最近は、Functional Stability Training for the Upper BodyとFunctional Strength Coach 5というDVDを購入して勉強しています。
両者ともFunctionalという言葉がタイトルに入っていて、ファンクショナルトレーニングについてネガティブなブログ(コチラ)をつい最近書いたばかりの私がそんなDVDを観ているのは不思議に思われるかもしれませんが、別にFunctionalという言葉自体には罪はありません。
S&Cの基礎をわかっていない人たちが、fancyなエクササイズをファンクショナルと称して宣伝しているのがイヤなだけです。
ブルース・リーの教え
それに、DVDを観てその内容全てを取り入れるわけではありません。
自分にとって使える知識だけを取り入れるのです。
ブルース・リーが言っているように
Absorb what is useful, Discard what is not, Add what is uniquely your own
という心構えです。
例えば、Functional Strength Coach 5の作者であるMike Boyleは両脚でのスクワットは一切やらせない派です。
片脚エクササイズ重視の人です。
自分はその考えには反対で、スクワットはメインのエクササイズとして取り入れています。
しかし、だからといって彼の言うことを全て無視するわけではありません。
彼が言っていることの中には非常に役に立つ内容も多いからです。
「両脚でのスクワットは一切やらせない」という部分はDiscardして、他に役に立つと思う部分はAbsorbして、自分のシステムの中に取り込む。
そういう心構えです。
まとめ
じゃあ、何がUsefulで何がそうでないかを判断する基準は何か?
それは生理学・バイオメカニクス・解剖学等の科学的知識や、トレーニング論・エクササイズテクニック等の実践的知識、そしてS&Cコーチとしてのこれまでの経験です。
場合によっては、過去の研究論文にあたることもあります。
重要なのは、客観的な知識と主観的な経験をほどよくミックスして判断することです。
また、Usefulだと判断した知識や情報であっても、自分の現在持っているシステムに組み入れるのが難しい場合もあります。
そういう時は、取り込まないけど、とりあえず知識として持っておく、そして将来的に取り込める機会が来たら取り込む。
そんなスタンスです。
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【編集後記】
私は、ウエイトトレーニングにおいては、適切なフォームを維持できる範囲内で、できるだけ大きな可動域を用いてトレーニングすることを重視しています(詳しくはトレーニング・ジャーナル連載で書きました)。
私がアスリートの指導をしている時に、横で他のアスリート(私が指導していないアスリート)が極端に狭い可動域を用いてウエイトトレーニングをしているのを見て、「あれでいいんですか?」と私の指導しているアスリートが小声で訊いてきたりする時、自分の考えがアスリートに浸透してるな〜と実感して、ニヤリとしてしまいます。