現在、本を執筆しています。
単著としては「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」に続く2冊目となります。
テーマは「競技力向上のためのウエイトトレーニングの考え方」です。これがそのまま仮タイトルにもなっています。
4月に執筆を開始し、10月完成を目指しましたが、結局まだ書き終えていません。
本の執筆ってなかなか大変だな〜と思いつつ、なんとか頑張ってコツコツ書いています。
本を執筆することで得られる「印税」以外のメリット
過去にも何度か本の執筆についてブログを書きましたが、つくづく感じるのは、執筆に費やした時間や労力のリターンが「印税」だけだと全く割に合わないということです。
時給に換算すると、だいぶ安いはずです。
執筆に費やしたのと同じ時間を使って、マックでバイトでもしたほうがお金が稼げるかもしれません。
そんな割に合わない執筆をやるモチベーションを保つには、印税以外のリターンを見つけないといけません。
これまで私が見つけてきたリターンには「箔がつく」「自分の知識や考えを整理できる」「発信する媒体を増やせる」といったものがありました。
それに加えて、最近感じるのは「本を書く側の立場を経験することで、自分が本を読む側の立場になったときに得られるメリットもあるな〜」ということです。
具体的には以下の2つのメリットを感じています:
- ①本がいかにコストパフォーマンスの高い投資なのか身を持って感じる
- ②Amazonレビュー等の評価の中には全く参考にならないものが含まれていることを知る
①読書がいかにコストパフォーマンスの高い投資なのか身を持って感じる
本の執筆にはめちゃめちゃ時間も労力もかかります。本当に大変な作業で、かなり精神的にも疲れます。
それは実際に経験をしてみて初めて感じることができました。
想像していた大変さの何倍も上を行っていました。
もし私が自分で拙著の値付けをできるのであれば、かかった時間や労力も考慮に入れて、数万円の値段をつけたいところです。
実際、私が自主開催しているセミナーには2万円以上の値付けをしています。
セミナーの準備をするよりも本の執筆のほうがはるかに大変なので、数万円の値付けをしても高すぎるとは思いません。
しかし、実際には本の値段なんて数千円程度です。
初の著書である「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」は税抜で1,600円です。
現在執筆中の2冊目の本も、おそらく同じくらいか少し高いくらいになると思います。
「あれだけがんばって書いたのに、そんなに安いのか・・・」というのが本音です。
本の値段は一般的にそのくらいのものだ、というのは頭ではわかっているものの、さすがに切ない気持ちになります。
ただ、本を買って読む側の立場から考えてみると、「読書ってなんてコスパがいいんだろう」と身を持って感じることができます。
私と同じような苦労をして著者が書いてくれた本を、わずか数千円で読むことができてしまうわけですから。
著者のみなさんには申し訳ない気持ちを抱きつつも、「こんなにコスパがいいんだったら、できるだけ利用してやろう」という気持ちも湧いてきます。
「読書はコスパのいい投資だ」なんてことは以前も耳にしたことがありました。
私自身、読書には結構お金をつぎ込んでいたほうだと思います。
しかし、自分で本を執筆して、そちら側の立場を経験してみたことで、身を持って「読書はコスパのいい投資だ」という言葉がいかに的を得ているかを実感することができました。
その結果、以前よりも本を購入するときの心のハードルが低くなりました。
以前は「この本興味あるけど、実際面白いのかな〜」「買おうかな〜、どうしようかな〜」「とりあえず欲しい物リストに入れておこう」みたいな感じで躊躇するところがありました。
しかし、今では、少しでも興味を引く本や、知り合いの信頼できる人が紹介している本があったら、躊躇なく購入するようになりました。
極端な話、本を5冊購入して読んで、そのうち1冊でも面白い・参考になるものがあったら投資のもとは取れるくらいに考えられるようになりました。
これは、本を執筆する側を経験したからこと生まれた変化です。
そして、この変化によって、以前よりもインプットがうまくなったと感じています。
②Amazonレビュー等の評価の中には全く参考にならないものが含まれていることを知る
本を執筆して出版すると、それを読んだ方から評価される場合があります。
わかりやすいところではAmazonレビュー等がありますし、それ以外にもSNSやブログで評価を書いていただく場合もあります。
著書を評価される立場を経験してみて言えるのは、全く参考にならないような評価をされることもあるということです。
たとえば拙著「ピーキングのためのテーパリング −狙った試合で最高のパフォーマンスを発揮するために−」のAmazonページでのレビューを見ていただければわかると思いますが、まったく的外れなレビューやただの悪口みたいなレビューがいくつかあります。
個人的には、悪い評価を書かれてもいいのですが、その評価を書く人の実名も晒していただきたいと切に願っています。
その評価が的はずれなものであれば、レビュアーが評判を落とすだけなので。
ただ、現実としては、匿名でレビューをできてしまう関係上、まったく建設的ではないレビューが含まれてしまうのはしょうがないのかもしれません。
本の著者としてそのような経験をしたことで、私自身が本を購入するときに、そうしたレビューや評価の活用の仕方が上達したような気がします。
私の著書と同じように、他の本に対してもまったく的外れなレビューが含まれているはずなので、良いレビューと悪いレビューを両方読んでみた上で、どちらのほうが信用できそうかを判断するようになりました。
そのうえで、たとえ評価の低いレビューが含まれていたとしても、それが的外れなものだと思われるような場合は、気にせず購入するようにしています。
» 参考:本を買うときはAmazonのカスタマーレビューを鵜呑みにしない(参考にするのはOKだけど、参考の仕方には十分気をつける)
また、Amazonレビューのようなものがいかに正確性に欠けるものかを身をもって経験したおかげで、そのようなレビューよりも、信頼できる同業者のオススメのほうを参考にするようになりました。
直接の知り合いであったり、SNSやブログの発信をフォローしていて信頼できると思える人だったり、そのような人がオススメしている本があったら、迷わず購入するようになりました。
で、そういう本がアタリである確率はかなり高いと感じています。
そのような決断をさらりとできるようになったのも、本を執筆して評価される立場を経験したからだと思います。
まとめ
本を執筆する側の立場を経験することで得られるメリットをまとめてみました。
半分は、本を執筆中である自分自身に対してモチベーションを高めるために今回のブログを書いたところがあります。
しかし、このメリットは実際にあることなので、読者のみなさんも可能であれば本を執筆する経験をしてみていただければと思います。
とはいえ、本を執筆する経験はすべての人ができるわけではないので、それが難しい場合は、それを経験済みの私が今回のブログでオススメしたようなことを信じて実践してみていただければ。
具体的には、読書はコスパがいい投資だから5冊に1冊アタリがあったらもとは取れるくらいの気持ちでどんどん購入することと、信頼できる人がオススメしている本を迷わず購入することです。
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【編集後記】
今年最初のウエイトトレーニングをしました。ちょっと間があいたので、少し軽めに始めました。年末年始はあまり身体を動かしていなかったぶん、今日ウエイトトレーニングをやったあとは、スッキリして身体の調子も良くなりました。