#749 同じテーマで何度もセミナーを開催する理由

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2017年にフリーランスとして独立してから、セミナーの自主開催を始めました。

数えてみると、これまで35回セミナーを開催したことになります。

 

とはいえ、その35回すべて異なる内容でセミナーを実施したわけではありません。

同じテーマを何度も使いまわしています。

今日は、同じテーマで何度もセミナーを開催する理由について、考えてみたいと思います。

 

 

同じテーマで何度もセミナーを開催する理由

  • 理由①:次から次へと新作を準備するのが難しい
  • 理由②:定員を少人数に制限しているから
  • 理由③:興味のある方が参加できる日時を複数用意するため
  • 理由④:内容をアップデートするため
  • 理由⑤:定期的に私(河森)の知識を再整理できるから

 

理由①:次から次へと新作を準備するのが難しい

これはあまり積極的な理由ではないかもしれませんが、毎回新しいテーマを準備するのが難しいから、というところがあります。

とくに私の場合、セミナーの準備にめちゃくちゃ時間がかかります。

何をテーマにしようか、という構想段階から始まって、それに関連する論文を読んだり、構成を練ったり、スライドを作ったり、リハーサルをしたり・・・。

私のセミナーにご参加いただいた方であれば、「河森のセミナーは準備に時間がかかりそうだな」というのはご理解いただけるはずです。

 

そんな事情があるので、新作を次から次へと生み出すのは至難の業です。

1年に1回しかセミナー講師を務めない、ということであれば、毎回新しいテーマをお届けすることはできるでしょう。

しかし、私は月1回のペースでセミナーを自主開催しているので(現在は月2)、そのペースに合わせて毎回新作を準備するのは不可能です。

 

 

理由②:定員を少人数に制限しているから

私が自主開催するセミナーにおいては、定員を比較的少人数に制限しています。

もともとは、セミナー会場のキャパシティ(収容人数)が理由で定員を制限していました。

しかし、セミナー自主開催を続けていくなかで、参加者の皆さんから私に直接質問をしていただけることがセミナーにご参加いただく大きなメリットである、と認識してからは、すべての参加者のご質問に対応できるように、というのが定員を少人数に制限する理由に変わりました。

実際、今はオンラインでセミナーを実施していて、セミナー会場のキャパシティという制約はありませんが、それでも定員を少人数に制限しています。

» 参考:自主開催セミナーに参加していただくメリットは直接質問できること→質疑応答の時間をしっかり確保することが重要

 

私の自主開催セミナーは毎回定員が埋まるわけではありませんが、人気のあるテーマや新作の場合は、定員が埋まってしまうことがあります。

定員を少人数に制限しているので、これはしょうがないことです。

しかし、仮に、同じテーマでのセミナーは1回しかやらない、ということにしてしまうと、参加したかったのに定員が埋まってしまっていて申し込みできなかった、という方がでてしまいます。

これはお互いにもったいないです。

 

そういう事情があり、同じテーマでのセミナーを繰り返して開催することにしています。

 

 

理由③:興味のある方が参加できる日時を複数用意するため

定員が埋まってしまった、ということ以外の理由でも、私の自主開催セミナーに興味があるけどご参加いただけない、という場合があります。

それは、セミナー開催日時の予定が埋まってしまっている、というパターンです。

これまたお互いにとってもったいないです。

 

実際に、セミナー参加者にご協力をお願いしているアンケート調査において、「前回開催時に参加したかったけど予定があって参加できなかったので、今回は告知を見てすぐに申し込みました!」というフィードバックをいただくことがたびたびあります。

したがって、同じテーマでのセミナー開催を1回だけに限定せずに何度も繰り返すことは、参加をご希望される方のスケジュールが空いている可能性のある日時を複数提示するという点でメリットがあるはずです。

 

 

理由④:内容をアップデートするため

テーマによっては、1度スライドを作ってしまえば、その内容をほとんど修正する必要がないものもあります。

その一方で、そのテーマに関する研究が活発に実施されていて、新しい科学的知見がドンドン出てくるような場合には、最新の内容にアップデートすることで、同じテーマを何度も繰り返しお届けする意義がでてくるものもあります。

私がこれまで実施したセミナーだと、「爆発的パワー向上の科学的基礎」なんかがそれにあたります。

このテーマに関する研究は比較的数も多く、新しい論文もかなり頻繁に出てきています。

 

そのような場合は、常に最新の内容にアップデートすることで、同じテーマのセミナーを繰り返しお届けすることには価値があると考えています。

極端な話、すでに過去にそのテーマでセミナーを受講された方であっても、たとえば5年後に同じテーマのセミナーを受講していただければ、まったく新しい知見を持ち帰っていただくこともできるわけです。

 

 

理由⑤:定期的に私(河森)の知識を再整理できるから

ここまで解説した理由②〜④は、どちらかというと参加者にとってのメリットを説明したものです。

その一方で、同じテーマで何度もセミナーを実施することには、講師である私にもメリットがあります。

それは、定期的に私の知識を再整理できる、ということです。

 

セミナーテーマについての私の知識は、さまざまな関連論文を読み、構想を練り、スライドを準備し、リハーサルをして、1回目のセミナーを実施するタイミングがピークです。

その時点では、セミナーテーマについてめちゃくちゃ理解している状態です。

しかし、セミナーが終了し、しばらく時間が経てば、徐々に記憶が薄れていきます。

私は何でも覚えておけるような天才ではないので。

 

したがって、同じ内容のセミナーを定期的に繰り返し実施することで、「ああ、そういえばそうだったな」という感じで思い出すことができます。

また、ただ単純に思い出すというだけでなく、2回3回とセミナーを繰り返すことで記憶が強化され、だんだん忘れづらくなるというメリットもあります。

さらには、以前に作ったスライドを見直してアップデートをするなかで、「ここはこう修正したほうが伝わりやすいな」とか「この流れは良くないからスライドの順番を変えよう」とか色々考えるので、ただ思い出すだけでなく、自分の知識を再整理することもできます。

 

セミナーのために整理したり仕入れたりした知識というのは、セミナーのためだけのものではなく、S&Cコーチとしてアスリートのトレーニング指導をするうえでも使える情報です。

むしろ、トレーニング指導でも役立つように、一石二鳥を狙ってセミナーのテーマを選んでいるところもあるくらいです。

そして、せっかくトレーニング指導にも使える知識を整理したのであれば、それを忘れてしまうと使えなくなってしまい、意味がありません。

同じテーマでのセミナーを繰り返し、自分の記憶を蘇らせたり強化したりすることができれば、トレーニング指導スキルUPにも繋がるはずです。

 

 

まとめ

頻繁にセミナーを自主開催する場合、同じテーマでのセミナーを繰り返し実施することはしょうがないことです。

毎回新作を用意するのはとても難しいので。

とはいえ、ただ難しいからという消極的な理由だけでなく、同じテーマでのセミナーを繰り返すことにはメリットも存在します。

そのあたりの考え方をまとめてみました。

 

 

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【編集後記】

感染者数増えているのに東京アラート出さないんですかね?

まあ、私は埼玉県民なので関係ないっちゃ関係ないけど、お隣だから関係なくもない。。。