#116 【アスリート向け】 試合前のウォームアップをルーチン化する

公開日: : 最終更新日:2017/01/09 アスリート向け, コンディショニング・w-up・クールダウン


 

51hrjfe6r8L

 

アスリートにとって、試合前のウォームアップは最適なパフォーマンスを発揮するのに重要です。

チーム競技であればウォームアップの内容はチームである程度決められているかもしれませんが、個人競技の場合は各自に任されている事が多いでしょう。どんなウォームアップが良いのかは競技や個人によって異なるので、この方法がベストというのは言えません。

しかし、どんな内容のウォームアップをするにせよ、試合前のウォームアップの内容をルーチン化する事についてはどんなアスリートに対してもオススメできます。

 

 

ルーチン化とは?

アスリートの多くはウォームアップで何をやるかはだいたい決まっているでしょう。

しかし、「だいたい決まっている」程度だと「ルーチン化」とは言えません。

私がオススメしている「ルーチン化」とは、以下の項目を紙に書きだしたら、その紙を見た別なアスリートが全く同じ内容のウォームアップを再現できるというくらい、しっかりと決めておくことです。

  • 内容(ドリル名)
  • それぞれのドリルの量(例:回数・距離)
  • 順番

 

 

ルーチン化のメリット

ここまで細かいルーチン化をオススメする理由は大きく3つあります。

①その日のコンディションを把握しやすくなる

毎回同じ内容のウォームアップをする事で、いつもと違う事に対して敏感になり、その日のコンディションを把握しやすくなります。

例えば、「今日はいつもより股関節がかたいな〜」と感じたら、股関節まわりのモビリティドリルの量を増やしたり、エクササイズを追加したりする事ができます。

もしウォームアップをルーチン化せずに毎回異なるウォームアップを実施していたら、そうしたコンディションの違いに気づくのは難しいでしょう。

 

②他の事に集中できる

試合前はウォームアップ以外にも色々とやらないといけない・考えないといけない事がたくさんあります。

試合開始時間に合わせて水分や補食をどのタイミングで何をどの程度の量補給すれば良いのかとか、試合の戦略(試合運び)についてのおさらいとか、対人競技であれば対戦予定の相手の特徴とか、道具を使う競技であれば道具の準備や整備とか。

ウォームアップをあらかじめルーチン化しておけば、毎回「ウォームアップで何をやろうかな?」と考える時間と脳みそのエネルギーをセーブする事ができるので、そのぶん他の事に集中できるようになります。

 

③ウォームアップを改善しやすくなる

「ルーチン」と言っても、まったく同じ内容のものを少しも変えずにずーっとやり続けるという事をオススメしているわけではありません。ルーチンは改善していってもいいんです。っていうかそもそもルーチン化していないと、ウォームアップを改善する事は不可能です。だって、毎回ランダムな内容のウォームアップを実施していたら、どうやってそれを改善する事ができるのでしょうか?

ウォームアップをルーチン化しておいて、それを試合前に実際にやってみてなにか問題があったら(例:思ったより時間がかかり過ぎた、量が多すぎて疲れちゃった)、次回に向けてルーチンの内容を見なおして必要な変更を加えれば良いのです。

ルーチンを毎回少しずつアップデートしていくことによってのみ、改善を図る事ができると私は思います。

 

 

まとめ

一度、試合前のウォームアップについて紙に書きだして、内容や量・順番についてルーチン化してみることをオススメします。そして、そのルーチンを毎回少しずつアップデートして改善を重ねることによって、自分にとってのベストなウォームアップを作り上げてもらいたいです。

ちなみに、ルーチン化の重要性について啓蒙されたい方は、「アナタはなぜチェックリストを使わないのか?」という本を読んでみてください。必ずしもチェックリストの作り方やルーチン化の方法論について書かれた本ではありませんが、それらの価値を再発見させてくれる本です。オススメです。

 

 

※もし記事がお役に立てたり面白いと思って頂けたら、Facebookで「いいね 」を押したりTwitterでつぶやいたりして頂けるとうれしいです (^_^) 

関連記事

#212 「ピーキング」や「テーパリング」と「フィットネス-疲労理論」のお話

      ピーキングとテーパリング 現在、韓国の仁川でアジア大会が開催されています。このような大

記事を読む

#208 「ハイテクトレーニング」と「科学的トレーニング」を混同するな!

    前回、前々回のブログの続きです。 ブラジルW杯直前の準備期間において、サッカー日本

記事を読む

#255 「長距離移動+時差ボケ+ブランク」がパフォーマンスに及ぼす影響を体感しました

    先週、2泊5日という超ハードな日程でブラジル出張に行ってきました。そして今日、帰国後

記事を読む

#207 超回復理論 vs. フィットネスー疲労理論

  前回のブログの続きです。今回は「超回復理論」と「フィットネスー疲労理論」について考えます。長文で

記事を読む

#19 【アスリート向け】トレーニング日誌をつけるのがオススメです!

    私、トレーニングする時は必ずその内容をトレーニング日誌に書き留めています。 書く内

記事を読む

#206 サッカーW杯直前の準備期間におけるコンディション調整の不備について改めて考えてみる

    サッカーW杯で日本代表が期待された成績を出せなかった原因の1つとして、強化担当者は「コンデ

記事を読む

#131 【論文レビュー】飛行機移動がパフォーマンスに与える悪影響を抑える9つの方法

    私がトレーニングサポートに携わるアスリート達は、海外での試合に参加するために飛行機移

記事を読む

#277 【アスリート向け】筋肉痛はトレーニング効果と比例しない

    筋トレには筋肉痛がつきものです。筋トレをやったら必ず筋肉痛になると言っているわけでは

記事を読む

#97 サッカー記事紹介:甲府のコンディショニングが生んだ脅威の“3パーセント”

    sportsnaviで面白い記事を見つけたので紹介します。とりあえず下記のリンク先で記事を

記事を読む

#263 【アスリート向け】新しいエクササイズを導入するかどうか決断する時に、試しにやってみて「あ、これは良さそうだ!」と感じても、その自分の感覚は疑うべし

    アスリートが新しいエクササイズやトレーニング方法を導入する時の判断基準についてのお話

記事を読む

  • 河森直紀(かわもり なおき) PhD, CSCS

    1979年10月17日 神奈川生まれ 埼玉育ち
    ストレングス&コンディショニング(S&C)コーチ。

    • 57今日の訪問者数:
    • 508昨日の訪問者数:
PAGE TOP ↑