フリーランスとして、「書く」仕事は売上の柱の1つとして重視しています。
自分で書く内容や量をコントロールできる「ブログ」以外にも
- 本の執筆
- 雑誌やネットの記事執筆
の2つに関しては、外部からのご依頼を受け付けています。
本の執筆のご依頼をお断りしたいきさつ
つい先日も本の執筆のご依頼をいただきました。とても、ありがたいことです。
しかし、本のテーマについて具体的なご説明をいただき、自分に書けるかどうかを検討したうえで、今回は残念ながらお断りをしました。
お断りした理由は「ご依頼いただいたテーマ(内容)と私の専門性にズレがあった」ということです。
無理すれば書けないこともないかな?とも考えました。
しかし、やはり専門でないことについて無理して書いても、読者に対して失礼だし、出版社に対しても失礼になると思い、お断りすることに決めました。
せっかくご依頼をいただいたのに申し訳ないという気持ちもあります。
また、本の執筆のご依頼はそれほど頻繁にいただけるわけではないので、「やっぱりお受けしておけばよかったかな」「もったいなかったかな」という気持ちがあるのも正直なところです。
それでも、もう一度考え直してみても、やはりお断りした判断は間違っていなかったと確信をしています。
今後、私の専門から外れたテーマで本の執筆のご依頼をいただいた時に、今回と同じ判断をできるように(ブレない軸を作るために)、ブログ記事を書いて、自分の考え方を残しておきたいと思います。
専門から外れたテーマでの本の執筆をお受けしない理由
①専門ズバリのテーマでも本の執筆は大変だから
私の初の著書である「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」で書いたテーマは、私の専門ズバリのものでした。
このテーマでNSCA国際カンファレンスで講師を務めましたし、実際にトレーニング指導を担当しているアスリートのテーパリング計画をたてるために、関連論文を読み込み、実践をした経験もありました。
だから、執筆を書き始めるとドンドンと筆(タイピング?)が進み、「これはあっという間に書き上がりそうだな」なんて余裕をぶっこいていました。
しかし、全体の7割程度を書き終えたあと、残りの3割を書くのにだいぶ苦労しました。とたんに筆が止まってしまったのです。
「こ、これが、産みの苦しみってやつか・・・」なんて思ったものです。
書き始めは楽しかったのに、最後のほうは苦しくてしょうがなかったです。
自分の専門ズバリのテーマであっても、これほど苦しむわけです。
それを考えると、自分の専門から少しでも外れたテーマで本の執筆をするとなると、相当難しいだろうなと感じました。
②印税収入以外のメリットを享受しづらいから
上で書いたように、本の執筆はなかなか大変な作業です。
モノにもよりますが、完成まで1年近くかかります。
じゃあ、その苦労に見合うだけの印税収入があるのかというと、そんなことはないです。売れっ子作家でもない限りは。
しかし、フリーランスとして本を執筆することには、印税収入以外にもメリットがあると考え、ご依頼を受け付けています。
» 参考:フリーランスS&Cコーチが本を書くメリット(印税収入だけでなくて)
上の参考記事でも書きましたが、印税収入以外のメリットとは:
- 自分の知識の整理
- なんかスゴイと思われる(特に専門家以外から)
- 発信する媒体を増やす
等があると私は捉えています。
しかし、上記のような印税収入以外のメリットを享受できるのは、自分の専門についてのテーマで執筆した場合に限られます。
自分の専門から外れたテーマで執筆しても、印税収入以外のメリットを享受するのは難しいと感じます。
③できないことをお受けすると逆に迷惑をかけてしまうから
ご依頼をいただくのは大変ありがたいことです。
できることなら、お断りをしたくない、すべてお引き受けしたい、と思うのが人情です。
しかし、自分の専門外のことでご依頼をいただき、無理してお受けした結果、自分でも自信をもって表に出すことができないような質のサービスを提供してしまうと、それは逆に相手方に迷惑をおかけすることになってしまいます。
ご依頼をお断りすることより、無理にお受けして迷惑をかけるほうが申し訳ないという考えを持ち、時にはしっかり断るのがマナーであると私は考えます。
まとめ
「売上がほしいから」という安易な理由で、自分の専門外のテーマでの執筆ご依頼をお受けしないように(ブレない軸を作るために)、私の考え方をまとめてみました。
今回、このような考え方をもとに、ご依頼をお断りする決断ができたのは、自分の専門ズバリのテーマで本を執筆した経験があったことが大きいです。
今後、本の執筆をしてみたいとお考えの方は、ご依頼を受けるかどうかを検討する際に、私の経験を参考にしていただければ幸いです。
また、今回、私の専門から少し外れたテーマで本の執筆をご依頼いただいたのは、私のほうで発信が十分ではなかったと反省をしています。
ご依頼をいただいた出版社の方には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
どのようなテーマであれば河森が書けるのか、がもう少しわかりやすくなるように、執筆ご依頼ページを早速修正しました。
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【編集後記】
NHKの「みんなで筋肉体操」。なかなかシュールな番組です・・・。