#853 論文を読むスキルを身につけるために、論文の書き方を学んでみる

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S&Cコーチとして、科学的知見に基づくトレーニング指導を提供するために、論文を読まなきゃな。

でも、大学院にいって自分で研究をしたわけでもないし、論文の読み方なんて教わったこともないから、どう読んでいいのかわからないな。

そうお悩みのS&Cコーチは多いのではないでしょうか?

私もブログやSNSで、S&Cコーチであれば自分で論文を読むようにしましょう、と啓蒙してきました。

論文の読み方をテーマにしたセミナーも開催しました。

動画 論文の読み方

 

それだけ論文を読むことの重要性を感じているからです。

実際に、S&Cコーチとして活動するなかで、「論文を読んでいてよかった」「読んでいなかったらやばかった」と思うことは日常茶飯事です。

S&Cコーチが論文を読んだからといって、売上UP等のビジネス的なメリットに直接結びつくわけではありません。

しかし、指導対象のアスリートやチームの競技力向上に貢献できる確率は確実にUPします。

 

とはいえ、これまでの啓蒙活動を通じて、論文を読むスキルを独学で身につけることの難しさも感じています。

論文の読み方に特化した書籍やセミナーは意外に数が多くないですし、そもそも学ぶ機会を見つけることが難しいのが現状です。

以前に日本トレーニング科学会にシンポジストとして招待されたときに、「現場指導者を対象に、論文を読むスキルを身につける機会を提供してほしい」と提言してみましたが、なかなか実現せず。

まあ、大学の先生の立場としてはメリットが少ないでしょうし、学びたいなら大学院に入学しなさい、って感じなのでしょう。

たしかに、学ぶ機会が少ない現状では、大学院に進学して自身で研究をやってみるのが、論文を読むスキルを身につけるには手っ取り早い方法なのかもしれません。

時間とお金に余裕がある方は、ぜひ検討してみてください。

» 参考:S&Cコーチとして、大学院まで行って研究をやるメリット

 

 

論文を読むスキルを身につけるために、論文の書き方を学んでみる

なぜ、大学院に進学して、自身で研究をやってみると、論文を読むスキルが身につくのか?

ちょっと立ち止まって、この疑問について考えてみました。

大学院では、論文の読み方を学ぶ授業が整備されているからなのか?というと、私の経験上はそんなことありません。

論文の読み方に特化した授業を受けた記憶はないからです(学校によっては、そのような授業を提供しているところがあるかもしれません)。

 

その一方で、論文の書き方を含めた「研究方法」に関する授業は受けました。

振り返って考えてみると、これが私の「論文を読むスキル」を高めてくれた1つの要因だったな〜と感じています。

論文はどういう構成になっているのか、それぞれのセクションで何を書くのか、どういうことに気をつけながら書くべきなのか、etc。

論文の書き手としてそれらを学ぶことで、逆に論文を読む立場のときに、どこに注意して読めばよいのかがわかるようになったのです。

 

大学院では、授業で学ぶだけでなく、書いた論文を指導教授に読んでいただき、たくさんツッコまれて鍛えられるので、より深く学ぶことができます(笑)。

「いや〜、そんなところまで気を使って論文を書かないといけないのか・・・」と驚かされたのは一度ではありません。

研究者として駆け出しの大学院生のときは「そんなところまで気を使わなくても・・・」なんて思うこともありましたが、今振り返ってみると、やはり指導教授は正しかったと実感しています。

 

大学院に進学せず、独学で学ぶ場合は、教授からマンツーマンで厳しい指導を受けることはできません。

それでも、論文を読むスキルを身につけるために、論文の書き方を学んでみる、というアイデアは活用できるはずです。

論文の読み方と比べて、論文の書き方についてのコンテンツのほうが充実している傾向にあるので、学びやすいでしょう。

「論文を書くわけじゃないのに、なぜ論文の書き方を学ばないといけないのか」と感じるかもしれませんが、発想の転換だと思って、トライしてみてはいかがでしょうか?

 

 

まとめ

論文の書き方を学ぶときにまずオススメの書籍を紹介しておきます。

あまり専門的すぎず、読みやすく書かれていて、論文についての知識もある程度網羅されているので、取っ掛かりとしては最適です。

 

 

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【編集後記】

最近は家にいても足元が寒いです。。。

早く高性能の注文住宅に引っ越したいけど、完成は7月の予定。

理屈上は、冬でも暖かく、夏でも涼しくなるはずなんですが、こればかりは実際に住んでみないとわかりません。