#845 科学的知見に基づいたトレーニングが確率論で考えると最適である

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Nick fewings taZldX9vnwk unsplash

 

私はトレーニング指導の専門家として、できるだけ科学的知見に基づいたトレーニング指導を提供しようと務めています。

また、私が直接トレーニング指導を担当している以外のアスリートたちにも、できるだけ科学的知見に基づいたトレーニングを実施してほしいと願っています。

そのために、ブログ・SNS・書籍・セミナー等を通じて、科学的知見に基づいた情報を発信しています。

 

 

科学的知見に基づいたトレーニングが確率論で考えると最適である

そんな信念で活動をしていると、実績のある有名アスリートがまったく科学的知見に基づかない常識破りのトレーニングをしている様子がメディアで報道されるのを目にする機会がちょくちょくあります。

そういうのを見るたびに「他のアスリートが真似しないといいな・・・」と心配になります。

実績のある有名アスリートだと、良い意味でも悪い意味でも影響力が大きいですからね。

 

場合によっては、私はブログやSNSでそのようなトレーニングのやり方を批判したり、注意喚起したりするような発信をすることもあります。

ただ、そのような発信をすることにはリスクが伴います。

なぜなら、実績のある有名アスリートはすでに結果を出しているので、「いや、あのアスリートはそのトレーニングのやり方で結果を出しているじゃないか!!」と反論されかねないからです。

 

それでも、私は信念を持って「アスリートは科学的知見に基づいたトレーニングをやるべきだ!!」と今後も言い続けるでしょう。

その信念がブレることはありません。

それは、確率論で考えると科学的知見に基づいたトレーニングが最適である、と考えているからです。

 

場合によっては、科学的知見に反するような非常識なトレーニングをしたほうが体力が大幅にUPするようなアスリートも非常に少ない割合で存在するかもしれません。

たとえば、100人に1人くらいの割合です。

そういうアスリートにとっては、科学的知見に基づかないトレーニングのほうが効果がある、ということになるでしょう。

しかし、残りの99人にとっては、効果がないどころか逆効果になりうるリスクがあるようなトレーニングのやり方になるわけです。

 

一方、科学的知見に基づくトレーニングは、100人中80~90人くらいにとって効果があるようなやり方である、というのが私のイメージです。

もちろん、この80~90人のなかでも、効果の大きさには個人差がありますが。

それでも、確率論で考えると、1%のアスリートにしか効果がないようなやり方をギャンブル的に選ぶよりも、80~90%くらいのアスリートにそれなりの効果が期待できるような安全牌のやり方(=科学的知見に基づくトレーニング)を選んだほうが良いのは明白でしょう。

 

 

お金が必要だからパチンコに行く!?

「ギャンブル」という言葉がでてきたのでパチンコにたとえて説明をしてみます。

パチンコ屋で100人に「今日は勝ちましたか?」とインタビューしたら、数人は「めちゃくちゃ儲かった」と答えるかもしれないけど、大多数の人は負けているはずです。

つまり、パチンコというのは確率論でいうと必ず客が負けるものなのだ、ということです。

お店が勝たないと商売になりませんから。

 

科学的知見に基づかない常識破りのトレーニングをして体力を大幅にUPさせ、競技でも結果を出しているようなアスリートは、パチンコで大儲けをした珍しい人たちみたいなものです。

たしかに、個人レベルで見れば少数ながらそういう人は存在するのかもしれません。

しかし、確率論で考えると、大多数のアスリートにとっては効果がないOR逆効果になりうるような避けるべきトレーニングにすぎないのです。

 

「お金が必要だからパチンコに行く!」という友人がいたら、周りの人は「いや、パチンコなんて行かないで真面目に働いて金を稼げ!」と忠告するでしょう。

私がやっているのもそれとまったく同じことです。

「真面目に働いて金を稼げ!」と言う代わりに「科学的知見に基づいたトレーニングをしよう!」と言っているわけです。

 

 

まとめ

たとえば陸上競技のような、非常に高いレベルの体力が要求され、その体力が競技力に直結するような競技においては、体力を大幅に向上させるためにギャンブルをして常識破りのトレーニングを採用することも選択肢としてはアリでしょう。

あくまでも自己責任においてのギャンブルである、という認識が前提でのお話ですが。

しかし、たとえばバスケットボールやサッカーのような球技系競技においては、体力を大幅に向上させるためにギャンブルをするメリットは低く、科学的知見に基づいたトレーニングを採用して高確率で着実に体力向上を図るほうが遥かに合理的です。

多くのアスリートは後者のカテゴリーに分類される競技をやっているはずなので、確率論で考えると科学的知見に基づいたトレーニングをやるのが賢明です。

 

とはいえ、アスリート本人が論文を読んで科学的知見を仕入れるのは難しいでしょうから、そこは専門家であるS&Cコーチが責任をもって科学的知見に基づくトレーニング指導をできるように知識やスキルを磨くべきです。

実績のある有名アスリートがまったく科学的知見に基づかない常識破りのトレーニングをしている様子がメディアで報道されるのを目にしてもビビらずに、自信と信念をもって科学的知見に基づくトレーニング指導を提供していきましょう!

そんなアスリートは100人に1人のレアケースかもしれないし、そもそも成功している理由がやっているトレーニング以外にあるかもしれないわけですから(例:めちゃくちゃスキルが高い、めちゃくちゃ競技IQが高い)。

動画 科学的知見に基づくトレーニング指導

 

 

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【編集後記】

先日、4回目の新型コロナウイルスワクチン接種をしてきました。

接種翌日は少し熱が出て、身体がダルかったですが、翌々日には回復しました。

2回目と3回目の副作用よりは、少しラクでした。