた方から、非常に高い評価をいただきました:
「フィットネス-疲労理論入門」クソ面白かったです。 https://t.co/jMFDSvXwso
— Hikaru Ihara (@HikaruIhara)
僕が受けた、または購入したセミナーの中で個人的には一番面白かったです。(理解度が低かったのもあるかもしれませんが。)
「河森さんのフィットネス-疲労理論に対する考え方」「現場での運用例」を聞けたのはめちゃめちゃデカいです。まぁ何はともあれバカ面白かったです。(笑)
— Hikaru Ihara (@HikaruIhara)
「クソ面白かった」「バカ面白かった」なんて、最高の褒め言葉じゃありませんか!
井原さん、ありがとうございます!
「フィットネスー疲労理論セミナー」が不人気だった理由
この「フィットネスー疲労理論」というコンセプトについては、本ブログでも過去に取り上げています。
この記事は非常に人気が高く、継続して読まれています。
それだけ、「フィットネスー疲労理論」への関心が高いのでしょう。
だったら、もっと深堀りしてセミナーで解説したら需要があるのではないか、と考えて企画したのが「フィットネスー疲労理論セミナー」でした。
セミナーの内容については、自分としては良いものが準備できた自信があり、ブログ記事と同じようにこのセミナーもヒットするのでは、と期待していました。
しかし、蓋を開けてみると、思ったほどのお申し込みをいただけなかった、というのが現実です。
せっかく面白い内容だし、S&Cコーチにとってはめちゃくちゃ重要なトピックなのに、多くの人に受講いただけないのは残念だな〜と、ちょっと落ち込んでいました。
でも、私がこれまで企画してきたセミナーの中には、とても人気のあるものもあれば、それほど人気がないものもあるので、まあしょうがない、と割り切っていました。
狙ってヒット作を生み出すのは難しいですからね。
あまり期待していなかったものが意外に売れたりすることのほうが多いですし。
そんな事情があったので、「クソ面白かった」「バカ面白かった」なんて褒めていただけて、めちゃくちゃ嬉しくなっちゃったわけです。
それと同時に、やっぱり中身は良いんだよな〜、それなのにあまり人気がなかったのは、このコンセプトの重要性を伝えきれていないからじゃないか、とも感じました。
そこで、もっと「フィットネスー疲労理論」の動画教材を売るために、そして、多くの人にこのコンセプトを理解して使いこなしてもらうために、「フィットネスー疲労理論」の重要性を解説するブログを書くことにしました。
過去と未来を考慮に入れて現在のトレーニングプログラムを考える
「フィットネスー疲労理論」を理解して使いこなせることのメリットはたくさんあります。
その中で、今日は「過去と未来を考慮に入れて現在のトレーニングプログラムを考えられるようになる」というメリットを紹介します。
たとえば、来週から実施するトレーニングプログラムを4週間ぶん作ってください、と依頼された状況を考えてみてください。
そして、この4週間の期間中は試合等の予定はなく、練習・トレーニングに集中できるものとします。
皆さんなら、どう計画されますか?
私だったら、これだと情報量が少なすぎて、何をしていいのかわかりません。
まず、4週間トレーニングした後の「未来」の予定はどうなっているのかが気になるところです。
重要な試合が予定されているのか、それとも、しばらく試合がなくて練習・トレーニングに集中できる期間が続くのか。
また、「過去」に何をやってきたのかも気になります。
過去数週間〜数カ月間は試合がなく練習・トレーニングを積んできたのか、それとも、毎週末試合をこなすようなスケジュールが数週間〜数カ月間続いていたのか。
つまり、「過去」と「未来」の状況によって、「現在」の4週間のトレーニングをどのように進めていくのが適切なのかはまったく変わってくる、ということです。
なぜなら、「過去」の状況によって、現時点でのフィットネスと疲労がどの程度なのかが変わるし、「未来」の予定によって、「現在」の4週間が終わった時点でどのようなフィットネスと疲労の状態に持っていきたいかが異なるからです。
ようするに、「過去」と「未来」が「現在」やるべきトレーニングの方向性に影響を与える、ということです。
もっと言うと、「フィットネスー疲労理論」を真の意味で理解できると、「過去」「現在」「未来」がすべて繋がっていてお互いに影響を与え合いながら、その時点でのフィットネスと疲労の状態が決まる、結果としてpreparednessが決まる、ということも理解できるようになるのです。
S&Cコーチこそ「フィットネスー疲労理論」を自分のものにするべき
「フィットネスー疲労理論」というコンセプトは、アスリートの競技力向上のためのトレーニングを指導するS&Cコーチこそ、理解して使いこなす必要があるものです。
たとえば、ボディビルディングやフィジーク等のように、見た目の改善・向上を目的としてトレーニングをするのであれば、トレーニングによる適応(例:筋肥大)を最大限にすることを考えてトレーニング計画を立てればよいかもしれません。
しかし、S&Cコーチの場合、体力向上のことだけを考えるわけにはいかず、試合に向けてのコンディション調整とのバランスを取りながら、強化を図るのか調整を優先するのかを決定しなくてはいけません。
その強化と調整のバランスを図るうえで、「フィットネスー疲労理論」のコンセプトが必要不可欠なのです。
- トレーニング負荷を増やせば、体力向上効果はUPするけど疲労は溜まってしまう。
- トレーニング負荷を減らせば、体力向上効果はDOWNするけど疲労は抜けてpreparednesは高めることができる。
- だけど、あまりにも長い期間トレーニング負荷を減らし続けてしまうと、疲労は抜け切ってしまうので、その後は体力低下に伴いpreparednessは下がっていく。
こういったことを考えながら、どの時期に強化を優先し、どの時期に調整を優先するのか、そして、それぞれの期間をどの程度に設定するのか、等々を「フィットネスー疲労理論」に基づいて考える必要があるのです。
つまり、トレーニング負荷を調整することで、フィットネスと疲労、そしてpreparednessがどのように変化するのかを理解した上で、時期によってフィットネスと疲労をどのような状態に持っていきたいのかを決めて、それを達成できるようなトレーニング計画を立てることが重要だということです。
それができれば、再現性高く競技力向上に貢献する確率を高めることができるはずだし、できなければ偶然に頼らざるを得なくなる、私はそう思います。
まとめ
「フィットネスー疲労理論」はS&Cコーチにとって必須のコンセプトであり、実際にトレーニング計画を立てるときに「使える」知識です。
極論を言うと、「フィットネスー疲労理論」を活用せずにトレーニング計画を立てているS&Cコーチは、一体何を根拠に計画を立てているんだろう?と疑わざるをえない、そのくらい重要なコンセプトです。
目には見えない「無形の力」ではありますが、S&Cコーチの力量を図るためには、「フィットネスー疲労理論」を理解できているかどうか、というのは1つ大きな目安になりえます。
今回のブログ記事を読んで、私が何を言わんとしているのかを理解できていて、実際にトレーニング計画を立てるときに「フィットネスー疲労理論」を活用できている人は、私の動画教材を購入しないでください。
どうぞ無駄なお金は使わずに、これまでどおり素晴らしい仕事を続けてください。
しかし、今回のブログ記事を読んで「河森は何を言っているんだ?イマイチよくわからないな」という感想を持ったり、自信を持って「トレーニング計画立案に『フィットネスー疲労理論』を活用しています」と言い切れない方は、ぜひ動画教材をご購入いただき勉強してください。
決して安くはないですが、それだけの価値はあるはずです。
私としてもそれだけの自信があるからこその、この値付けです。
クソ面白くてバカ面白いはずです。
動画 フィットネスー疲労理論
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【編集後記】
プロ野球も日本シリーズを戦っている2チーム以外はシーズンが終了し、オフのトレーニングに関する話題がメディアを賑わせる時期がやってきましたね。
ツッコミどころ満載の情報も多く、私としてはツイッターやブログのネタには困らないのですが、できればツッコまずに済むような状況になってほしいな、と。
まあ、私はプロ野球チームで働いていないし、働くつもりもないので、外野の野次に過ぎないのですが。
野次りつつも、その野次は理屈が通っているな、と思って私のもとにやってきてくれるアスリートに得してもらうようにがんばるだけです。